!!!(チック・チック・チック)の徹底解説まとめ

!!!(チック・チック・チック)とは、1995年に結成したアメリカのダンス・パンク・バンドである。ディスコやハウスにポスト・パンクを融合したサウンドと、身体を動かしたくなるような“最狂ライブバンド”と評される熱狂的なステージで人気を集める。楽曲の多くは、純粋な完成度を追求する自由なフロントマンのニック・オファーが担当。コアでありながらポップなメロディーは他アーティストからも称賛されている。日本でもフジロック等のフェスを沸かせており、メンバー交代を重ねながら高エネルギーな活動を続けている。

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!!!(チック・チック・チック)の概要

!!!(チック・チック・チック)とは、1995年の夏に結成されたアメリカ合衆国のロック・バンドである。ニューヨークのアンダーグラウンドに広がるディスコやハウスカルチャーにポスト・パンクなサウンドを融合させた楽曲スタイルを特徴とし、ミレニアム半ばのディスコ・パンク・シーンを最も広く沸かせた代表的バンドとして知られる。2003年にシングル「Me and Giuliani Down by the School Yard (A True Story)」がヒットを記録し、知名度を大きく高めた。

楽曲の多くはフロントマンであるボーカルのニック・オファー(Nic Offer)が作曲を担当している。彼の作る音楽は、ファンクやハウス・ミュージックといったコアな音楽の要素を持ちつつも、ポップ・ミュージックの要素も兼ね備えているため、様々な層に親しまれている。非常にキャッチーなメロディーを持つ反面、ひとつひとつのサウンドをこだわり持って選び抜いており、他のアーティストからも称賛される音作りを行っている。ライブでのコールを想定して音楽を作ることはせず、純粋に完成度の高い音楽を追求する自由な音楽家として評される。ライブパフォーマンスにおいては“最狂ライブバンド”の異名をもち、ニック・オファーの短パン姿での風変わりなステージングをはじめとする強烈なヴィジュアル・インパクトで観客を熱狂させる。

日本においても高い人気を獲得しており、来日公演のチケットがソールドアウトを記録したほか、2010年には「フジロックフェスティバル」のWHITE STAGEにおいてヘッドライナーを務めた。また、通算7作目のフルアルバム『Shake The Shudder』をリリースした際には「ソニックマニア」に初出演を果たし、会場を大きく揺らすなど、結成20周年を超えてもなお底知れないバイタリティーとエネルギーの波及力を見せつけている。
なお、メンバーの入れ替わりが非常に激しいバンドとしても知られ、過去にはアラン・ウィルソン(Allan Wilson)やシャノン・ファンチェス(Shannon Funchess)らが在籍し、その他の旧メンバーも多数にのぼる。

!!!(チック・チック・チック)の活動経歴

バンドの結成

1996年秋、合同ツアーの成功をきっかけに「Black Liquorice」と「Pope Smashers」の2つのバンドのメンバーが合併する形で結成された。彼らはディスコ・ファンクにさらにアグレッシブなサウンドを融合させることを目指し、「Yah Mos」のハードコア・シンガーであったニック・オファーをボーカルとして加入させた。なお、ニック・オファーは影響を受けたアーティストとしてデペッシュ・モード(Depeche Mode)やオーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク(OMD)を挙げている。

バンド名は、映画『コイサンマン』の字幕に由来している。サン族のジュホアン語における歯茎クリック子音(吸着音)が「!」と表記されていたことから名付けられた。メンバー自身によれば、単音節の音を3回繰り返すことで発音され、最も一般的な発音は「Chk Chk Chk(チック・チック・チック)」である。公式ウェブサイトのURLやMyspaceページのタイトルにもこの表記が用いられており、バンド自身からもこの発音が好まれている。

デビューと初期のヒット

2000年、ゴールド・スタンダード・ラボラトリーズ(Gold Standard Laboratories)・レーベルから、セルフタイトルのデビュー・フルアルバム『!!!』をリリースした。
2003年にはシングル「Me and Giuliani Down By the School Yard」をリリース。同曲は、ハウスビートに力強いベースライン、サイケデリックなギターを絡め、ミュージカル映画『フットルース』のタイトル曲を引用したシンプルな歌詞を組み合わせた長尺の楽曲であり、バンドの知名度を大きく引き上げるヒット作となった。

2ndアルバムの成功とメンバーの悲劇

2004年6月、セカンド・フルアルバム『Louden Up Now』をリリース。アメリカではタッチ・アンド・ゴー(Touch and Go)、ヨーロッパではワープ・レコーズ(Warp Records)から発売された。同年にはコーチェラ・バレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバルに出演し、パフォーマンスを披露している。

2005年6月には、ザ・マグネティック・フィールズの「Take Ecstasy with Me」やネイト・ドッグの「Get Up」のカバーを収録した新しいEPをリリースした。しかし同年12月、バンドのオリジナルドラマーであるミケル・ギアスが自転車に乗っている最中に車にはねられ、死亡するという悲劇に見舞われた。

メンバーの変遷

2007年、3枚目のアルバム『Myth Takes』をリリースした。この時期、バンド内では大きなメンバーの動きがあった。ボーカリスト兼ドラマーであったジョン・ピューが、自身の新バンド「Free Blood」に専念するために正式に脱退。2007年のツアーの大部分では、シャノン・ファンチェスが彼の代役を務めた。

また、バンドは後に解散したグループ「Out Hud」とメンバーを共有しており、そこにはLCDサウンドシステムでの演奏やケイク(Cake)の楽曲制作を手がけたタイラー・ポープも含まれていた。以降のバンドは、マリオ・アンドレオーニ、ダン・ゴーマン、ニック・オファー、ラファエル・コーエン、クリス・イーガン、メア・ペースらを中心とした構成へと移行していく。

ダンス・パンク・サウンドの進化

『Myth Takes』のリリース以降も、バンドは独自のディスコ・パンク/ダンス・パンク・サウンドを絶え間なく進化させ続けた。
2010年の『Strange Weather, Isn't It?』を皮切りに、2013年には『Thr!!!er』、2015年には『As If』を発表。さらに2017年の『Shake the Shudder』、2019年の『Wallop』など、一連のアルバム作品を通じてエレクトロニックと肉体的なバンドグルーヴの融合を突き詰め、シーンにおける代表的なバンドとしての地位を確固たるものにした。

!!!(チック・チック・チック)のメンバー

現メンバー

ニック・オファー(Nic Offer)

ボーカル。バンドの結成メンバーであり、フロントマン。
ほぼ全ての楽曲の作曲を担当している。ファンクやハウス・ミュージック、ポスト・パンクといったアンダーグラウンドな要素を、ポップ・ミュージックとして昇華させたキャッチーなメロディーメイクに定評がある。サウンドの細部に至るまでこだわり抜く純粋な楽曲制作を追及する一方で、ライブパフォーマンスにおいては、短パン姿での奇妙なステージングや強烈なヴィジュアル・インパクトで観客を熱狂させる。
アーティストとしての強いこだわりと実力を持つニック・オファーだが、その私生活も特徴的である。彼はいつも昼食にトーストの上に卵とチーズをかけたものを食べており、毎日同じものを食べるため友人からからかわれるという。また、毎日のように夜更かしをするため、目覚まし時計を常に昼の12時にセットしている。本人は自身のことを普通の人間と考えているが、周囲からは「奇妙な人間」と評価されることが多い。
バンドを長く続ける方法として「メンバーとずっと友達でいること」を挙げるなど、メンバーを非常に大切にしている。

マリオ・アンドレオーニ(Mario Andreoni)

ギター、パーカッション、ボーカル。
バンドの黎明期より活動を支える主要メンバー。多国籍なグルーヴを支えるファンキーなカッティングギターをはじめ、パーカッションやバックボーカルなど多角的にアンサンブルを構築する。中心人物のニック・オファーからは「しっかり者」と評されており、メンバー交代の激しいバンド内において実質的な精神的支柱、まとめ役としての役割も担っている。

ダン・ゴーマン(Dan Gorman)

パーカッション、ギター。
バンドに長年籍を置くマルチプレイヤー。パーカッションやギターを担当し、緻密に構成されたエレクトロ・ダンスサウンドに肉体的なリズムやニュアンスを加える役割を果たしている。ニック・オファーからは冗談交じりに「だらしない」と評価されつつも、強固な信頼関係を築いている。

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