誰もが自分を投影できる、人生譚
プンプンという1人の男性の小学生から大人になるまでの人生を追う、物語。
誰しもがその人生に自分を投影できるようプンプンの親族は皆、ひよこのような落書きのような姿で表現されている。
しかし、物語の中ではなかなかのイケメンのようだ。
そんなプンプンが、愛子という少女に出会うところから物語が始まる。
この少女を追いかけ、時には追われ、人生を狂わされていく。
あまりにも不器用すぎる、主人公プンプンにイライラしながらも、
応援し、気づけば自分を投影し、落ち込み、喜び、恐怖し、気持ちの全てを物語に持っていかれる。
そんな不思議な魅力を持った作品。
登場人物は皆個性的だが、どこか影がある。
読んでいると、必ず共感できる人物が1人は現れる。
そうなったら、もうプンプンの虜である。
鬱漫画として名高く、すでにかなりの人気を持っているこの作品だが、作書は「ソラニン」「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」を手がける浅野いにお先生。
この作品においても、その作画はすばらしく、「可愛い子はとことん可愛く」「そうでない子はとことんそうでなく」描く。
この作品のヒロイン達も例にもれず、とにかく可愛い。
あなたもきっと、愛子ちゃんの可愛さと狂気に、純愛をせずにはいられないでしょう。