ストッパー毒島(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ストッパー毒島』とは、『週刊ヤングマガジン』で1996年から1998年まで連載された、ハロルド作石の野球漫画。舞台は1996年から1997年シーズンのプロ野球パシフィック・リーグ。当時存在していた6球団に主人公・毒島大広が所属する「京浜アスレチックス」が加わっている。160km/h以上の剛速球を武器とする毒島がチームのストッパーとして仲間たちと切磋琢磨しながら成長し、リーグ優勝を目指す。当時活躍していた選手や監督をキャラクターのモデルにしており、実名で登場する人物もいる。
斉木 哲也(さいき てつや)
ポジション・投手
右投げ右打ち。
高校時代は「兵庫のドクターK」と呼ばれていたが、高校を中退。
駒沢フィールド職員を経てプロ入り。抜群のコントロールと切れのあるスライダーが武器で、鋭い牽制など冷静なマウンド捌きも持ち味。
プロ入り後にチックくんの勧めでサイドスローへとフォーム改造する。
作中、序盤は主に先発を務め、中盤に毒島が不調で二軍落ちしてから終盤までは抑えを任されるなど、チームの苦しい投手事情の中でフル回転する。
序盤では毒島と憎まれ口を叩きながら、良く言い争っていたが、次第に親交が芽生え、最終的には毒島の良き理解者となっていく。
佐世保 仁(させぼ ひとし)
ポジション・捕手。
右投げ右打ち。
入団後から怪我に悩まされ続けたが、2軍で佐世保の実力を知っていた三木監督に、1軍昇格後正捕手として起用される。
素行不良の選手が多いアスレチックスの中では珍しく、真面目な性格でチームメイトからの信頼も厚い。
一方、内面では静かに燃えるタイプで、ガッツあふれるプレーが持ち味。
チャンスに強い打撃が武器の中距離打者。捕手ながらクリーンナップを任され、打率3割を記録する。
優勝争いをしたシーズン終盤では、ここぞという場面に打ち、特に最終戦のダブルヘッダーでの両試合共に決勝打となる本塁打が印象的。
三条 洋二(さんじょう ようじ)
ポジション・セカンド
右投げ左打ち。
社会人からドラフト1位で入団するも、片平前監督とグラブさばきについて揉めて以降2軍暮らしだった。
日本で一番上手いと言われる守備力と、打つ前から投球のコースで打球の方向を判断できるというセンスを兼ね備えた守備のスペシャリスト。
驚くべき守備範囲の広さと超ファインプレーの連発で、アスレチックのピンチを救ってきた。
普段は明るく遊び人を装っており、事ある毎に昨夜は飲みすぎたなどと吹聴しているが、陰で努力をする真面目な性格。
自分が練習している姿を見られることを極度に嫌い、いつもこっそりと練習しているが、その努力はチーム内みんなに知られている。
火野 勝(ひの まさる)
ポジション・遊撃手
右投げ右打ち。
常に口が半開きのぼんやりした面構えで、「んああ」が口癖。
その容姿や雰囲気で、片平前監督の構想から外れたため、2軍暮らしが続いていた。
脅威的な長打力を持つ天性のホームラン・アーティスト。かなり勝負強いが三振も多い。
守備にも難がありトンネルなど単純な失策や暴投が多く、毒島をよく怒らせている。
小野寺の加入で打撃に専念させるという首脳陣の意図により、毒島2年目のシーズン序盤にサードにコンバートされた。
しかし見た目とは裏腹に繊細な男だったため、逆に極度の打撃不振に陥る。
その後、ショートへ再コンバートされ、後半は持ち味の長打力を生かし、チームの主砲へと成長していく。
ウェイク 国吉(うぇいく くによし)
ポジション・投手
右投げ左打ち
本作当初は外野手で、高校時代は200万円かけて特別にネットが設置されたほどの強打者だった。
チーム一の努力家だが、過度の練習による故障の連続で、1軍ではなかなか活躍できなかった。
しかし、練習の合間に遊びで投げていたナックルボールをチックくんに見出され、投手(ナックル・ボーラー)に転向して大ブレイク。
毒島のシーズン2年目に先発ローテーションの一員となり、8月と9月の月間MVPを獲得する活躍を見せる。
終盤の大事なオリックス最終戦で仰木監督の待球作戦でめった打ちにされるも、チック君の指導で自信を取り戻す。
アスレチックスのコーチ・選手内でチックくんの中の人が三宅武ではないことを知っている唯一の選手。
加瀬 英二(かせ ひでじ)
ポジション・三塁手
右投げ右打ち。
三木監督が「入団したときから、打撃フォームはいじるとこが無く4割を打つのはコイツだと思っていた」と述べるほどの打撃の天才。
キャプテンとして高校では夏の甲子園優勝、大学でも日本一を経験した野球エリート。
シーズン3割を6年連続で達成したこともある一流選手。
数々の女と浮き名を流す球界一の絶倫男ぶりでも有名で、アスレチックスに再入団した早々にチアガールと性行為に及んでいる。
その女癖の悪さを前監督の片平に嫌われ、広島東洋カープへ放出されるが、チーム改革のため、元「ミスターアスレチックス」のリーダーシップを期待した三木監督に呼び戻される。野球知識は豊富で、チームのミーティングで勉強会を開いたり、ピンチのときに絶妙なタイミングで声掛けしたりと、若い選手が多いチームで期待通りのリーダーシップを発揮した。
本上 博史(ほんじょう ひろし)
ポジション・外野手。
左投げ左打ち。
熊本最大の暴走族の元リーダーで気性が荒く、茶髪のリーゼントに眉無しのヤンキー顔の容姿。
同期入団で年下の小野寺とよく行動を共にしている。
スカウトの小暮曰く「イッパツもある走・攻・守三拍子そろった大型外野手」で1年目からアスレチックスのトップバッターを務める。
ガッツ溢れるプレーが身上だが、打撃は粗く、ボール球にも手を出し打率が低い打者だった。しかしシーズン終盤は配球を読んで打ち、チックくんに「今後7年は一番を任せられる」と言わせるほどの成長を見せる。
小野寺 学(おのでら まなぶ)
ポジション・内野手(遊撃手・三塁手)
右投げ両打ち。
名門・外木場学園高校では主将として活躍、夏の甲子園で2度全国優勝した花形ドラフト1位ルーキー。
毒島とは同じ年齢。甘いマスクに性格も素直と、非の打ち所が無い。
新人離れしたグラブさばきと俊足が売りで、出番は多くないが数多く盗塁を成功させ、特にアスレチックス首脳陣がこれからに期待している選手。
プロ初打席で決勝打となるポテンヒットを打つ場面や、優勝のかかったダブルヘッダー2戦目では代走で出場、アウトになればゲームセットという場面で三盗を決めた場面が印象的。同期入団の本上とは練習なども共に行ったりと仲が良い。
黒田 正弘(くろだ まさひろ)
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目次 - Contents
- 『ストッパー毒島』の概要
- 『ストッパー毒島』のあらすじ・ストーリー
- 毒島大広がアスレチックスに入団
- 2軍落ちとライバルとの出会い
- 新たなライバルと迎えるシーズン2年目
- 奇跡の優勝に向けての最終7連戦
- 最後のロッテ戦
- 『ストッパー毒島』の登場人物・キャラクター
- 京兵アスレチックスの主要人物
- 毒島 大広(ぶすじま たいこう)
- チック君
- 清水 良馬(しみず りょうま)
- 斉木 哲也(さいき てつや)
- 佐世保 仁(させぼ ひとし)
- 三条 洋二(さんじょう ようじ)
- 火野 勝(ひの まさる)
- ウェイク 国吉(うぇいく くによし)
- 加瀬 英二(かせ ひでじ)
- 本上 博史(ほんじょう ひろし)
- 小野寺 学(おのでら まなぶ)
- 黒田 正弘(くろだ まさひろ)
- 川岸 大介(かわぎし だいすけ)
- ビル・ラズロック
- 矢島 健一(やじま けんいち)
- 広岡 不二夫(ひろおか ふじお)
- 脇菜 良晴(わきな よしはる)
- 暮海 明夫(くれみ あきお)
- 片平 直矢(かたひら なおや)
- 木暮 武夫(こぐれ たけお)
- 三木 源三郎(みき げんざぶろう)
- 他球団の架空選手
- 毒島 貴志(ぶすじま たかし)
- フィッシュバーン
- 渋谷 貴之(しぶや たかゆき)
- 渋谷 直之(しぶや なおゆき)
- 菅野 純 (すがの じゅん)
- 不破 明 (ふわ あきら)
- 溝口(みぞぐち)
- その他の登場人物
- 宮道 貴恵(みやみち たかえ)
- 金城(きんじょう)
- 内田 順子(うちだ じゅんこ)
- 赤沼 (あかぬま)
- 『ストッパー毒島』の用語
- 京浜アスレチックス
- 駒沢フィールド
- 黒い霧事件
- ブスジマチェンジ
- 『ストッパー毒島』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 毒島 大広「度胸だ!」
- 三木 源三郎「このつまらない世の中を面白くしてやろう!」
- 毒島 貴志「あれから俺は…今日は打席に立てただけで満足」
- チック君「このチーム本物になるかもしれない。」
- ウエイク 国吉「もう一度、2軍時代の仲間と一緒に戦うために!!」
- 三木 源三郎「育てながら勝つだ!」
- 毒島 大広「倒れているのは佐世保さんだぞ、アクシデントで済むか!」
- 三木 源三郎「いつ以来だ?今年のようにチームが一丸となったのは」
- 毒島 貴志「笑いたきゃ笑えよ、俺は自分の思った通りに生きているだけ、つまらない人生を歩んでいる奴にはわからないだろうよ」
- チック君「お前はウチの守護神だ、お前が打たれようと誰も文句は言わない、もちろん俺が言わせない。」
- 『ストッパー毒島』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 作者の野球に対する深い愛が感じられる作品
- 『BECK』とのつながり
- 続編の可能性についての作者のコメント