情感豊かな歌い手ikuraさん&抜群のセンスが光るシンガーソングライターAyaseのプロフェッショナルコンビ
タイアップ作品からの楽曲制作がとても天才的なAyaseさん。
『タナトスの誘惑』を原作とした「夜に駆ける」。アニメ『推しの子』のオープニングテーマソング「アイドル」。
アニメ『葬送のフリーレン』のオープニングテーマソング「勇者」。NHK2024オリンピック・パラリンピックテーマソング「舞台に立って」。
いずれの曲もアニメや小説の世界観をほうふつとさせる歌詞に仕上がっている。
「舞台に立って」に至っては、自らがオリンピックを目指していて、その経験が描かれているようなリアルささえある。
「夜に駆ける」に至っては鬼籍に入ることが物語の背景にありながら、ポップで明るいリズムが刻まれていて、初めは明るい曲だと思えるほどだった。『タナトスの誘惑』を読んでみて、初めて鬼籍に入る曲だと知ったくらいだ。
「アイドル」は『推しの子』に出てくる星野アイの人生をそのまま曲にしたものかと思うくらいの出来栄え。
「勇者」は物語の世界観そのものだ。
YOASOBIのAyaseさんには、物語の情景そのままを曲と文章にしてしまう才能があるのだと感じる。
そして、Ayaseさんの作った曲の意図を汲んだように歌い上げるikuraさん。ikuraさんの曲の世界に入り込むような深い歌い方がとても魅力的だ。