Genesis(ジェネシス)の徹底解説まとめ
英国出身の代表的プログレッシブ・ロックバンドグループ。5大プログレッシブ・ロックバンドの一つと言われる。1967年に結成。結成当時のリードボーカルは、ピーター・ゲイブリエルだったが、1975年に脱退。その後に、フィル・コリンズがリード・ボーカルを担当するようになってから、世界的スーパー・ロックバンドへと変貌した。2008年以降、事実上の活動停止状態。2010年、ロックの殿堂入りをしている。
Invisible Touch
アルバム「Invisible Touch」より。全米ビルボード1位。
「ジャムセッション中にラザフォードが弾いたリフに、僕が”She seems to have an invisible touch”って歌詞を付けたんだ。その後、プリンスやシーラ・Eがドラムマシーンでよく弾くフレーズを真似てみたら、こんな曲になったんだよ。」とフィルが言っている。しかし、彼自身は、この曲がこんなにヒットするとは思っても居なかったと後述している。
世界中でヒットした曲で、日本のオリコンチャートでも16位にランクインしている。当時は、ノエビア化粧品がCMソングとして使用した。
Tonight Tonight Tonight
アルバム「Invisible Touch」の、セカンドシングル。全米3位。
8分50秒にも及ぶ長尺の曲が全米3位を記録した事で、この当時のこのバンドの勢いを物語っている(シングルカットされた際に、ショート・バージョンもある)。また、当時はMTV全盛期でもあり、このビデオクリップが全米で受けた事も、ヒットの要因の一つでもあろう。ちなみに、英チャートでは18位と、米チャートと比べると面白い結果となっている。
Land of Confusion
アルバム「Invisible Touch」より。全米4位。
1984年のバンド・エイド結成、それに触発されて結成されたUSAフォー・アフリカ、そして85年のライブ・エイドなど、80年代は、多くのポップミュージシャンが、社会問題に取り組んだ時代でもある。
この曲も、社会問題を風刺したもので、米ソ対立による東西冷戦の激化、英国ではサッチャー政権による緊縮政策などを取り扱っている。
MTVも非常に特徴的で、マペット人形による風刺劇は、レーガン大統領やナンシー夫人、ゴルバチョフ書記長(当時)が出てきて話題になった。
In to Deep
アルバム「Invisible Touch」より。全米3位。
メロウなキーボード・リフで始まる曲調は、まさにフィル・コリンズの音楽そのもの。実はこの曲、英国映画「Mona Lisa」のサントラとして作られたもの。その為、1988年にBMIフィルム&TVアワードにて、「映画から最も使われた曲」賞を受賞している。
Throwing It All Away
アルバム「Invisible Touch」より。全米4位。
これも、メロウなギターリフで始まるこのバラード調の曲は、ラザフォードの作詞。
この曲も含めて、5曲のシングルカットすべてを、全米ビルボードのトップ4以内にランクインさせたこのアルバムは、ある意味記録的なものであり、Genesisが単なるプログレッシブ・ロックバンドではなく、スーパー・ロックグループとして認知された、マイルストーン的アルバムになった。
Genesisのエピソード・逸話
ゲイブリエルの舞台衣装
彼がGenesis在籍時のライブで使用した舞台衣装は、彼の書く英国文学的リリックが難解な事や、ストーリー展開する曲を視覚的に説明するために思いついたものだと言う。最初の衣装は、Foxtrotのライナージャケットに描かれている、赤いドレスを着た狐の衣装で、これには、スティーヴ・ハケットなどが反対を唱えたと言われている。
しかし、ゲイブリエルのライブパフォーマンスは欧州で話題になる。彼のこのパフォーマンスが、”5大プログレッシブ・ロックバンド”の一つとして、Genesisのトレードマークとなった。
リード・ボーカルとしてのフィル
出典: img.youtube.com
今でこそ、押しも押されぬ世界的シンガー・ソング・ライターの一人であるフィル・コリンズだが、ゲイブリエル脱退の為にリード・ボーカルを引き継いだ直後は、ステージから観客席を見る事が出来ず、その為、マイクスタンドのマイクの位置を、自分の目線の高さまで上げて上向きの姿勢で、観客席を見ないようにしていたと言う話は有名である。
バリライト(VALI LITE)
目次 - Contents
- バンド・ヒストリー
- 結成
- 活動初期(1969年~1975年)
- フィル・コリンズの時代
- フィル・コリンズの引退と解散
- フィルの復帰と再度の引退、そしてグループ活動の停止
- Genesisのメンバー
- 主なメンバー
- トニー・バンクス(Anthony George "Tony" Banks)
- マイク・ラザフォード(Michael John Cloete Crawford "Mike" Rutherford)
- フィル・コリンズ(Philip David Charles "Phil" Collins)
- 準メンバー
- チェスター・トンプソン(Chester Cortez Thompson)
- ダリル・スティーマー(Daryl Mark Stuermer)
- ディスコグラフィ―
- From Genesis to Revelation(邦題:創世記)
- Trespass(邦題:侵入)
- Nursery Cryme(邦題:怪奇骨董音楽箱)
- Foxtrot
- Selling England by The Pound(邦題:月影の騎士)
- The Lamb Lies Down on Broadway(邦題:眩惑のブロードウェイ)
- A Trick of The Tail
- Wind and Wuthering(邦題:静寂の嵐)
- …And Then There Were Three…
- Duke
- Abacab
- Genesis
- Invisible Touch
- We Can’t Dance
- Calling All Stations
- Genesisの代表曲
- The Musical Box
- Supper’s Ready
- Dancing With The Moonlit Knight
- I Know What I Like
- Firth of Fifth
- Cinema Show
- The Lamb Lies Down on Broadway
- Dance on a Volcano
- Los Endos
- Afterglow
- Follow You, Follow Me
- Behind The Lines
- Turn It on Again
- Abacab
- Mama
- That's All
- Invisible Touch
- Tonight Tonight Tonight
- Land of Confusion
- In to Deep
- Throwing It All Away
- Genesisのエピソード・逸話
- ゲイブリエルの舞台衣装
- リード・ボーカルとしてのフィル
- バリライト(VALI LITE)
- ツイン・ドラムス・セッション
- ラザフォードの12弦ギター
- 現段階でのグループ活動状況