シマウマ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『シマウマ』とは、『ヤングキング』2011年第9号より連載を開始した小幡文生による漫画作品。依頼者の恨み・憎しみを肩代わりして、相手をとことん痛めつける回収屋として生きる元半グレの「ドラ」こと倉神竜夫の生き様を描いたピカレスクロマンである。人間の闇を描いたダークな世界観や過激なバイオレンス描写が人気となった。2016年には竜星が主演を、加藤雅也や須賀健太、日南響子が脇を固め、実写映画化された。

『シマウマ』の概要

『シマウマ』とは、『ヤングキング』2011年第9号より連載を開始した小幡文生による漫画作品。依頼者の恨み・憎しみを肩代わりして、相手をとことん痛めつける回収屋として生きる元半グレの「ドラ」こと倉神竜夫(くらかみたつお)の生き様を描いたピカレスクロマンである。
その人の復讐を満たす事をして、金を手にするのが回収屋である。ドラは回収屋として働くことになり、様々な残酷なことに手を染めるようになる。
人間の闇を描いたダークな世界観や過激なバイオレンス描写が人気となった。2016年には竜星涼が主演を、加藤雅也や須賀健太、日南響子が脇を固め、実写映画化された。
番外編となるシマウマ外伝、『シマウマ外伝 アカとキイヌ』『シマウマ外伝 シマウマ』『シマウマ外伝 廃品回収』『シマウマ外伝 再回収』も各1巻が刊行されている。

『シマウマ』のあらすじ・ストーリー

闇への転落

結婚相談所の男性客相手に美人局をしていた、「ドラ」こと倉神竜夫(くらかみたつお)の半グレグループ。ある日、ヤクザの組員相手に美人局を仕掛けてしまい、回収屋を名乗る連中から拷問を受けて、半死半生な目に遭う。竜夫の脊髄にナイフが突き立てられそうになったその時、回収屋のリーダー「アカ」が、竜夫の元クラスメイトだと判明する。アカは竜夫に対して命を助ける代わりに、自分たちへ回収の依頼をしたヤクザを殺すよう命じた。ヤクザは死に、「シマウマ」という男が率いる回収屋のメンバーとなった竜夫は、闇の世界にどっぷりと浸かっていく。

回収屋「ドラ」の誕生

竜夫が目覚めたのは、依頼人の恨みや憎しみを暴力をもって晴らす裏稼業「回収屋」の世界だった。回収屋は、「シマウマ」と呼ばれる謎の人物が取り仕切る組織だ。竜夫はそこで仲間たちと共に、「ドラ」として人間の尊厳を踏みにじるような残酷な「回収」の仕事をこなしていく。彼はクズの依頼でクズを始末するという回収屋の生業に次第に惹かれ、後戻りのできない非日常へと身を投じていったのだった。

『シマウマ』の登場人物・キャラクター

主人公

ドラ(演:竜星涼)

本作の主人公。本名は倉神竜夫(くらかみたつお)。回収屋の前は、結婚詐欺まがいのことをして金を稼いでいた元半グレのリーダー。ある時、ヤクザをボコボコにしてしまい、回収屋の回収対象となる。そこで幼なじみの回収屋・アカとの出会いがきっかけとなり、ドラも回収屋として生きていく。仲間か仲間じゃない人間かの線引きが、しっかりしている。仲間ならどんな状況であっても助けようとするが、それ以外の人間に対しては、拷問にかけたり女を寝とったりと非道なことを平然と行う。ドラの母親は彼の子供時代に自殺したようで、事あるごとにそのことがフラッシュバックする。

その他のキャラクター

アカ(演:須賀健太)

ドラを回収屋の道に引き入れた人物。初対面の時、相手が幼なじみのドラだと気付かず、いきなり拷問にかけようとした。しかし、ドラであると気づいてからは回収屋に勧誘したり、一緒に仕事をしようとしたりと、仲の良さが感じられる。シマウマのことを親のように慕っており、彼にどこまでも付いていくと考えている。しかし、シマウマがドラのことを特に気にかけていることだけは、面白く思っていない。そのことを訴えて、シマウマに突き放されてしまい、自暴自棄になって回収屋を一時離れるなど、精神的に不安定な面もある。その間にドラの母親や過去の高城の情報も調べたようだ。

シマウマ(演:加藤雅也)

回収屋のボス。チンピラであったドラを回収屋に入れた理由は、過去に関係があるよう。事あるごとにドラを成長させようとする言動を見せる。回収屋の仕事を「害虫の仕事」と表現するものの、意外と回収屋であることにプライドを持っている。ドラが同情して客を助けようとした場合はボコボコにしたりする。他にも失敗した人間には容赦せず、失敗したアカに対しては歯を砕けるほど、ボコボコにしていた。

キイヌ(演:日南響子)

シマウマが率いる回収屋のメンバーの美女で、事務も兼ねている。ロングヘアで眼鏡をかけており、サディスティックな色仕掛けによる回収を行う。回収の手駒として、自分の影武者を何人も用意している。
実は母親だとは知られていないが、リョウという息子がおり、彼を人質に取られることが最大の弱点である。リョウが掃除屋に狙われていたところを網川晃児に助けられ、彼とつながりを持つようになった。

網川 晃児(あみかわ こうじ/演:福士誠治)

元麻薬取締官の用心棒の男性。腕っぷしは回収屋にひけを取らないくらい強く、足が不自由になってからも強さは変わらない。
かつて尊(たける)という幼い息子の臓器移植のために押収した麻薬を横流ししていた。しかし、妻の早苗(さなえ)がストーカーの吉田(よしだ)の依頼を受けたドラの回収のターゲットにされ、乱暴され、自殺。自身もドラに車ではねられ、足が不自由になる。
その後は妻の復讐のため掃除屋のレムと手を組み、ドラたち回収屋を痛めつける。

網川 早苗(あみかわ さなえ/演:天乃舞衣子)

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