ちいさこべえ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ちいさこべえ』とは、望月ミネタロウが2012年9月から2015年2月まで小学館『ウィークリービッグコミックスピリッツ』にて連載していた漫画。(単行本全4巻)原作は山本周五郎の同名の時代小説で、時代設定を現代に変更した翻案作品である。
舞台は東京「一の町」に古くからある大留工務店(だいどめこうむてん)。一人息子である若棟梁の茂次が、鎌倉に泊まり込みで仕事に来ている最中に大留工務店が火事で焼け、棟梁である父と母がこの世を去る。残された茂次は、父の言葉を胸に大留工務店の再建に取り掛かる。
NHK総合テレビジョン2006年9月7日から10月5日まで放送された木曜時代劇。全5回。
従来の時代劇にある殺陣を排除した画期的な時代劇として注目された。
キャスト
茂次:小澤征悦
りつ:上原多香子
『ちいさこべえ』と原作『ちいさこべ』の違い
『ちいさこべえ』は、山本周五郎原作の時代小説『ちいさこべ』の時代設定を江戸時代から現代に変えた翻案作品。時代設定以外の物語の内容は、ほぼ原作に忠実に描かれている。ただ原作は13章からなる70ページほどの中編。一方、漫画は44話からなる全4巻の作品だ。文章には表現されていない心情や風景が、望月ミネタロウワールドでふんだんに描かれている。『ちいさこべ』にプラスされた「え」とは、「絵」である。
作者・望月ミネタロウの略歴
1964年 神奈川県横浜に生まれる。
1984年 第11回ちばてつや賞 ヤング部門優秀新人賞受賞。
1985年 「ヤングマガジン」にて初連載「バタアシ金魚」開始。
1994年 「ヤングマガジン」にて「ドラゴンヘッド」連載開始。
1997年 「ドラゴンヘッド」で第21回講談社漫画賞一般部門受賞。
2000年 「ドラゴンヘッド」で第4回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞受賞。
2008年 「モーニング」にて「東京怪童」連載開始。
2009年 名前表記を「望月ミネタロウ」に変更。
2012年 「ビッグコミックスピリッツ」にて「ちいさこべえ」連載開始。
2013年 「ちいさこべえ」で第17回文化庁メディア芸術祭漫画部門優秀賞受賞。
2016年 「ちいさこべえ」がフランスBD評論家協会「2016ベストアジアBD」受賞。
2017年 「ちいさこべえ」がアングレーム国際漫画芸術祭シリーズ賞受賞。
2022年 「ビッグコミックオリジナル」にて「没有漫画 没有人生」連載開始。
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目次 - Contents
- 『ちいさこべえ』の概要
- 『ちいさこべえ』のあらすじ・ストーリー
- 火事のあと
- ちいさこべのすがる
- 意気地なしより、意地っ張り
- 万引
- 薄情者と人でなし
- 重要な事
- きれいなお嫁さん
- 『ちいさこべえ』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 茂次(しげじ)
- りつ
- 茂次の両親
- 留造
- 女将さん
- 子供達
- 菊次(キク)
- 又吉(またきち)
- サクラ
- ウメ
- あっちゃん
- 大留の従業員
- 大(マサル)
- 横浜(よこはま)
- 夏子(なつこ)
- クロ
- 福田家
- 福田ゆうこ
- 福田
- その他の登場人物
- 和泉社長
- 一の町 こども福祉課の女
- 一徳(いちとく)
- パートの女
- 巡査
- 『ちいさこべえ』の用語
- 普請(ふしん)
- ヘッセ
- ヤコブセン
- フランクゲーリー
- ザハディド
- フェッセンデンの宇宙
- シュレーディンガーの猫
- 『ちいさこべえ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- どんなに時代が変わっても人に大切なものは、人情と、意地だぜ。
- だいじょうぶっ!
- 意気地なしより 意地っ張りの方が、男らしいです。
- 二人にはまだ生きていて見守っていてほしいんだ。
- 家はここだ。
- 「薄情者」「人でなし」って。
- お母ちゃん…おやすみなさい…
- 俺はお前に、「大留」をやってもらいたいんだ。俺と結婚してくれないか。
- ここはお前達の家でもある。お前達は何があってもどこにいても いつまでもずっとうちの子供だ。これだけは覚えておいてくれ。お前達にはここに家があって、俺とりつがいつでもここにいる。
- 茂次とりつの祝言
- 「これからもどうぞよろしくお願いします」
- 『ちいさこべえ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『ちいさこべえ』海外での受賞歴
- 2016年 フランスBD評論家協会「2016ベストアジアBD」受賞
- 2017年 アングレーム国際漫画祭 シリーズ賞受賞
- 原作『ちいさこべ』山本周五郎・著作のメディア作品
- 映画『ちいさこべ』
- 舞台 宝塚歌劇団『小さい花がひらいた』
- ドラマ『ちいさこべ〜若棟梁と九人の子』
- 『ちいさこべえ』と原作『ちいさこべ』の違い
- 作者・望月ミネタロウの略歴