古臭いなんて言わないで!懐かしゲーム特集!
80年代から90年代まで、子供たちを魅了し続けてきた「ファミコン」。現在の技術とは比べ物にならないほど稚拙…なんて思っているそこのあなた!確かに映像技術では現代のゲームには及びませんが、ストーリー性、操作性、アイディア性いずれも現在のゲームに勝るとも劣らないものも数多くありました。「いっそ、リメイクしてほしいかも…」なんて考えもよぎったり。そんなゲームをご紹介します。
『迷宮組曲』(1986年)
ゲームあらすじ:音楽の星、エプシロン星。そこに現れた魔人マハリトが楽器を奪い、姫をさらって閉じ込めた。主人公ミロンはバブルを武器に城へと向かうのであった。
「この時代のゲームなんてしょぼい」と思ったら、意外やグラフィックは見やすいし、敵キャラの動きも結構複雑だったりします。しかし「音楽」を一つのテーマにしている割に、ステージBGMが二種類(中ボス戦入れると三種類)しかないというのは…いや、ともすると「楽器を奪われたから」という風に深読み…しすぎですかそうですか。
このゲーム最大の特色が「ボーナスステージ」です。奪われた楽器は全部で七つ。ステージのどこかに隠されています。別に回収しなくてもゲームのクリアは可能ですが、一つ回収するごとに「ボーナスステージ」でその楽器による演奏を聴くことができます。7人いる楽師が、ミロンに対するお礼とばかりに奏でる曲は、楽器が増えるごとにリズム、アクセント、メロディ…といった具合に肉付けされていくのです。ネットの時代になってようやく、全楽器そろった曲を聴くことができました。現代の技術で再現しなくても十分聴ける曲です。実際の楽器で演奏したらどんな感じになるかも気になります。
『Quinty』(1989年)
ゲームあらすじ:主人公カートンの妹クインティが、兄の恋人に嫉妬!おまけにカートンの兄たちが恋人に横恋慕して…!?さらわれた恋人を救うべく、カートンは友人パートンとともに人形の家へと向かうのだった。
画像にあるとおり、画面いっぱいに敷き詰められたパネルをめくり、敵を倒すゲームです。壁にぶつかるまでパネルをめくらなくてはならないのですが、中にはジャンプしたり、踏ん張ったりして耐えるキャラもいます。で、どうやって倒すかというと、壁にぶつけて粉々にするんです。結構残酷です。BGMもキャラもかわいいのに。
クインティは魔法が使えるようで、既に死亡した(と思われる)キャラに魂を吹き込んで蘇生させて戦わせたり、最後には大好きな兄にまで魔法をかけて攻撃を仕掛けてくるのです。女の情念、極まれり。単なるやきもちならいいんですけどね。カートン、兄妹と関係修復できるのかが心配です。後々になって考えると奥が深いです、このゲーム。パートンが登場するのは2Pの場合のみですが、この場合「クインティはパートンとくっつけばいいよ、うん」と言いたくなります。エンディング見てると。
『ワギャンランド』(1作目発売は1989年)
ゲームあらすじ:悪の科学者Dr.デビルにより支配された「ワギャンランド」を取り戻すべく、ワギャンが立ち上がる!
グラフィックがものすっごいシンプルです。PCのペイントでも描けるんじゃないかと思うほどに。特色は、主人公ワギャンの「攻撃方法」。マリオも何だかんだクリボーを踏み潰し、時にはファイヤでノコノコやらパックンフラワーまで殺しているのに対し、ワギャンは様々な音波攻撃で敵を「しびれさせる」だけ。なんて優しい恐竜…いやロボット?しかし、この「しびれさせる」攻撃方法で敵を足場にもできるんだから、アイディアの勝利といったところでしょうね。もっとも、「しびれがとれた」らこっちがアウトですが。
ステージをクリアすると、物々しいBGMとともに「ボス」キャラが登場…音波攻撃でしびれさせるだけのワギャン、いったいどうやって戦う!?「しりとり」と「神経衰弱」です。ずっこけないように。ボス戦に敢えて子供の遊び(ターゲットは子供なんでしょうから足り前ですけど)を持ってくるあたり、却って新鮮です。しかもしりとりの場合「裏読み」なるものが。つまり、絵によっては「複数の名前がついている」ということです。「もう時間も絵もない!」とボタンを押していたら「裏読み」に当たって助かった、なんてことも。ボスたちは結構潔い性格のようで、点数で負けても一定以上の点を取っていたら、見逃して先に進ませてくれます。夕焼け番長みたいです。悪役なのが惜しいです。
締め
3D酔いしてでもいいからリメイクしてほしいかも、なんて思いもしましたが、やはりかつての技術だからこそ実現できた出せる味わいもあるもの。リバイバル作として楽しめばいいのかもしれません。でも、新ワギャンのグラフィック見ると、新ミロンとか新クインティとか…。何せ、アイディアがすごいですから、皆。