オカルトとSFのブレンドに隠されたピュアなボーイミーツガール「ダンダダン」
最近ではアニメの放送も始まりますます人気が過熱している作品「ダンダダン」。
SFとオカルトのミックスの外連味溢れる演出は漫画における新しい航路を開拓したともいえるだろう。
今回はそんな漫画「ダンダダン」の魅力を改めて紹介していこうと思う。
1今の時代でも不気味さを感じるUMAや妖怪たちのデザイン
携帯やPCの発達で我々は多くの「不思議な物」を目にすることが出来る。
時速100キロで高速道路を爆走するターボババアも社会現象にまでなったネッシーも、時代の変化と共に不気味さは薄れ、昔あった都市伝説の一つとして数えられるようになって久しい。
そんな「都市伝説慣れっこ世代」の私ですらダンダダンのUMA・妖怪の不気味さは本能に訴えかけられた。
「言葉が通じているはずなのに話が通じていない」というのはこうも恐ろしいのだと改めて実感させられた。
2主人公たちのクールで洒脱なデザイン
UMAたちが恐ろしい存在であればあるほどその力を使いこなすキャラクターたちのカッコよさもうなぎ登りだ。
ターボババアの力を一時的に借り受ける主人公「オカルン」
超能力が使える「綾瀬桃」
アクロバットさらさらから力を譲り受けた「白鳥愛羅」
呪いの忌み子「邪視」を体に宿す「ジジ」
敵だったころのおどろおどろしさを消すことなく心強い味方として書かれる彼らとそのUMAたちのかっこよさは純粋に少年心をくすぐられてしまう。
3不可思議の中に投入される一つまみの甘酸っぱい青春
ここまでUMAたちの魅力を紹介してきたが主人公たち人間サイドの青春も見逃せない。
ダンダダンでは物語の進展とともにオカルンと桃の恋愛模様が発展していく。
宇宙人が来ても、妖怪が来ても、それに負けないぐらい恋愛を大事にする姿勢は学生という設定をとても大事にしていると感じる、濃い味付けのパートに挟まれる甘酸っぱい青春はお口直しにもってこいだ。
それ以外にも擬音を一切使っていないのに音が「視える」大迫力の見開き、短いページで読者をグッと引きこみキャラクターの過去回想の旨さなど特筆すべき点はやまほどあるので是非ダンダダンを買って体感してほしい。