『真・聖刻』(ラ・ワース)とは、1995年にユタカから発売されたSFC用RPGである。中世風世界で巨大ロボ「操兵」が戦う「ワースプロジェクト」の一環で、豪華なクリエイター陣を起用している。聖刻教会の野望を阻むため、少年シフォンが伝説の操兵を捜す旅を描く。
本作は小説作未読者への配慮に欠けており、物語や用語の理解が困難な点が多い。さらに深刻な誤字や調整不足なシステム、強烈なスタッフロールのメッセージから、伝説的なクソゲーとして知られている。
『真・聖刻』(ラ・ワース)の概要
『真・聖刻』(ラ・ワース)とは、1995年4月21日にユタカより発売されたスーパーファミコン用ロールプレイングゲームである。
伸童舎によるメディアミックス企画「ワースプロジェクト」の一環として制作された。物語は同プロジェクトの共通世界である「ア・ハーン大陸」を舞台としており、特に小説『聖刻1092』との繋がりが深い。舞台設定や時代背景がほぼ同一であるほか、共通の登場人物も登場する。中世的な世界で巨大ロボット「操兵」が闊歩する世界を舞台とした聖刻(ワース)シリーズの新展開として、本作を中心として小説(全3巻)とドラマCDとが平行する形で世に出た。
開発はJフォースが担当し、キャラクターデザインにTVアニメ『美少女戦士セーラームーン』の只野和子、メカニックデザインに『エルドラン』シリーズのやまだたかひろといった豪華なクリエイター陣を起用している。
ア・ハーン大陸の中央に位置する広大な「中原」を征服せんと、聖刻教会の錬法師集団「聖輪八門」が暗躍を開始する。彼らの野望を阻止するため、盗賊団の少年である主人公シフォンは、対抗しうる伝説の操兵「白き操兵」を捜し求める旅に出ることとなる。
本作は長編小説『聖刻1092』の前日譚であり、小説シリーズの外伝という扱いとなっているため、原作を知らないと理解できないような用語も多数登場する。しかし、パッケージも説明書も関連作品に付いてはまったく触れていないため、そもそもメディアミックスだということに気付かなかった人も少なくない。その上、「ミシェルダ」が「ミシュルダ」と誤表記されたり、「教」が「救」になっていたり、誤字が多い。
本作は、低質なグラフィックや誤字脱字、説明不足なシナリオ、不可解な戦闘システム、崩壊したゲームバランス、虚偽記載のある説明書、そして致命的なバグなど、クソゲーを象徴する要素を網羅したような作品である。そのため、クソゲー愛好家の間では有名な一作となっている。
『真・聖刻』(ラ・ワース)のあらすじ・ストーリー
宿命の刻印
本作は、伝説の機体「白き操兵」と、それを操る「選ばれし者」を巡る戦いを描いた物語である。
盗賊団首領の息子シフォンは、父から「青い珠」を託されるが、直後に団は壊滅し投獄されてしまう。そこでキタン王女ミシェルダと出会い、国を操る錬法師集団「聖輪八門」の野望を阻止するため脱出。旅の途中で訪れた遺跡にて、シフォンは本来の候補者であった青年ルシュナスを押しのける形で、世界を統べる王の証である「刻印」を受け継いでしまう。
白き騎士の復活
シフォンは、かつての大戦で分かたれた「白き操兵」のパーツを集める旅を続ける。育ての父が、実はシフォンを「白き騎士」に育てるためにあえて盗賊として育てていたという衝撃の事実や、聖輪八門の一員として立ちはだかった謎の女アグーラが、実はミシェルダの姉であったことなどが次々と明かされていく。
決戦と結末
八門のリーダー・風のゲマは、白き騎士の体に「悪の仮面」を装着した黒き機体バルチサスを操り、シフォンの前に立ちはだかる。さらに、野心に狂いゲマに操られたルシュナスとの悲劇的な決別を経て、最終決戦を迎える。
シフォンは勝利するが、白き騎士の真の意志は彼を王として認めず、シフォンもまた眠りにつく。物語の結末では王は誕生せず、アグーラが女王に即位。地位を捨てたミシェルダは、目覚めたシフォンと共に旅を続ける。そして10年後、後に伝説となる赤ん坊「フェン」が誕生し、物語は次代へと語り継がれていく。
『真・聖刻』(ラ・ワース)のゲームシステム
本作は、キャラクターによる集団戦と、巨大人型兵器「操兵(サイブレム)」による単独戦の二段階の戦闘スタイルを特徴としている。
戦闘システム
戦闘は「対人戦」と「操兵戦」に分かれており、いずれも敵は最大2体までしか出現しない。
対人戦(パーティ戦)
最大3名で戦うコマンド選択式バトルである。装備は武器と鎧のみで、全キャラクターが共通の装備を扱える。ただし、戦闘中にアイテムを使用することはできない。
操兵戦
このゲームの大きな特徴として「操兵」と言われる所謂ロボット戦闘と生身で戦う場合があることが挙げられる。
シフォンは最初は右の操兵で戦うのだが、後に左の「サイブレム」と呼ばれる操兵を父から受け継ぎ、アハーン大陸を救う戦いに赴くことに。
フィールド移動時や多くのボス戦で発生する本作の目玉である。操兵の性能は主人公シフォンのステータス「器用度」にのみ依存し、専用の強化パーツなどは存在しない。そのため、操兵を強化するにはシフォンのレベルを上げ、人間用の装備を買い換える必要がある。
戦闘コマンド
このような操兵に乗って戦うことになる。
操兵戦では、命中重視の「殴る」と威力重視の「蹴る」を使い分ける。コマンドには「防御」も存在するが、選択しても被ダメージが軽減されないため、実質的な機能は果たしていない。
オートナビゲーションシステム
本作のフィールド移動は、目的地を指定して自動で進行する特殊な形式を採用している。
目次 - Contents
- 『真・聖刻』(ラ・ワース)の概要
- 『真・聖刻』(ラ・ワース)のあらすじ・ストーリー
- 宿命の刻印
- 白き騎士の復活
- 決戦と結末
- 『真・聖刻』(ラ・ワース)のゲームシステム
- 戦闘システム
- 対人戦(パーティ戦)
- 操兵戦
- 戦闘コマンド
- オートナビゲーションシステム
- 移動の制限
- 燃料管理(水)
- 『真・聖刻』(ラ・ワース)の登場人物・キャラクター
- シフォン
- ミシェルダ=カメル
- ルシュナス=カーラング
- アグーラ
- 『真・聖刻』(ラ・ワース)の問題点
- シナリオ・演出面の不備
- ネタバレと設定の乖離
- 不親切なストーリー展開
- テキストの質の低さ
- 戦闘・育成システム面の欠陥
- 単調な戦闘
- 不自然なパラメータ依存
- 装備システムの矛盾
- 構造・技術的な問題
- 単調なダンジョンと移動
- バグと仕様の矛盾
- 『真・聖刻』(ラ・ワース)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 頑張ってクリアした後に表示される目を疑うメッセージ
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