最強のふたり / Intouchables

最強のふたり / Intouchables

『最強のふたり』とは、2011年にフランスで公開された、実話をもとにコミカルに描くヒューマンヒストリー映画である。パラグライダーの事故で首から下が不自由になってしまった大富豪の男と、その介護人として雇われた、貧困層の黒人青年との交流を描いた物語。共通点のない2人が、それぞれの趣味を共有していく様子をユーモラスに描き、友情を育んでいく。第24回東京国際映画祭で最優秀作品賞と最優秀男優賞をダブル受賞した。監督・脚本は、フランスの2人組監督のエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュが担当している。

最強のふたり / Intouchablesのレビュー・評価・感想

最強のふたり / Intouchables
10

幅広い年齢層から好まれている「最強のふたり」とは

・はじめに
2011年に公開されたフランスのコメディドラマ映画「最強のふたり」をご紹介します!
監督、脚本はエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュ、主なキャストとしてはオマール・シーやフランソワ・クリュゼ等になります。

※ネタバレの要素が含まれているため、ご注意ください。

・あらすじ
パリに住む大富豪フィリップは首から下の身体を動かすことができません。そんなフィリップの介護をする人を雇う為に、フィリップの自宅で面接を行います。そこに来たのが、青年のドリス。しかし、ドリスは失業保険をもらう為に不採用を証明する書類にサインが欲しくて面接を受けに来ました。フィリップは、他に気に入る候補者もおらずドリスを試用期間1ヶ月として雇うことにします。ドリスは破天荒なところがあり、介護の業務も雑に行いがちでしたが、ドリスは他の人と違ってフィリップを障害者として接するのではなく一人の人間として接し変に特別扱いなどをしませんでした。
フィリップはドリスと徐々に打ち解け合うようになり、ドリスはフィリップが好意を寄せている恋人の存在を知ります。フィリップは今まで文通でしかやり取りをしたことがなく、一度も会ったことはありませんでしたがドリスが強引に相手へ電話をし、いつしか会う約束をしてしまいます。約束の当日、フィリップは緊張しており結局その人と会う前にその場から離れてしまいます。ドリスは、家族の事情でフィリップの介護職から離れてしまい、別の人がフィリップの介護をすることになりました。しかし、今まで介護していたドリスとは違いフィリップは違和感を感じます。
ある晩、フィリップが発作を起こし誰も手に負えない状況の時にドリスが呼ばれ、フィリップと二人で出かけます。そして、ドリスにあるレストランへ招かれ席に着きます。ドリスは、少し話した後フィリップを置いて席を立ちます。そしてそこに現れたのは、以前フィリップが好意を寄せていた女性だったのです。全て、ドリスがセッティングしその後フィリップはそのドリスの親切な行為に思わず感極まってしまいます。

・実績
映画「最強のふたり」は2011年の11月に公開され、週間観客動員数において10週連続1位になりました。日本でも興行収入が16億円を超え、第24回東京国際映画祭のコンペティション部門で上映され東京サクラグランプリを受賞し、これがアジアにおける初上映となりました。もちろん、主演の二人は最優秀男優賞を受賞するなど様々な快挙を成し遂げています。

・まとめ
「最強のふたり」は、2011年に公開された映画ですが、若者にも人気で非常に幅広い年齢層からの支持を受けています。視聴可能な動画配信サービスとしては、Prime Video、U-NEXT等になります。コメディ要素の多い映画となりますが、感動できるシーンもあり感慨深い映画となっております。非常にオススメなので、是非一度ご覧になって下さい!

最強のふたり / Intouchables
10

まさに笑いあり涙あり!最高の映画です。

2011年公開の映画で実話を基にしたヒューマンドラマが描かれた作品です。
洋画らしいウィットに富んだジョークが面白く、1時間52分という長さも短く感じました。

この作品は、事故の後遺症で全身麻痺がある大富豪とスラム出身の青年の物語で、日本人で一般的な会社員の私にとって身近なテーマではありません。
しかし身分や年齢に関わらず誰しも経験のあるようなこと、人間らしい感情の変化や思いのすれ違いなどが表現されています。自分だったらどう行動するのか、なぜこうなるのか考えさせられる場面も多く、共感できる部分も多い内容でした。

この映画では大富豪が青年に影響を与えるだけではなく、青年が大富豪に影響を与えており、お互いに影響を与えている点も見どころだと感じました。

劇中で使用されている「Earth,Wind & Fire」の楽曲も非常にマッチしています。
歌い出しが「Do you remember~」ではじまる「september」は皆さん一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
( 歌いだしの歌詞だとピンとこないかもしれません…。)

余談ですが私自身はこの映画を6回観ております。
日本語字幕で観ても吹き替えで観てもそれぞれ楽しめました。

自身をもってお勧めできる映画です。

最強のふたり / Intouchables
10

温かい気持ちになりました

・あらすじ
舞台はパリ。頸椎損傷で首から下が麻痺した障害者で大富豪のフィリップと、その介護をすることになった貧困層で移民の若者ドリス。
介護される側と、介護する側という関係を通して、全く違う環境の2人が男同士の友情を築き上げていく。
時には楽しく、時にはシビアに。心温まるストーリーです。

・感想
全く違う環境で生活をしていた2人が心を通わせ男同士の友情を築き、お互いを支え、高めあう姿がとても美しく、嬉しく、温かい気持ちになります。
始めは素行の悪いドリスに警戒していたフィリップの秘書やお手伝いさん、庭師などみんなが次第にドリスの綺麗な心、飾らない姿に心を開き頼りにしていくところも面白いです。
特に、私の好きなシーンはフィリップのbirthday partyに皆で歌い踊るシーンで観ているだけでウキウキ、ワクワク高揚しました。
楽しい時も辛い時も2人で乗り越えていく様子は本当に美しく、また、相手を思いやる気持ち、寄り添う気持ちは年齢関係なく人間関係を築き上げ何にも変えられない生涯の宝となるんだ。と、改めて感じさせられました。
涙を流すことはありませんがとても感動する作品です。
これがノンフィクションだと思うとより温かい気持ちになりました。

最強のふたり / Intouchables
7

タイトルで騙されてはいけない音楽映画

事故による重度の全身麻痺という障害をもった白人男性がスラム出身の黒人青年をヘルパーとして雇い、互いに受け入れあい友情を築いていく実話をもとにしたハートフル映画。
「重度の全身麻痺の障害」というワードで、健常者としては「可哀想」という同情で観る映画ではない。まずは障害を持った白人男性は大富豪の初老という立場である。車椅子で日常生活にも支障があるからヘルパーを雇うわけなのだが、お金とキャリアを重ねているという立場であるために悲壮感がない。ヘルパーの黒人青年とのギャップがあればあるほど盛り上がる映画で、金持ちと貧乏、教養と無教養、白人と黒人と分かりやすい映画である。正直、黄色人種の日本人にはアメリカの白人と黒人の確執を体感したり、100%の共感はできないのだが、この映画のエッセンスだと思う。
最も悲壮さを感じさせない大きな要因は音楽である。この映画の挿入歌がクラシックからダンスナンバーと幅広い。クラシックに関しては正直に言うと自分が無教養のためピンとこない。しかし、ダンスナンバーに関してはタイトルと歌手は知らないが聞いたことがある。むしろ、英語は知らないけど歌えるという選曲で、エンドロールやグーグル検索で曲名や歌手を調べたら納得する大御所だらけである。挿入歌の選曲も良いが、全部がいいシーンで流れるのでテンポが良い爽快な映画に仕上がっている。

最強のふたり / Intouchables
9

泣きたいときに観る優しい映画

スラム街出身の黒人男性と富豪のおじいさんの掛け合いがとても心地よい作品です。
事故をキッカケに車椅子生活になってしまったフィリップというおじいさんの元にドリスというスラム街出身の男性がやってくるところから物語は始まります。
初めは乱暴な言動にヒヤヒヤしますが、徐々に2人の間に信頼関係が生まれ、主従関係ではなく、大切なパートナーへなっていく姿に心が温まります。
そして、ストーリー中盤で2人があまりにも楽しそうに会話をしているので、映画を観ている私たちまでなんだか楽しく、そして幸せを感じさせてくれます。
もう一つのポイントが人間関係です。私たちは日々の生活で何かしらのコミュニティーに参加していて、様々な思いを抱えながら生活しています。家族関係、友人関係、そして職場での人間関係など。
この作品では職場での関係性がメインですが、家族や友人たちとの関係性もバランスよく触れられていて、フランクな掛け合いを通して少し考えさせられます。
全体としてはスラム街の様子も一部描かれていますが、乱暴なシーンはほとんどなく、映像がとても綺麗で音楽もゆったりとした雰囲気で進んでいくので
とても落ち着いている雰囲気の作品になっています。小学生くらいのお子様から大人まで幅広い世代が楽しめるので、ぜひ家族で一緒に楽しんでみてください。

最強のふたり / Intouchables
9

人に対する接し方を考えさせてくれた映画

身体障害者の大金持ちの男性と、その男性を介護することになった貧乏で複雑な家庭で育った黒人男性との友情のお話です。
多くの人が身体障害者の方に接するとき、とても気を使ったり、さらには大金持ちということもあってみんなの接し方はとてもぎこちなかったのですが、この黒人男性だけは何も気をつかわず、友人のように接してくれるのが彼にとってかなり新鮮だったのだと思います。
世の中には人種による差別や身体障害者の方に対する差別、いろんな差別やもちろん差別とまでいかなくても間違ったものの考え方をしてしまう場面が誰にでもあると思いますが、いかにそれが愚かなことかということをこの映画を見て学ぶことができました。
誰に対しても同じように接して一緒に楽しむと言う簡単に見えて実際には簡単ではないことを私も気をつけようと思います。
また、相手は何を望んでいるかを考えて行動することの大切さも学ぶことができました。
これは何も人種や身体障害者などに限ったことではなく、ビジネスの場面や家族や友人に対する場面でも同じことが言えると思います。
こんなことを自然と何も考えずにできる人間にならなきゃいけないなと、とても考えさせてくれる良い映画でした。

最強のふたり / Intouchables
7

ドリスが素敵

オープニングから2人の仲の良さが微笑ましくて、楽しい気持ちになりました。その後も、全然違う環境のフィリップとドリスの仲が深まっていくところがよかったです。会うはずがなかった2人が仲良くなるって話がそもそも好きだし、ドリスがすごく魅力的な人でした。無遠慮だし、困る人だなとは思いますが、なんか明るくて、こっちも遠慮なく言いつけられるっていうか、言い合える仲になりそうです。ドリス役のオマールさんはこれから注目したい人です。ただ、フィリップは結構、身勝手というか、そりゃあ、いろいろあったから素直になれなかったり、二の足踏んだりはするんだろうけど、困った人だなと思いました。それに娘さんのことはどうなった!とも思うし、いろいろ考えちゃうことはありました。でも、普通の人はそうというか、ほんとにすごい良い人なんていないから、それくらい嫌な面があっても普通だと思います。最後は、モデルになったほんとの人々の映像が流れて終わりました。こういう伝記とか実話とかの話って、実際はどんな人かなって気になるから、本物が映る演出はありがたいです。原作本もあって、それは映画より重い内容らしいのですが、読んでみたいなと思いました。

最強のふたり / Intouchables
9

至極の作品

見出してから、「これはフランス映画なんだな」と気づいたくらい全く予備知識なく、Netflixにログインしたらトップに出ていたので取り敢えず再生したら、ハマってしまいました。コメディではあるんですけど障がい者との接し方を含めた現代において問題となっている重い内容で、自分の個人的な今の環境と重ね合わせて、考えさせられるところがありました。排泄介助をするよう指示された場面の主人公のリアクションはコミカルに描かれてましたが、身内の介護なんかでまず一番の難関はそこなのです。移民の若者と富豪の障碍者とのふれあいがメインですが、移民の若者の成長の物語としての側面もあり、そこも見どころの一つだと思います。無鉄砲で、決して真面目な人間というわけではないですが、根はいい人間で、介護を通して成長し、その周囲の人間も触発され、少しずつ変わっていきます。エンディングに流れるテロップや画像ではじめて実話をもとにしているということを知り、ちょっと驚いてしまいました。観た後ネットで調べるとかなりの人気作品だということがわかりましたが、それも納得です。ジャンルの好み関係なく、一度は見るべき作品だと思います。

最強のふたり / Intouchables
10

最強のふたり

実話をもとにしたストーリーです。
首から下が植物状態となった男性をスラム街で育った男性がお世話をするといった内容です。
首から下が動かないフィリップは大富豪で、介護者の募集に不採用を見込んで面接にやってきたドリス。
ドリスは同情を向けたり媚びたりすることがなく、言いたいことを言うところにフィリップは採用を決めました。

ドリスは体が不自由なフィリップを尊重はしても健常者に接するのと変わらない態度で接します。
最初は乗り気じゃなかったドリスもフィリップのお世話を楽しんでするようになり、フィリップも彼の行動や性格に信頼を抱き、徐々に最強の組み合わせになっていくところがなんとも感動するところです。

単に感動するだけでなく笑いも交えたこの作品は、観やすく熱中して観れてしまいます。

夜中に発作を起こしたフィリップに落ち着くまで寄り添い、外の空気を吸いに外に連れ出すドリスが喜びを感じていく様子も見どころです。

一番の見どころは映像に映っているものではなく、前向きに生きることの素晴らしさを伝えてくれることだと思います。

フィリップは半年以上文通している女性がいました。
ドリスは「文通を長々書いているより電話の方が楽しい」といって勝手にその女性に電話をかけるなど、ドリスの自由なところが実によく描かれています。

ある日ドリスの弟が屋敷にやってきます。
フィリップはそこで初めてドリスの難しい家庭環境を知ります。
「この仕事はもうやめにしよう」フィリップはドリスを家族の元に帰すことにしたのでした。

新しい介護士がくるやいないや自分に対し気を遣い、刺激がない生活にフィリップは心を開かず、食事もしません。
そんなフィリップの様子を見かねた助手がドリスに助けを求めました。

ドリスはフィリップを車に乗せて高級車を暴走させ…警察に追われるも上手に巻き、二人は笑い転げました。

伸び放題だった髭、ボサボサな髪をキレイに整えてくれたドリス。
身支度を整え、ドリスはフィリップを海辺のホテルに連れていきました。
席に着くとしばらくして、ドリスはフィリップをその場に残し出ていってしまいました。
フィリップが何事だと思ったとき目の前に現れたのは文通の相手エレオノールでした。
幸せそうに挨拶をする二人、ドリスは二人の様子を窓の外から見届け手を振って去っていきました。

ドリスもその後結婚し、子宝に恵まれたようです。

何度みても鳥肌が立つ映画です。
絶対に一度は観てほしいと思う映画です。

最強のふたり / Intouchables
10

本当に仲良し

障がいを持った男性とヘルパーの深い絆が描かれていました。
あらすじは、パラグライダーの事故で全身麻痺となった主人公・フィリップが自分に合ったヘルパーを探していて、ヘルパーの募集をかけ面接をします。そこに現れたのは何の資格もない黒人青年のドリス。ドリスは家族を養うために失業手当目的に仕事を探していました。フィリップは誰よりも素直なドリスを気に入りヘルパーとして採用します。
最初はフィリップの世話をするのを嫌がるドリスでしたが、一緒に出かけたりドライブをしたりと楽しく過ごすようになりました。そんなある日、手紙の整理をしていた途中にフィリップの恋のお相手からの手紙を発見し、ドリスは「会わないともったいない」とすすめますが、「事故のあとに会うのは嫌だ」とかたくなに拒むフィリップ。しかしどうしても恋の相手に会わせたいドリスは一緒に出かけるふりをして2人をカフェで待ち合わせ、「あとは楽しみな」と一言声をかけその場から立ち去ります。はたしてフィリップの恋はどうなるのでしょうか?!
私がこの映画を観たキッカケは、友人に勧められて観たのがキッカケです。一番印象に残っている場面は、フィリップの恋の相手に会わせるためにドリスが身だしなみを整え、色々な面白い髭の形にして楽しそうに遊んでいる場面が本当に仲良しで最強なふたりなんだなと感じました。ドリスはフィリップのことを障がいがあることを忘れ健常者としてみているところの場面があり、その場面でドリスの素直な気持ちが表れているんだなと思い感動しました。