騎士としての高みを目指す『落第騎士の英雄譚』
2015年秋に放送されていたアニメ『落第騎士の英雄譚』に関する記事です。この作品は、己の魂を魔剣に変えて戦う魔導騎士が存在する世界で、魔法の才能がない主人公が、剣術を極めて騎士としての高みを目指すスポ根アニメです。この記事では、主人公を始めとしたキャラクターと本作の魅力を紹介します。
固有霊装は小太刀型の「宵時雨」で、二つ名は「深海の魔女(ローレライ)」です。
水や氷を操ることができ、治癒魔法を得意としていて、魔力制御に限ればAランク騎士並みとされています。武術もある程度身につけているようですが、伐刀者としては標準を下回るようです。
有栖院凪
珠雫のルームメイトです。男の身体で生まれながらも乙女を自称していて、周りに自分のことを「アリス」と呼ばせるようにしています。女性のコーディネートを完璧にこなすなど、本物の女性顔負けの女子力を身につけていて、面倒見が良く察しの良い性格ですが、状況や相手の心境を冷静に分析するなど、達観した一面を持ってます。
固有霊装は短剣型の「黒い隠者(ダークネスハーミット)」で、二つ名は「黒い茨(ブラックソニア)」です。
影の中に潜んだり、相手の影に霊装を突き刺すことで動きを封じたりなど、影に干渉する能力を使います。
綾辻絢瀬
破軍学園の3年生です。彼女の父である綾辻海斗は「最後の侍(ラストサムライ)」と呼ばれていて、非伐刀者ながら日本で屈指の剣士と謳われていました。絢瀬はその綾辻海斗の娘であり、綾辻一刀流の後継者でした。ボクっ娘で内気な性格の彼女は、異性と接することに苦手意識を持っていましたが、スランプを克服するために一輝に剣術の弟子入りをします。
固有霊装は刀型の「緋爪(ひづめ)」です。
剣士としての実力は一輝に及ばないものの、霊装でつけた傷を開かせることができ、わずかな傷でも致命傷に変えることが出来ます。また、空間に刀傷をつけ、後から開くことでかまいたちを発生させる伐刀絶技「風の爪痕」を使います。
東堂刀華
破軍学園の生徒会長にして、昨年度の七星剣舞祭のベスト4です。破軍学園序列第1位でありながらも、天然で少しドジっぽいところがあったり、動揺すると関西弁のような訛りが出ます。幼い頃に両親を亡くしていて体調管理には厳しく、生徒会長としては面倒見の良い母親のような存在感を持っています。剣士としては一流で、普段の性格に反して強敵との戦いを望む一面を持っています。
固有霊装は刀型の「鳴神」で、二つ名は「雷切」です。
雷系統の技を使い、二つ名の由来でもある伐刀絶技「雷切」は、ひとたび放てば必ず勝利する電磁抜刀術でクロスレンジにおける最強の武器とされています。また、相手の体に流れている伝達信号を感じ取ることで相手の手の内を読む「閃理眼(リバースサイト)」は、普段賭けている眼鏡を外し、あえて視力を落とすことで発揮されます。
進展する二人の関係
ステラは一輝との勝負に負けるも、負けた悔しさよりも圧倒的な才能不足を克服する一輝への興味が勝り、七星剣舞祭への出場を目標として共にトレーニングを重ねていきます。互いに切磋琢磨していくうちに、一輝とステラは次第に惹かれていき、後に相思相愛となり恋人同士となるも、七星剣舞祭という舞台で戦い合うことを誓う良きライバルとして共に歩んでいきます。
この作品の魅力
この作品は、才能を認められない最底辺の主人公が、立ちはだかる強敵を倒しながら騎士への高みを目指すスポ根アニメです。騎士としての誇りを胸に戦う伐刀者それぞれの思いと、それを引き立てる熱いバトルがこの作品の大きな特徴です。また、何事にも誠実さを大事にする一輝と甘い恋人生活を思い描くステラによる微妙にすれ違った掛け合いや、一輝のことで敵対しているステラと珠雫による遠慮のない罵りあいなど、ラブコメ要素も含んでいて、「燃え」と「萌え」の両方を楽しめる作品であると言えます。