キング・クリムゾン(King Crimson)とは、英国のプログレッシブ・ロックバンドである。5大プログレッシブ・ロックバンドの一つでもあるが、実験音楽としてジャンル分けされる事もある。伝説的ロックグループでもあり、1968年に結成以来、後世のミュージックシーンに多大な影響を与えている。メンバー構成が目まぐるしく変化するが、グループ創設の一人であるロバート・フリップだけがただ一人、オリジナルメンバーとして残っている。
1981年発表の8thアルバム。
当初、フリップの新企画バンド”Discipline”名義で制作されたアルバムだが、後にバンド自体がKing Crimsonとしての活動に変わったため、このアルバムも同様にKing Crimson名義となった。
第2次King Crimsonのメンバーだったビル・ブルーフォードに加えて、新たな主力メンバーに、エイドリアン・ブリューとトニー・レビンを迎えて作られた作品。アルバムタイトル”Discipline”(=旋律)からもわかる通り、非常にリズミカルで軽快な音楽に仕上がっているこのアルバムは、80年代に興隆するポップミュージックにも通じる処がある。その為、評論家や旧来のファンから「King CrimsonがTalking Heads化した。」との批判の声も受けた。しかし、各メンバーの非常にテクニカルでスキルフル演奏は健在で、クォリティの高い作品に仕上がっている。
『ビート』 (Beat)
1. Neal and Jack and Me
2. Heartbeat
3. Sartori in Tangier
4. Waiting Man
5. Neurotica
6. Two Hands
7. The Howler
8. Requiem
1982年に発表されたキング・クリムゾンの9枚目のスタジオ・アルバムである。全英チャート39位。
1980年代に再結成された「ディシプリン・クリムゾン」(フリップ、ブルーフォード、レヴィン、ブリュー)の4人編成による第2弾作品である。
本作は、1950年代アメリカの文学界に旋風を巻き起こした「ビート・ジェネレーション(ビート族)」の作家たち(ジャック・ケルアックやアレン・ギンズバーグなど)から強いインスピレーションを得て制作された。前作『ディシプリン』で確立された、ミニマルで緻密に噛み合うツイン・ギター・ガムラン・サウンドを継承しつつも、エイドリアン・ブリューのポップなセンスとボーカルがより前面に押し出されている。文学的なテーマ性と、ニュー・ウェイヴ以降の先鋭的なファンク・ビートが融合した知的な大作である。
『スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー』(Three of a Perfect Pair)
1. Three of a Perfect Pair
2. Model Man
3. Sleepless
4. Man with an Open Heart
5. Nuages (That Which Passes Passes Like Clouds)
6. Industry
7. Dig Me
8. No Warning
9. Larks' Tongues in Aspic, Part III
1984年に発表されたキング・クリムゾンの10枚目のスタジオ・アルバムである。全英チャート30位。
1980年代ディシプリン期の最終作であり、本作のリリース後にバンドは再び長い活動休止期間に入る。
アルバムの構成は明確に「二面性」を意識して作られており、かつてのアナログ盤におけるA面(1〜5曲目)はキャッチーで洗練されたポップな楽曲を集めた「レフト・サイド」、B面(6〜9曲目)はエレクトロニックで前衛的な即興演奏やノイズを配した実験的な「ライト・サイド」と位置づけられた。ポップさとアヴァンギャルドさという、キング・クリムゾンが抱える両極端な魅力を1枚に凝縮し、緻密な構築美をもって提示した80年代クリムゾンの総決算である。
『スラック』(Thrak)
1. VROOOM (instrumental)
2. Coda: Marine 475
3.Dinosaur
4.Walking on Air
5.B'Boom (instrumental)
6.THRAK (instrumental)
7.Inner Garden I
8.People
9.Radio I (instrumental)
10.One Time
11.Radio II (instrumental)
12.Inner Garden II
13.Sex Sleep Eat Drink Dream
14.VROOOM VROOOM (instrumental)
15.VROOOM VROOOM: Coda (instrumental)
King Crimsonが作ったスタジオアルバムの通算11作品目。1995年発表。
1984年に第3期の活動を終えてから、フリップはKing Crimsonの再開を匂わせる事はほとんどなく、ギタリスト養成学校「ギター・クラフト」などで忙しく過ごしていた。
切っ掛けとなったのは1991年。フリップが、イギリスの女優で歌手でもある妻・トーヤ・ウィルコックスと、ベーシストのトレイ・ガンとSunday All Over The Worldを結成し、アルバム「Kneeling At The Shirine」を発表する。この時だけの、一時的な活動ではあったが、8thアルバム「Discipline」で見せたニューウェーブ色を更に突き詰めた感のあるこのアルバムは、その後のKing Crimsonの方向性に何らかのアイディアをもたらしたのではないかと思われる。
そのトレイ・ガンを引き続き登用する形で、旧メンバーのブリュー(ギター)、ブルーフォード(ドラムス)、レヴィン(ベース)を招集。新たなメンバーとして、ドラムのパット・マステロットを加えた6人メンバーで、King Crimsonの活動を再開する事になる。
このアルバムは、その新生King Crimsonの第1作目。
ギター、ベース、ドラムスをそれぞれ2つのグループに分け、”ダブル・トリオ”と銘打ったグループ形態での活動で注目を浴びたが、音楽的には、第2期のメカニカルでヘビーなアンサンブルに近いものに仕上がっている。
『ザ・コンストラクション・オブ・ライト』(The ConstruKction of Light)
1. ProzaKc Blues
2. The ConstruKction of Light (Part 1)
3. The ConstruKction of Light (Part 2)
4. Into the Frying Pan
5. FraKctured
6. The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum
7. Larks' Tongues in Aspic (Part IV) (Part 1)
8. Larks' Tongues in Aspic (Part IV) (Part 2)
9. Larks' Tongues in Aspic (Part IV) (Part 3)
10. Coda: I Have a Dream
11. Heaven and Earth (Project X)
2000年に発表されたキング・クリムゾンの12枚目のスタジオ・アルバムである。1990年代の「ダブルトリオ」編成が瓦解し、フリップ、ブルーフォード、ガン、マステロットの4人編成となって最初の作品である。
本作でバンドは、21世紀を見据えた独自のヘヴィ・サウンド「ヌーヴォー・メタル」へと大きく舵を切った。アコースティックな要素を徹底的に排除し、電子パーカッションやMIDIギターを駆使した無機質かつテクニカルな重金属サウンドを展開。「太陽と戦慄 パートIV」が収録されるなど、過去の系譜を受け継ぎながらも、複雑に絡み合うインダストリアルなアンサンブルで強烈な緊張感を生み出している。
『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』(The Power to Believe)
1. The Power to Believe I: A Cappella
2. Level Five
3. Eyes Wide Open
4. Elektrik
5. Facts of Life: Intro
6. Facts of Life
7. The Power to Believe II
8. Dangerous Curves
9. Happy With What You Have to Be Happy With
10. The Power to Believe III
11. The Power to Believe IV: Coda
2003年に発表されたキング・クリムゾンの13枚目のスタジオ・アルバムである。
前作から突き詰めてきた「ヌーヴォー・メタル」の最終回答であり、その集大成と評される完成度を誇る。エレクトロニカ、インダストリアル、そしてヘヴィメタルのエッセンスを極限まで硬質に鍛え上げたサウンドは、全宇宙的とも言えるスケール感と圧倒的な破壊力を持つ。アルバム各所に配置された静謐なタイトル曲「ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ」の断片が、ヘヴィな楽曲群の緊迫感をより一層引き立てており、新生キング・クリムゾンの圧倒的なバイタリティーを見せつけた2000年代の傑作である。
King Crimson(キング・クリムゾン)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
Live at Hyde Park 1969年
1stアルバム「In The Court Of The Crimson King」のファーストトラックより。
プログレッシブ・ロックを代表する一曲。ジャズとクラッシックの手法をロックに持ち込んだこの曲は、今でも斬新さを失わない。
フリップのギターとイアンのサックス、マイケルのドラムスが絡み合うイントロは「狂気」と表現できるぐらい、緊迫感を持った旋律だ。4分の4拍子と8分の6拍子が交互に入れ替わるヴァースの部分は、21世紀への絶望を綴ったリリックを歌うグレックの拡声器を通した声が加わり、更にストレスが高まっていく。そして、怒涛の如く雪崩のように叩き込まれるドラムスのリズムに乗って、ギターとサックスのリフの応酬が続いて行くと、ボルテージは最高潮に達する。
余りにもインパクトがあるこの曲は、オジー・オズボーン、ELPなどカヴァーするアーティストも数多く、日本でも、人間椅子や西村雅彦がカヴァーしている。
当初、邦題は「21世紀の精神異常者」として訳されていたが、レコード制作基準倫理委員会(レコ倫)基準の変化によって現在の表記に改められた。
Epitaph
2010年Live動画より
「In The Court Of The Crimson King」のサードトラックより。
収録曲「21st Century Schizoid Man」のインパクトに比べ、他の収録曲が霞んでしまうが、この曲は、イアン・マクドナルドらしい哀愁あふれるメロディラインを堪能できる一曲である。イアンは、このアルバム制作後グループを離脱してしまう。
In The Wake Of Poseidon
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目次 - Contents
- King Crimson(キング・クリムゾン)の概要
- King Crimson(キング・クリムゾン)の活動経歴
- 結成から1969年
- 1970年~1972年
- 1973年~1974年
- 1980年代のニューウェーブ期
- ダブルトリオ時代(1994年~2000年)
- ヌーヴォー・メタルへの傾倒と活動休止(2001年~2008年)
- トリプルドラム編成での再始動(2011年~2016年)
- ダブルカルテット編成と結成50周年(2017年~2020年)
- ツアーの終焉とプロジェクトの今後(2021年~)
- King Crimson(キング・クリムゾン)のメンバー
- ロバート・フリップ(Robert Fripp)
- マイケル・ジャイルズ(Michael Rex Giles)(1969年在籍)
- グレッグ・レイク(Greg Lake)(1969年~1970年在籍)
- ジョン・ウェットン(John Kenneth Wetton)(1973年~1975年在籍)
- ビル・ブルーフォード(William Scott Bruford)(1972年~1997年在籍)
- エイドリアン・ブリュー(Adrian Belew)(1981年~2008年在籍)
- トニー・レヴィン(Tony Levin)(1981年~1984年、1994年~1997年、2003年~2008年、2015年~現在在籍)
- King Crimson(キング・クリムゾン)のディスコグラフィー
- 『クリムゾン・キングの宮殿』 (In The Court Of The Crimson King)
- 『ポセイドンのめざめ』(In The Wake Of Poseidon)
- 『リザード』(Lizard)
- 『アイランズ』(Islands)
- 『太陽と戦慄』(Larks’ Tongues in Aspic)
- 『暗黒の世界』(Starless and Bible Black)
- 『レッド』(Red)
- 『ディシプリン』(Discipline)
- 『ビート』 (Beat)
- 『スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー』(Three of a Perfect Pair)
- 『スラック』(Thrak)
- 『ザ・コンストラクション・オブ・ライト』(The ConstruKction of Light)
- 『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』(The Power to Believe)
- King Crimson(キング・クリムゾン)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- Epitaph
- In The Wake Of Poseidon
- Larks’ Tongues In Aspic Part Two(邦題:太陽と旋律 パートⅡ)
- Elephant Talk
- Frame by Frame
- King Crimsonのエピソード・逸話
- 大学生時代
- ギターに対する取り組み
- 日本好き?
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