ダークナイト / The Dark Knight

ダークナイト / The Dark Knight

『ダークナイト』とは2008年に公開された、アメリカ・イギリス共作の実写アクション映画。監督はクリストファー・ノーラン。主演をクリスチャン・ベール、ヴィランをヒース・レジャーが演じた。バットマンとして世の犯罪者と戦ってきたブルース・ウェインが、新たに現れた敵・ジョーカーに翻弄されながら、ゴッサム・シティに必要なヒーローとは何かを模索する姿を描いた作品。

ダークナイト / The Dark Knightのレビュー・評価・感想

ダークナイト / The Dark Knight
10

『ダークナイト』を見て私が思ったこと

私が何度も観ている好きな映画はバットマンが登場する『ダークナイト』です。3本同じ監督のシリーズでこの作品は2作目として公開されました。
ただカッコイイヒーロー映画ではなく、様々な登場人物の思惑が交錯する中身の濃い作品です。
主な登場人物の主人公ことブルース・ウェインや敵のジョーカー、警官のゴードンのほかに町中のギャングたちそれぞれの思いが入り交ざって物語が進みます。
その中で印象的なキャラクターは地方検事として出てくるハービー・デントです。自らの正義をかたくなに信じ、前半はジョーカーやギャングたちと戦うのでした。しかし途中でジョーカーの罠にかかり、恋人を失って顔面の半分を焼かれてしまいます。けがをして入院している彼のもとにジョーカーが現れ、「人間は善も悪もない、基本的なところでは、自分のことしか考えないのだ」と言い放つと、デントは理性を狂わせてしまいます。そして、報復のために行動するようになりました。

この一連の件は正義の味方から悪者への変化が説得力のある描写で表現されており、監督が意図して伝えたかったのは、弱っている時に心を揺さぶられると人間の信念は曲がるものだということではないかと感じました。
おすすめの見どころはほかにもたくさんあるものの、人間の心とは何かという問いかけを考えさせられる映画です。

ダークナイト / The Dark Knight
10

勧善懲悪なんかで決して収まらない。究極の選択を突きつけて人間の本性を暴く悪魔VSダークヒーローの金字塔

何度見ても面白いし、歳をとればとるほどこの映画の重厚さを思い知らされます。
※この映画はDCコミックスのアメコミヒーロー「バットマン」の活躍を描いた物語です。
※前作の「バットマンビギンズ」を見てると更に面白いこと間違いなしです(勿論、本編だけでも驚異の面白さです)

前作でマフィアと警察の汚職にまみれた治安最低都市ゴッサムシティに平和をもたらしたバットマン。
ですが、なんと追い込まれたマフィアたちはある男にバットマン殺害を依頼するという話なのですが…
マフィアたちが依頼した男が原作でも超有名な悪役ジョーカー。顔面を白塗りにし、口が裂け、特徴的な笑い声、見るからに異常者という感じです。そして、バットマンへの攻撃もねちっこく異常…とんでもなく狂気に歪んだ犯罪を繰り返します。
本作はとにかく究極の選択をこのジョーカーから突きつけられます。
最愛の人を救うか?ゴッサムシティの為になる人を救うか?
自分が助かるために受刑者を見殺しにするか?
生きて怪物になるか?死んで英雄となるか?
生死に関わる究極の選択を突きつけることで人間の本性を暴こうとするジョーカーと犯罪を犯してでも街の平和に貢献するバットマン。
犯罪者の心理・目的を利用して今まで戦ってきたバットマンにとって、お金でもなく名誉でもなく、ただ世界が燃える様を楽しみたいジョーカーにまぁ作中ずっと苦しめられるんです。
もうとんでもなくわくわくしませんか?ここまで読んで少しでもわくわくしたらこの作品にドハマリ間違いなしです。
正義のヒーローよりも悪役が好き、勧善懲悪が苦手、リアルなヒーロー像、ダークヒーロー
こういったキーワードが好きな人は間違いございません。
究極の悪が極まるダークヒーローの最高傑作だと私は思います。

ダークナイト / The Dark Knight
9

ジョーカーが怖い

ジョーカーが素晴らしい作品です。最初、誰かわからない奴が計画した銀行強盗から映画は始まるのですが、そこからジョーカーだと判明するまでの流れもかっこいいですし、マフィアと対峙するときも、殺人をするときもふざけていてこれば、ジョーカーという感じでした。ジョーカーとのカーチェイスとか話題でしたが、私は戦ってるときよりも、その前の人をおちょくってる時のジョーカーが怖くて好きです。ジョーカーの怖さは理由がわからないところ、ただ、ただ、悪ってところだと思います。ジャックニコルソンのジョーカーもすごかったらしいですが、ヒースも若いし、これくらいの歳のジョーカーもいいなあと思いました。あと、話的には選択の話で、どちらも助けたいバッドマンと、人が悪い選択をすると信じているジョーカーと、2人の性格の違いがよく出る話だったなと思います。バッドマンの性格上、ありえませんが、いや、もうジョーカーを殺せよと思ってしまいます。また、ジョーカーは逃げ出して悪さするんだろうなと思いました。ヒースが亡くなり、ヒースジョーカーがもう映画で見られなくなり残念です。他の役者たちも好きな役者なので、このシリーズのバッドマンが好きでした。3部作はおわってしまいましたが、またバッドマンの映画も見たいです。

ダークナイト / The Dark Knight
10

単なるヒーロー映画としてではない一級のエンターテイメント

実写映画のバットマンシリーズにして、初めてタイトルに「バットマン」の名前が使われてない作品である。
監督は「人間の内面性」「葛藤」「心の闇」等、とにかくその手の作品に関しては名監督であるクリストファー・ノーラン。バットマン(ブルース・ウェイン)役はクリスチャン・ベール。前作品の評価がいまいちだったが今作品は予想以上の出来。ヒーローとしての葛藤にあえて立ち向かう姿に感動。
そしてもう一人。バットマンにとって永遠の宿敵(ヴィラン)であるジョーカーの登場。ジョーカー役にはこの作品で助演男優賞をとったヒース・レジャー。残念ながら受賞する前に若くしてこの世を去ってしまったのですが、とにかく素晴らしいの一言。ジョーカーは悪役であるにもかかわらず、ヒーロー以上に観る人の心を引き付ける魅力がある。その他映画を盛り上げるキャストにマイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン等が脇を固めている。
もちろんバットマンと言えばバットモービル。今回のシリーズでは今までとは全く違う形状で、とにかくゴツイ。しかしながらコックピットも含めアッと驚く仕掛けがあり興奮する事間違いない。破壊され動かなくなった後に「えっ!?」ってなる。登場シーンは少ないものの、インパクト大である。
ヒーロー映画ではあるが戦う場面以外の方が多いし、ちょっと痛いシーンが多いので正直子供向けの作品ではないと言えるが、自信を持ってお勧めしたい。
是非、続編の「ダークナイト・ライジング」と合わせて鑑賞して頂きたい。

ダークナイト / The Dark Knight
6

じれったいヒーロー

この作品ではバッドマンであるブルースもさることながら、ヒースレジャー演じるジョーカーにもスポットが当たっています。
ヒロインであるレイチェルがジョーカーの手によって殺されてしまうところに衝撃を感じました。
アメコミから実写化された映画の多くはスーパーマン、スパイダーマンなど、元は人間ながらヒーローになると驚異的なパワーを持ったキャラクターが多く、悪役が悪いことをしていてそこへ正義のみかたが登場すると、やっと来てくれたという安堵感や安心感があり、退治してくれるという気になります。
それなのにこのダークナイトの中のバッドマンはそれらとは違い、ジョーカーの悪行から人々を救おうとしても手が届かない事が多く、なぜかそこに視聴者側のストレスがかかります。
しかもジョーカーをバイクで息の根を止める事が出来るときも根性がなく、躊躇してしまう。
ジョーカーが生き延びてしまって、そんなだから罪のない一般市民が次々と命を落としてしまうのだ。
ブルースが本拠地でパソコンに向かっていても、バッドマンスーツの改良にしても画期的アイテムではなく、ただ首のところの布を柔らかくして後ろが見れるようにして欲しいという程度。
(リアル世界であればもちろんすごいのでしょうが、他のヒーローものに比べるとという意味で)
さらに本人も自分で体におった傷を縫うなどのシーンがあり、改造人間でもなければバックボーンに医者や博士が付いている訳でもない模様。
より、人間らしい、等身大のヒーローなのだ。
一方でジョーカーも口が裂けて見てくれが気持ち悪く、(過去に奥さんとの関係が原因でこうなった)怪物なのか?と思いきやあれもただの人間だという設定。
そう、実は生身の人間同士の戦いなだけ。
この設定が好きか嫌いかによってこの映画を好む好まないかが分かれてくるところだと思う。
ちょっとじれったく感じるところが、続きが気になって次作品に繋がり親近感がわくのだと思います。

ダークナイト / The Dark Knight
8

ジョーカーがまさにジョーカー

バットマン史上、最大のヴィラン、ジョーカーが出てきます。ヒースのジョーカーは異様な明るさがあり、なんで悪さをするのか、わからない、ただの悪という感じがして、すごくいいです。ただ楽しいのさ感が出ていて、余計怖いです。世間に投げかけるいたずらも、1人の命がたくさんの命、悪人の命か普通の人の命など、何かを選ばせるもので、多くの人、バットマンの心を揺さぶる感じで感じが悪いです。でも、これがジョーカー。カリスマ性がありながら、嫌なやつであることが、ジョーカーの醍醐味だと思います。もう1人のヴィラン、トゥーフェイスは、最初から彼がトゥーフェイスになることがネタバレしていたので、あまり驚きはなかったけど、すごい特殊メイクだし、怖いです。運で生死が決まるなんて、私なら耐えられないなと思います。あと、タイトルが、最後に出てくる演出、そこのナレーションがゲイリー・オールドマンであることもかっこよくて、大好きです。最後、タイトルが出てきて、あっ、そういや、タイトルまだ出てなかったなと驚きました。このごろ、最後にタイトルが出るという演出も増えましたが、ダークナイトが最初だったのかなと思います。いろんな映画に影響を与えた映画なのかなと思いました。

ダークナイト / The Dark Knight
10

最低で最高の悪役に目が離せない

「インターステラー」「インセプション」などの作品を作ってきたクリストファーノーラン監督が手掛ける、誰もが知っているダークヒーロー、バットマンの生い立ちを描いた全3部作の中の2作目にあたいするこの作品には、残虐非道、ヴィランズの中のカリスマ的な存在の「ジョーカー」が敵としてバットマンを追い詰めていく作品である。

カーチェイスやバットマンの戦闘シーン、物語のスピード感などアクション映画としての迫力も凄いのですが、そこに更なる魅力を与えてくるのがこのジョーカーでした。
緊張が走るシーンには彼の不気味な笑顔が見れ常に手に汗を握りながらいっときも目が離せませんでした。

ダークナイトのジョーカーの魅力は大きく分けて2つあります。
一つは、その残虐性。
あそこまで人に嫌な事ができる姿は、その突き抜けた狂気に目が離せなくなりました。
もう一つは、カリスマ性。
他人を信用していないのに、彼の魅力に集まってくる同胞達。そして何よりも人が嫌がる事を最も辛い状況に持っていくスペシャリストで、その頭の機転に何度も驚かされました。

このジョーカーをやってのけたのは、ヒース・レジャー。20代の時の作品です。見えません。
この作品の後に残念ながら彼は亡くなられてしまいましたが、このジョーカーで助演男優賞を見事獲得しました。
きっと世界は彼のジョーカーの演技に釘付けになったのではないかなと思います。
ヴィランにして狂気を纏ったキャラにして魅力的なこのジョーカーと共に、大迫力なこの映画をぜひ御覧ください。

ダークナイト / The Dark Knight
10

これぞ最強の敵!

現在数多くのヒーロー映画が作られ多くのヒーローがいます。それに伴い悪役「ヴィラン」もその数だけいます。弱いものから強いものまで。腕っぷしが良いものから頭脳派まで。そんな中でも映画「ダークナイト」に登場するヴィラン「ジョーカー」は最強と言ってもいいのではないか、というキャラクターであります。
「ダークナイト」の主人公のバットマンは正義を掲げ犯罪心理学を学び夜な夜なゴッサムシティの腐敗と戦い続けています。そんな中現れたジョーカー。彼は普通の犯罪者と違い金が目的ではない。宝石にも目もくれない。望むのはただ一つ、ゴッサムシティに混乱をもたらすことだけ。
犯罪者の常識が全く通じず、暴力にも死にも脅しにも恐れることのないジョーカーにバットマンは次第に追い詰められ、とうとうマスクを脱がざるを得ない窮地に陥っていきます。他の映画には主人公のヒーローと、地球を征服したかったりものすごい武器を奪いたかったりするヴィランとボコボコ殴り合うというのはよくありました。ですがジョーカーはそんなキャラクターたちとはひと味もふた味も違い、的確に相手の弱点を突き確実に弱らせて本性を暴き混乱に陥れることに快楽を得る異常なヴィランです。こんな異常な敵との戦いが繰り広げられる「ダークナイト」は多くの人に見てもらいたいと思います。

ダークナイト / The Dark Knight
10

善人が悪人へ

ジョーカーは、本作品のメインキャラの一人であり、悪のカリスマである。
ブルース・ウェイン(バットマン)、地方検事のハービー・デント、ゴッサム市警のジム・ゴードンは、ゴッサムから犯罪を無くすための活動をしていた。ブルースは、堂々と悪と戦うハービーがゴッサムの真のヒーローだと考えていた。そんな時、マフィアの会議にジョーカーが現れ、マフィアの資金の半分と引き換えにバットマンを殺す提案をする。ジョーカーは、バットマンがテレビを通じて正体を明かさなければ人々を殺し続けると脅迫する。ハービーのために開いたパーティー会場にジョーカーが現れバットマンと対決をするが、検事のレイチェル・トーズを人質に取られビルから突き落とされる。それを救出するが、次に狙うのが市長であると暗示されゴードンが命がけで守り犠牲になる。ブルースは、これ以上の犠牲者を出さない為に正体を明かそうとするが、ハービーがバットマンであると発表をする。ジョーカーが現れハービーの乗った輸送隊を攻撃する。しかし、死を装っていたゴードンに逮捕される。バットマンに尋問され、レイチェルとハービーを別々の所に監禁をして爆弾を仕掛けている事を話す。バットマンは、レイチェルを助けに行ったがそこに居たのはハービーであり爆発の影響で顔の半分に火傷を負ってしまう。ジョーカーは、ハービーのレイチェルの死に対する復讐心を操る。ハービーは、コイントスに基づきレイチェルの死に責任のある人物を大量に殺害していく。バットマンは、ジョーカーの居場所を見つけ逮捕するが、切り札はハービーであると明かす。ゴードンとバットマンは、レイチェルが死んだ建物でハービーのコイントスによって自分自身、バットマン、ゴードンの運命を試そうとする。彼は、バットマンを撃ちゴードンの息子を撃とうとするがバットマンにより救出される。しかし、高所から落ちたハービーは死亡する。ハービーの行動が公になればゴッサムの市民は希望を失うので、その罪をバットマンが背負う。

ダークナイト / The Dark Knight
9

ヒース・レジャー渾身のジョーカーに釘付けです。

クリストファー・ノーラン監督のバットマンシリーズ2作目であり、全世界でヒットした映画です。
前作でバットマンとして街を守る為に戦うことを決意しましたが、今作はバットマンを辞めることに苦悩します。その理由はシリーズである宿敵ジョーカーが現れたことによります。
ジョーカーの策略により追い詰められていくバットマン、幼馴染レイチェルとの恋の行方、街に平和を取り戻す為に手を組んだ検事ハービーの最期、とストーリが濃密です。
アクションシーンもバットマンらしい道具が数々登場し、非常にスタイリッシュで爽快です。

また今作はジョーカー役であるヒース・レジャーの存在感が非常に大きいです。
今までのジョーカーとは一味違う冷徹で不気味であり、どこかコミカルな役作りは見所です。
ジョーカーを演じるに辺り、入念な役作りをしたために精神状態が不安定になってしまい今作の撮影終了後に亡くなってしまった渾身のジョーカーを是非見届けてください。
特に後半でジョーカーがボタンを押した瞬間に病院を爆発する予定がなかなか起爆せず、戸惑うシーンがあります。
面白い動きするなと思って見ていましたが、実際は機材トラブルで本当に起爆しなくてその動きはヒースのアドリブであったことを後々知りました。

ノーラン作品のバットマンは3作ありますが、ダントツで2作目のダークナイトがおすすめです。
ヒーローものとしては珍しい完全なハッピーエンドではない結末を是非観ていただきたいです。