真・聖刻(ラ・ワース)のネタバレ解説・考察まとめ

『真・聖刻』(ラ・ワース)とは、1995年にユタカから発売されたSFC用RPGである。中世風世界で巨大ロボ「操兵」が戦う「ワースプロジェクト」の一環で、豪華なクリエイター陣を起用している。聖刻教会の野望を阻むため、少年シフォンが伝説の操兵を捜す旅を描く。
本作は小説作未読者への配慮に欠けており、物語や用語の理解が困難な点が多い。さらに深刻な誤字や調整不足なシステム、強烈なスタッフロールのメッセージから、伝説的なクソゲーとして知られている。

移動の制限

行き先を選択すると操兵が自動で歩行を開始し、目的地に到着するまで自由に歩き回ることや、途中で引き返すことはできない。移動中のセーブは可能だが、到着直後に強力な敵と遭遇し、逃げ場を失って詰んでしまう危険性がある。

燃料管理(水)

操兵の動力源は「水」であり、移動距離に応じて消費される。酒場で補給が可能である。説明書には「燃料切れで移動不可になる」との記述があるが、実際には燃料が尽きても移動自体は可能であり、敵に遭遇した際に強制的に逃走する仕様となっている。

『真・聖刻』(ラ・ワース)の登場人物・キャラクター

シフォン

本作の主人公。15歳の少年。盗賊団の首領の息子として育てられたが、父から預かった「青い珠」をきっかけに伝説の「白き操兵」を巡る宿命に巻き込まれる。

ミシェルダ=カメル

本作のヒロイン。カルヴァレー国の王女で、シフォンと同い年の15歳。牢屋に捕らえられていたシフォンと出会い、共に国を揺るがす陰謀に立ち向かう。

ルシュナス=カーラング

17歳の青年。ミシェルダの従兄弟であり、自称婚約者。一時的にパーティへ加わるものの、聖なる刻印を巡ってシフォンに激しい対抗心を燃やし、やがて悲劇的な運命を辿る。

アグーラ

もう一人のヒロイン。本名は「アルシェルダ=カメル」。聖輪八門のメンバーとして「水」の操兵を操り、スパイとしてシフォンたちのパーティに潜入する。その正体はミシェルダの実姉であり、誘拐された第一王女であったことが物語の中で明かされる。

『真・聖刻』(ラ・ワース)の問題点

本作は豪華な制作陣を起用しながらも、ゲーム内容の随所に調整不足や説明不足が目立ち、プレイヤーから厳しい評価を受けることとなった。

シナリオ・演出面の不備

ネタバレと設定の乖離

『真・聖刻』(ラ・ワース)のパッケージ。
手前のバンダナ巻いてる少年が主人公のシフォン。右のなぜか包帯を巻いた格好の子がヒロインのおてんば王女ミシェルダ。左の青い女性がアグーラ。

ゲームはオーソドックスなRPGである。しかし仲間の正体やスパイ疑惑、血縁関係といった物語の核心が、あろうことか説明書の登場人物紹介で全て明かされている。
アグーラは味方としてパーティに加入するが、正体は敵の幹部。つまりスパイである。
そして、実はミシェルダとアグーラは血が繋がっている。という事が、全部説明書に載っている。
プレイする人を驚かせようという気が全く感じられない。
さらに、説明書とゲーム内でのキャラクターの性格や年齢設定が一致していない。

不親切なストーリー展開

物語はシフォン達の敵となる組織、聖輪八門の会議から始まる。

世界制服を企む首謀ゾマと、その側近カーシャ、仲間になるアグーラの3人がメインである。あとの5人は、序盤からざくざくと死んでいく。
原作小説を極端に端折った構成のため、初見プレイヤーには「なぜそこへ行くのか」という動機や専門用語が理解しづらい。演出も乏しく、重要人物の死や巨大な敵の出現が、会話もエフェクトもないまま唐突に処理される場面が多い。
ちなみに本作は10時間程でクリアできてしまうボリュームである。なお、そのうち4時間近くはレベル上げに費やされる。

テキストの質の低さ

誤字脱字やフォントの代用が極めて多く、「統べる」を「のべる」と誤認したり、「教」を「救」で代用したりと、読解に支障をきたすレベルである。

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