外見至上主義(漫画・ゲーム・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『外見至上主義』とは、2014年より連載を開始したT.Junによるウェブ漫画、およびそれを原作としたNetflixのアニメやゲーム作品。外見が原因で酷いいじめに遭っていた高校生のパク・ヒョンソクは、転校して心機一転1人暮らしを始める。そんなある日、ヒョンソクは寝ている間にイケメンに代わる能力を手に入れる。昼は新しい体、夜は元の体でバイトをするという生活を送るようになったヒョンソクは自信を持てるようになったが、内面の大切さにも気付いていく。本作は漫画の視聴回数が100億回を達成した人気作である。

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コンビニ

ヒョンソクが元の体で夜間バイトを始めた店である。面接に訪れた際に店長は、高校生はバイトをさせられないと渋っていたが、彼が不良のパシリでタバコを買ったことがあったためタバコの銘柄を完璧に言い当てたことにより採用が決まった。

『外見至上主義』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ヒョンソクがジンソンに喧嘩で勝つ場面

第2話、ジンソン(左)を殴るヒョンソク(右)

イケメンに代われる能力を手に入れたヒョンソクは、夜間は元の体でコンビニバイトをする生活を送るようになる。そんなある日、同じクラスの不良であるジンソンが仲間と共にコンビニを訪れ、タダで商品をくれと要求する。しかしヒョンソクが拒否するとジンソンは彼をボコボコにした上、裸にして写真撮影をした。翌日、ジンソンたちはその写真を見ながらヒョンソクを馬鹿にし、彼の親のことまで嘲笑する。それを見たヒョンソクは我慢できず、「親のことまで言うことないだろ」とジンソンたちに思わず口出ししてしまう。怒ったジンソンはヒョンソクに殴りかかってきたが、小さい頃から散々殴られてきたヒョンソクは拳が見えるようになっており、身軽な体を利用して彼のパンチを避け続ける。そのうちヒョンソクは壁際に追い詰められ、絶体絶命となったが、いじめられていた時のことを思い出して気持ちが高まりジンソンのみぞおちを殴って彼をダウンさせた。これまでいじめられて辛い思いをしてきたヒョンソクが、いじめっ子に勝利する姿がスカッとする名場面だった。

ヒョンソクが母の愛情を感じる場面

第4話、ヒョンソクに別れを告げる母

いじめに遭い、転校して1人暮らしをすることになったヒョンソクの家に母がやって来る。元の体は家で寝ており、新しい体で学校に行って家で母と鉢合わせしたヒョンソクは、咄嗟に元の体のヒョンソクとは友人で一緒に住んでいると嘘をつく。そして母に誘われてカフェに行ったが、母がヒョンソクが以前のように学校でいじめられていないかと心配する。ヒョンソクはいじめられていないから心配しないでと母を安心させる。さらに母はヒョンソクに仕送りするために、新たに仕事を増やしたことを語り、カフェのお茶代を彼に渡した。ヒョンソクは躊躇しながらもそれを受け取り、「離れて暮らして母親のありがたみが分かったと思う」と母に話し、少し涙ぐんだ。転校する前は貧乏な生活をしていることで母を咎めていたヒョンソクが離れて暮らしてみて母のありがたみを感じて涙する姿や、母の優しさや愛情が心が温まる名場面だった。

ピョン・ドクファ「大切な人を思い浮かべて、その大切な1人のために歌うんだ」

第8話、学園祭でステージを披露するヒョンソク(右)とドクファ(左)

ドクファの誘いで学園祭で歌うことになったヒョンソクだが、ステージ直前に緊張してしまう。そんな彼にドクファは「大切な人を思い浮かべて、その大切な1人のために歌うんだ」とアドバイスした。その瞬間、ヒョンソクは母の姿を思い浮かべる。そしてステージに上がったヒョンソクは緊張して音を外してしまったが、ドクファの言葉を思い出し、母のことを思いながら気持ちを込めて歌った。観客は2人の歌声を拍手喝さいで称え、見事に優勝したのだった。大切な人と聞いて母の姿を思い浮かべるヒョンソクと、彼の歌声を引き出したドクファの言葉が胸が熱くなる名セリフだった。

『外見至上主義』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

日本の漫画の影響を受けた『外見至上主義』

本作の作者であるT.junは貧しい家で育ち、共働きをしていた母が幼かった彼を仕事場へ連れて行き、彼は狭い事務室で毎日漫画を読んで過ごしていたようだ。そのため漫画を読むことが唯一の幸せで小学校に入ってから絵を描くようになり、落書帳に書いたキャラクターにクラスの子の名前を付けてクラスメイトに披露していたという。クラスメイトから喜ばれて自分のキャラを新しく書いてほしいなどと頼まれるようになり、創作することに楽しさを感じるようになって、漫画家を目指すようになった。高校に入ってからも漫画を読むことを続け、本作は日本の漫画である『今日から俺は!!』や『闇金ウシジマくん』から影響を受けたようだ。アクション描写は日本の漫画から学び、総合格闘技の選手からもアドバイスをもらっているという。

寝る前に設定を思いついたT.jun

本作を制作したきっかけについてT.junは、ある日寝ようとした時にふとこの体が眠っている間に分身が目覚めて、魂が眠りというスイッチを介して行き来するという設定を思いついたという。アニメ制作を初めて聞いたときは誰かに早く自慢したいと思ったものの、公開までに3年かかり、機密情報で誰にも言えないことがもどかしかったようだ。キャラクターの中で印象に残っているのはバスコで、彼の両手を上げるファイティングポーズは高校時代に同じクラスのヤンキーが、このポーズでよくケンカしていて印象深かったことからバスコにそれを投影させたものだという。

設定が新鮮で主人公が成長する姿が応援したくなると絶賛

本作は国内外で高い人気を誇り、アニメのみならずアプリゲームが配信されたり、中国ではドラマ化もされている。人気の理由としては、寝ている間にイケメンと元の体で行き来できる能力を手に入れるという設定が新鮮で面白く、個性的なキャラが多くて主人公が徐々に成長していく姿が応援したくなるという意見が見られた。また伏線回収もあり、練られたストーリー展開も高評価である。ただ初めは外見に自信のない主人公が外見の偏見にどう立ち向かっていくのかが期待されていたが、外見至上主義に立ち向かったりそれを非難したりする雰囲気はなく、イケメンとなった主人公が友達を増やしてカッコよく活躍するばかりで元の体の主人公は特に活躍することがないため外見至上主義を絶賛する作品と揶揄する声もあった。

『外見至上主義』の主題歌・挿入歌

主題歌:ATEEZ『Like That』

韓国のボーイズグループであるATEEZが歌う楽曲である。新たな一歩踏み出す主人公の姿をイメージした歌詞となっている。

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