キューティ・ブロンド(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

2001年公開の大ヒット作。原作はアマンダ・ブラウンの同名小説。監督はロバート・ルケティック。
エル・ウッズは頭のてっぺんからつま先まで気を抜かない、美容とファッション命の女の子。CULAでは成績はオールA、社交クラブ、デルタ・ヌウの会長でみんなの人気者。しかし卒業間近のある日、プロポーズされると思っていたボーイフレンドから振られてしまう。猛勉強し、彼を追いかけてハーバード大学の法科に入学する。

『キューティ・ブロンド』のあらすじ・ストーリー

エル・ウッズは頭のてっぺんからつま先まで気を抜かない、美容とファッション命の女の子。CULA(ロサンゼルス市立大学)でファッション・マーチャンダイジングを学び、社交クラブ、デルタ・ヌウの会長を務めるみんなの人気者。
成績はオールAで順風満帆に卒業を迎えようとしていたある日、ボーイフレンドのワーナー・ハンティントンに高級レストランに誘われる。てっきりプロポーズされるものと思い、友人と共にデート用のドレスを選び、めいっぱいおしゃれしてデートに臨む。
ところが「30歳までに上院議員を目指す。上院議員の妻はモンロー(金髪美人だが賢くはない)ではなくジャッキー(ファーストレディにふさわしい女性)だ」と言われ振られてしまう。エルは涙でぐしゃぐしゃの顔で寮に帰り、ショックで一週間ふさぎ込んでしまった。

しかし、雑誌で「上院議員の妻にふさわしい女性」を見たエルは持ち前のポジティブ思考を発揮し、雑誌の女性のようになればきっとワーナーも戻ってくると信じ、彼と同じハーバード大学のロー・スクールに行くことを決意する。
猛勉強の末、ロー・スクール検定試験では合格ラインの175点を179点でクリア、有名映画監督に制作を依頼したPRビデオではビキニ姿も披露し、見事合格。愛犬ブルーザーを連れて学生寮へ入る。しかしロー・スクールでワーナーに会えたものの、彼は「ジャッキー」タイプのヴィヴィアン・ケンジントンと婚約していた。
しかも、いつも派手なファッションに身を包み、パーティ大好きで陽気なエルは、お堅いロー・スクールでは浮いてしまい、冷ややかな視線を浴びる。ヴィヴィアンには仮装パーティだとだまされ普通のパーティでバニーガールの姿を晒してしまう。
そんなことにへこたれないエルは逆境をバネに勉強に取り組み、冷めた視線を送っていた同級生たちにも親切なエルは次第に仲間も作っていった。ワーナーとヨリを戻したくてハーバードに来たエルだったが、次第に一人前の弁護士になりたいと思うようになる。
ネイリストのポーレット・ボニファンテと知り合って彼女の愛犬を元彼から取り返すのに協力したり、親切な先輩エメット・リッチモンドに講義のコツを教わったりしながら、エルの生活は充実したものになっていく。
厳しい女性教授ストームウェルにシゴかれ、フィットネス・トレーニング中も本を離さず、ついに敏腕弁護士兼教授のキャラハンの法律事務所に実習生として選ばれ、ワーナー、ヴィヴィアンと一緒に学ぶことになる。エメットもチームの一員だった。

取り組む裁判は、夫の殺害容疑をかけられたブルック・ウィンダムの弁護。大富豪であるブルックの夫がプールサイドで銃殺された時、ブルックがプールサイドにいたと証言されていたため、容疑者となっていた。
ブルックはデルタ・ヌウでのエルの先輩で、美容法レッスンでビジネス的に成功していた。財産目当ての殺害ではないことは明らかだが、ブルックは殺害時のアリバイを語ろうとはせず、プール係のサルヴァトーレと夫の娘が目撃証言をしていたため不利な立場にあった。
エルが誰にも言わないと約束し、ブルックは殺人のあった時間に脂肪吸引をしていたことを聞き出した。しかし、美容家として成功したブルックは脂肪吸引していたことは誰にも知られたくなかったため、アリバイを明かせなかった。
ブルックは、親身になって話を聞くエルを信用し、上から目線のキャラハンはいけ好かない、と言う。
エルがアリバイを聞き出したことを知ったキャラハンはエルにその理由を尋ねるが、約束だからと言って決して明かさない。エルの恋敵であるヴィヴィアンはそんな彼女を見直し、「あなたを尊敬する」と言い、二人は仲良くなっていく。一方、「自分の将来のためにブルックを裏切れ」と言うワーナーに呆れてしまう。

裁判で殺人の目撃をしたと証言するサルヴァトーレは、ブルックと不倫関係にあると発言していたが、エルはサルヴァトーレがゲイであることを見抜いた。ブルックの愛人であることは嘘であり、証人としての発言は疑義があるとして証人を下ろされた。
裁判はよい方向に進むと思われたが、キャラハンがエルに関係を迫ったため、エルは怒ってロスに帰ろうとする。しかし、意外にもエルに厳しかったストームウェル教授が彼女を引き留めた。
エメットは被告人のブルックやヴィヴィアンたちと裁判の計画を練る。

翌日、ブルックはキャラハンを解雇し、新しい弁護人として現れたのはピンクのワンピースに身を包んだエルだった。エルは自信なさげにブルックの娘に反対尋問を始めたが、娘がかなりきついパーマをかけていること、それが殺人事件の当日にかけたパーマであることを聞き出す。
そこからエルの反撃が始まる。事件当時シャワーを浴びてて銃声が聞こえなかったということはありえない、なぜならパーマを当ててから24時間は頭を洗ってはいけないし、もし洗髪したならパーマは取れてしまい、今のようなきついパーマがかかっているはずがないと指摘する。
父親を殺した、と問い詰められた娘は思わず「違う、本当はブルックを殺すつもりだった」と叫び、真相が明らかになる。エルのお手柄だった。

裁判後、エルの活躍に心を打たれたワーナーは、彼女にプロポーズするが、エルは「30歳までに弁護士になりたいからお断り」とワーナーを振る。
ヴィヴィアンはワーナーに愛想をつかし、エルの親友となった。
2年後、エルは卒業生総代に選ばれ、友人や教授たちに感謝の意を表し、満足気に「We did it!」と叫んだ。

『キューティ・ブロンド』の登場人物・キャラクター

エル・ウッズ (演:リース・ウィザースプーン)

「金髪で巨乳はおバカ」という定説を覆す、明るく元気な努力家。映画の冒頭では、美人だけどどこにでもいる陽気なカリフォルニアガール。ボーイフレンドに振られたのをバネに猛勉強の末ロー・スクールに入学すると、持ち前のガッツで周囲を巻き込みながら事態を好転していく。

エメット・リッチモンド (演:ルーク・ウィルソン)

現役の弁護士で、学校でキャラハン教授を手伝っている。学校で浮いているエルにアドバイスし、時に励ましながら彼女をサポートする。法廷ではエルが見抜いた「プール係はゲイ」という情報を活かして弁護を好転させる敏腕弁護士。

ストームウェル (演:ホランド・テイラー)

ロー・スクールの厳しい教授。エルにきついことを言うが、彼女を頑張りを認める。エルがカリフォルニアに帰ろうとした時も厳しい言葉ながら引き留める。

ヴィヴィアン・ケンジントン (演:セルマ・ブレア)

エルと同じロー・スクールに通うワーナーの婚約者。聡明で辛辣だが優等生。エル、ワーナーと共に裁判の実習生に選ばれる。ライバルのエルに意地悪な態度を取るが、エルの純粋で真剣な態度に感銘を受けて仲良くなる。自分のことしか考えていないワーナーにはのちに愛想をつかしてしまう。

ワーナー・ハンティントン (演:マシュー・デイビス)

上院議員を目指す、上昇志向の高い青年。CULAではエルと付き合っていたが、「将来を見据えて」彼女を振って、上院議員の妻にふさわしいヴィヴィアンと婚約する。自分のことしか考えていないためのちにエルにもヴィヴィアンにも振られる。

キャラハン教授 (演:ヴィクター・ガーバー)

敏腕弁護士であり、ロー・スクールの教授。エルの頑張りを認めて実習生として迎えるものの、セクハラまがいの行為で彼女を傷つける。やり手だが高圧的な態度で、弁護していたブルックの信用を失い解雇される。

ブルック・テイラー・ウィンダム (演:アリ・ラーター)

エルが所属していた社交クラブ、デルタ・ヌウの元会長であり、エルの先輩。美容法で成功し、財産を築いた。殺人事件の容疑者になってしまったが、事件当時脂肪吸引していたという彼女にとっては秘密にしたい事実があるため、アリバイがなく不利な状況に陥ってしまう。エルを信用し、頼りにしている。

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