ZI:KILL(ジキル)の徹底解説まとめ

ZI:KILLとは、1987年11月に結成されたヴィジュアル系ロックバンド。1990年にリリースしたアルバム『CLOSE DANCE』は、インディーズ作品であるにもかかわらず、オリコンのメジャーチャートにチャートインするという当時の音楽業界では異例の快挙を成し遂げた。2度の日本武道館公演を行うも、人気絶頂だった1994年に惜しまれつつ解散。解散後も数々のバンドが憧れとして掲げる伝説的なヴィジュアル系バンドとして君臨し続けている。

活動休止を乗り越え、1992年10月28日にキングレコードから発売されたメジャー2ndアルバム。
インディーズ時代の人気曲「華麗」の再録版を収録。

1.IN THE HOLE
2.華麗
3.TOUCH ME
4.kiss me good-bye
5.SLOW DOWN
6.AC/DC
7.CRACK EYE
8.NO MORE TO SAY
9.HEAVY DAMAGE
10.Mr. Market
11.Miss You

ROCKET

1993年6月9日リリース。テレビアニメ『バトルファイターズ 餓狼伝説2』のテーマソングに起用された「CALLING」を収録。

1.あえげ!メス豚
2.FLY
3.For me
4.I LOVE CAT
5.CALLING
6.ナニモイラナイ
7.Bad Man
8.PEOPLE PURPLE
9.I LOVE YOU
10.ROCKET

ZI:KILLの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)

LONELY

バンドの知名度を押し上げることになったメジャーデビューシングル。美しいギターと、ストレートに孤独感を表現したTUSUK作の歌詞が人気を博した。
ZI:KILLを初めて聴く人の入門編としては外せない1曲となっている。

DESERT TOWN

アルバム『DESERT TOWN』に収録。ZI:KILLが持つ陰鬱で美しい世界観を凝縮したような深みを感じられるタイプの楽曲。
メジャーデビューという新たなスタートを切りながらも、インディーズ時代から持ち続けていた、バンドの「核」となる部分がしっかりと表現されていることがうかがえる。
アルバムタイトルにもなっており、バンドのメジャーデビュー初期の方向性を示す重要な一曲といえる。

CALLING

アルバム『ROCKET』からのシングルカット。テレビアニメ『バトルファイターズ 餓狼伝説2』のテーマソングに起用された楽曲。
従来のZI:KILLの楽曲よりもキャッチーで疾走感を感じる1曲で、バンドが持つポテンシャルを最大限に発揮し、彼らの新たな代表曲のひとつとして、その後のライブでも重要なレパートリーとなった。

Bad Man

ZI:KILLのアルバム『ROCKET』に収録。アルバムの中でも異彩を放つ、ダークでヘヴィなナンバーに仕上がっている。
彼らの持つ退廃美を強く打ち出した、異質な存在感を放っている。聴き込むほどにその深みと毒性が増していくような、中毒性のある1曲。

ZI:KILLの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

hideとTUSKによる幻の映像作品『Seth et Holth(セス・エ・ホルス)』

Xのギタリスト、hideに注目されたことを機にチャンスを掴んだことで知られるZI:KILLだが、中でもTUSKは音楽を通じて彼との親交が深かったという。そんな彼らが共同制作した『Seth et Holth(セス エ ホルス)』という、幻の映像作品が存在する。
hideの企画と原案によって制作された、神話を土台にしたバンパイア・ストーリーのようなあらすじの映画作品で、hideとTUSKがダブル主演を務める。
45分程度と映画にしては短時間の作品ながら、レトロなSF映画のような特撮映像と、hideの手掛けた楽曲とが相まった独特の世界観を生み出すことに成功している。
さらにはBL(ボーイズ・ラブ)的な要素も孕んでいることから内容が濃く、双方のファンにとっての「お宝映像」として扱われている。
また、本作の制作にあたって原宿などでゲリラ撮影を行い、周囲を騒然とさせたというエピソードも残っている。
1993年にVHSとレーザーディスクで発売されたものの長らく入手困難な状態となっていた本作だが、2021年に発売されたhideのアーカイブブック『FOOL'S MATE ARCHIVES hide×HIDE』の付録として、デジタルリマスターされたDVDが初めて収録されたことで話題となった。

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