交響詩篇エウレカセブン(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『交響詩篇エウレカセブン』とは、2005年4月17日から2006年4月2日まで毎日放送をキー局として、TBS系列で全50話が放送された、ボンズ制作のSFロボットアニメ。この作品のために作られた放送枠の朝7時より放送。
主人公の少年レントン・サーストンは、エウレカという少女に出会って一目惚れし、彼女を追って反政府組織ゲッコーテイストに参加。冒険の中で成長していく一方、知的生命体「スカブ・コーラル」と星の謎を追う巨大な陰謀に巻き込まれ、世界の命運を巡る戦いに巻き込まれていく。
CV:辻谷耕史
王家の血を引くノヴァク家の長男。36歳。
ホランドの兄であり上官だった。タルホの元恋人でもある。
階級は当初中佐だったが、のちに大佐。塔州連邦軍最高司令官、統幕本部アゲハ隊指揮官。
数年前、アドロック・サーストンが提唱していた「アゲハ構想」を指揮していたが、デル・シエロ惨劇事件で部下であり実弟のホランドの反乱とエウレカの出奔により計画は中断。その責任を取らされる形で軍籍を剥奪され、幽閉されていた。
「金枝篇」などの読書に明け暮れていたが、しばらくしてニルヴァーシュによるセブンスウェル現象が発生し、アドロックの仮説が証明され賢人会議から幽閉を解除された。軍務に復帰し、塔州連邦軍最高司令官として「アゲハ構想」実現のため特別編成部隊アゲハ隊を組織し、アネモネを率いて塔州軍統幕本部の指揮をとる。
かつてはホランドにとって優しく優秀な自慢の兄であったが、母に自分の命と引き換えにホランドを生ませた権力者であった父をを憎み、青年時代に「王殺し」と称して父を殺害する。その後ホランドと共に放浪の旅に出て、塔州連邦軍に入隊。情報部に配属され、着実に実績を伸ばしていった。
自分の肉体にコンパク・ドライヴを埋め込み、コンパクフィードバックシステムを利用したシステムにより自身の命を人質とし、人名を無視した非道な作戦で、スカブコーラルの中心核である司令クラスターへの攻撃を強行した。
最後には、エウレカとアネモネの2人の首輪に組み込まれた、彼女らを「代理司令クラスター」とするためのプログラムを発動させる。その鍵はデューイ自身の命であり、自らの肉体に埋め込んだコンパク・ドライヴと共に命を絶つことで、己が背負った「業」を全うした。
ドミニク・ソレル
CV:山崎樹範
塔州連邦軍統幕本部情報7課所属。少佐、のちに特務大尉。20歳。
デューイの腹心でアネモネの世話役。何度かレントンと対比される。
整った顔立ちの二枚目。アネモネに恋心を抱いており、どんな罵倒や暴行をうけてもその気持ちは揺らぐことなく、いつも彼女の身を案じている。重度の方向音痴で地図と方角の相関概念がない。死体を見ると吐き気を催してしまうなど、軍人として深刻とも思える欠陥を持つが、頭脳明晰でその戦術眼は確かである。
幼くして家族を失った戦災孤児。
セヴンスウェル現象を独自に調査するためにベルフォレストへ赴いた際、レントンの祖父アクセルからレントンの事を聞かされる。
お互いに父母を早くに亡くしていることや、アネモネに似た少女エウレカの存在という共通点からレントンに親近感覚える。その後、アネモネに接する際の彼の態度にも微妙な変化が現れるようになる。
レントンには複雑ながらも友情のような感情を抱いているが、その立場上敵対するしかない事に歯がゆさを感じている。
ノヴァク財団研究施設で、自らがアネモネに投与していた薬物の脅威を目の当たりにし、デューイに反旗を翻す決意を固めた。
アネモネがデューイから見捨てられ自暴自棄になっていることを彼女のペットのガリバーから知ることとなり、アネモネを救うために単身司令クラスターへと突入。小型艇が破壊されて空中に投げ出され、the ENDの攻撃の余波に巻き込まれて吹き飛ばされるが、覚醒したthe ENDに導かれたアネモネと再会。お互いが自分にとって大事な人である事を再認識し、アネモネと結ばれた。
アネモネ
CV:小清水亜美
漆黒のLFO、ニルヴァーシュtype the ENDのライダー。年齢は不詳。
ピンク色の長い髪と表情豊かな切れ長の目が印象的な少女。ガリバーというペットを飼っている。
金色の首輪はエウレカとお揃いのデザインで、そのほか様々な場面でエウレカと対比される。
デューイが推し進める「アゲハ構想」の要とするべく、エウレカの代わりとして作り出した存在。
とにかくわがままで奔放、気が強く横柄で、他人を見下した言動が多い跳ねっ返りな少女。
デューイを慕っており、彼に必要とされる事を至上の喜びとしているが、その陰で複雑な感情ものぞかせる。
パイロットとしては破格の強さを誇る。出撃時にはベルセルク効果を促す投薬の影響もあって、ホランドの駆るtype R909をも圧倒する。同時に文字通りの狂戦士となっているため、言葉も戦闘も大変好戦的で荒々しい。the ENDを乗りこなすために肉体が過度に弄られているらしく、その反動でたびたび頭痛に悩まされ、常人には致死量となる鎮静薬が欠かせなくなっている。
デューイの指示によりアネモネの世話係となったドミニクのことを鬱陶しく思い、こき使ったり八つ当たりしたりとぞんざいに扱っていた。それでも献身的に接するドミニクに心を動かされていたようで、彼が連邦軍を造反したときには動揺し、それまで無自覚だったドミニクに対する想いを徐々に自覚していくことになる。
アゲハ構想最大のキーマンとして、コーラリアンの司令クラスター破壊を任命される。その作戦の中で明かされる彼女の胸中は、それまでの彼女とは正反対のとても華奢で年頃の少女として切ないものである。その作戦中に、命がけでアネモネを救いにきたドミニクと再会し、共に生きる道を選び結ばれる。
搭乗機は「ニルヴァーシュ type the END」。
ガリバー
アネモネのペット。哺乳網モラー目モラー科。顔と手足の先は黒く、体毛は白く顔は黒い。
気に入らない人に持たれると重くなる。物語終盤、ドミニクにも心を開く。
ユルゲンス
CV:小村哲生
塔州連邦軍イズモ隊旗艦イズモ艦長。のちにユルゲンス隊旗艦スーパーイズモ艦長。
物語冒頭から特命でニルヴァーシュを追っており、幾度もゲッコーステイトと相見える。情報部から参謀として派遣されたドミニクとはたびたび衝突する。
昔気質の軍人で情に厚い性格。内戦の地ワルサワで妻子を失っている。
終盤では部下を率いて、ゲッコーステイトと共闘する。
マリア・シュナイダー
CV:木川絵理子
イズモ隊旗艦イズモ副長。のちにユルゲンス隊旗艦スーパーイズモ艦副長。
冷静で忠実な女性副官として、ユルゲンスの下で最後まで戦い抜いた。
ドミニク、ユルゲンスと共にワルサワへ赴いた際、ノヴァク財団が行っている秘密の人体実験を目の当たりにした。
アゲハ隊(アゲハ少年隊)
CV:福圓美里、こじまかずこ、加藤英美里、峯香織、山戸恵
デューイが自らの作戦を遂行するために結成した5人のエリート少年部隊。優秀な子供達だが冷酷な性格である。メンバー全員が少女のような外見の男性で構成されている。甚大な被害を巻き起こしながらも、地殻貫通弾オレンジを星の各所に打ち込んで、スカブ・コーラルの中心核の位置を探っていた。元々彼らは内戦の地ワルサワの難民キャンプで拾われた子供達で、過去の心的外傷からかデューイのことを盲信し、ドミニクとアネモネのことは見下している。
搭乗機は「モンスーノ type VC10」。
賢人会議(コーダ・クゼミ・ブラヤ)
CV:赤司まり子、大木民夫、麦人
通称「三賢人」と呼ばれる賢人会議のメンバー。塔州連邦の最高権力者たち。普段は衛星軌道上の宇宙ステーションに居り、軌道エレベーターで地上と行き来している。
世界の危機的状況を民衆に悟られぬように隠蔽する指示を出しているが、そのことについて精神的な苦痛を感じている。
幽閉されていたデューイを軍務に復帰させるが、コーダは彼に懐柔され、クゼミとブラヤは殺害される。生き残ったコーダは彼に全権を委任したことで、賢人会議は権力を失い、デューイが政府の実権を掌握することになる。
旧SOF出身者
エウレカ、ホランドらの元同僚。
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目次 - Contents
- 『交響詩篇エウレカセブン』の概要
- 『交響詩篇エウレカセブン』のあらすじ・ストーリー
- レントンの旅立ち
- 擦れ違う恋心
- アゲハ計画の実行
- 少年が貫いた想い
- 『交響詩篇エウレカセブン』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- レントン・サーストン
- エウレカ
- ゲッコーステイト
- ホランド・ノヴァク
- タルホ・ユーキ
- ハップ
- ケンゴー
- マシュー
- ヒルダ
- ムーンドギー
- ギジェット
- ジョブス
- ウォズ
- ミーシャ
- ストナー
- ゴンジイ
- 孤児
- モーリス
- メーテル
- リンク
- 塔州連邦軍
- デューイ・ノヴァク
- ドミニク・ソレル
- アネモネ
- ガリバー
- ユルゲンス
- マリア・シュナイダー
- アゲハ隊(アゲハ少年隊)
- 賢人会議(コーダ・クゼミ・ブラヤ)
- 旧SOF出身者
- チャールズ・ビームス
- レイ・ビームス
- その他
- アクセル・サーストン
- アドロック・サーストン
- ダイアン・サーストン
- グレッグ・ベア・イーガン
- ノルブ
- サクヤ
- 『交響詩篇エウレカセブン』に登場する機体
- ニルヴァーシュ type ZERO
- ニルヴァーシュ type the END
- 『交響詩篇エウレカセブン』の用語
- コーラリアン
- スカブ(スカブコーラル)
- トラパー
- スカイフィッシュ
- セブンスウェル
- サマー・オブ・ラブ
- LFO
- コンパク・ドライヴ
- アミタ・ドライヴ
- 『交響詩篇エウレカセブン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「ねだるな、勝ち取れ。さすれば与えられん」
- 「見守ることが愛情だなんて嘘。本当に好きなら、それを態度で示しなさい」
- 「もし、この戦いが終っても、生きていいっていわれたら、小さな鏡を一つ買って、微笑む練習をしてみよう。もし、誰も傷つけずに生きていいといわれたら、風にそよぐ髪を束ね、大きな一歩を踏み締めて、胸を張って会いに行こう。」
- 『交響詩篇エウレカセブン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ポップカルチャーからのオマージュ