ちいさこべえ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ちいさこべえ』とは、望月ミネタロウが2012年9月から2015年2月まで小学館『ウィークリービッグコミックスピリッツ』にて連載していた漫画。(単行本全4巻)原作は山本周五郎の同名の時代小説で、時代設定を現代に変更した翻案作品である。
舞台は東京「一の町」に古くからある大留工務店(だいどめこうむてん)。一人息子である若棟梁の茂次が、鎌倉に泊まり込みで仕事に来ている最中に大留工務店が火事で焼け、棟梁である父と母がこの世を去る。残された茂次は、父の言葉を胸に大留工務店の再建に取り掛かる。

子供の頃から一の町に住んでおり茂次とは幼馴染。20歳。
病弱な母親の治療費のために隣町のキャバクラに勤めていたが、母親が亡くなったので一の町に帰ってきた。「大留工務店」が火事になった時に、焼け出された若い作業員の世話人を探す大に、自分が育った町で家政婦として皆の食事のこしらえや、身の回りの世話を引き受けたいと言い、「大留」の家で皆の世話をするために雇われる。
同じ火事で焼け出された児童福祉施設の子供達を見かねて、勝手に「大留」の家に引き取ってしまう。とても意地っ張りで頑固な性格で、子供の頃に本ばかり読んで相手にしてくれない茂次に、ちょっかいを出しぶたれた事がある。子供の頃からずっと茂次の事が好きである。

茂次の両親

留造(とめぞう)

昔ながらの職人大工の「大留工務店」の棟梁であり主。
一人息子の茂次を、子供の頃から一人前の職人大工になるように仕込んでいた。好きなように学び世界を放浪する茂次を見守ってきたが、病気で寝込むことが多くなり次の普請から茂次に「大留」の看板を背負えと言う。その普請の最中に「大留工務店」が火事になり亡くなる。

女将さん

留造の妻であり、茂次の母。
「大留工務店」の火事の際に、店や工房への火の回りを確かめに行った留造を心配して火事場に駆けつけた。火事のあと、留造を抱き抱えた姿で亡くなっているのが見つかる。

子供達

菊次(きくじ)

愛称はキク。火事で焼け出された児童福祉施設の子供。
りつが勝手に預かった子供たちの5人の中で一番年上。長く学校に行っておらず、小学校の高学年くらいの体格だが中学生だ。近所でも評判の悪ガキで、煙草を吸っていたのを見たという話もある。りつを母のように慕うが勘違いされてしまう。

又吉(またきち)

火事で焼け出された児童福祉施設の子供。りつが勝手に預かった子供達のひとり。
以前いた施設でいじめっ子に、3日間トイレに監禁されたことがある。その原因は、見るなと言われて頑張って地面を見ていたのに目を合わせてしまったから。茂次の幼馴染が経営するスーパーでお菓子を盗み、スーパーの従業員に捕まって騒動になる。又吉は茂次にこっぴどく叱られたが、この一件で茂次は子供達の事を「大留」の家族だと意識するようになり、子供達も茂次を信頼するようになる。

サクラ

火事で焼け出された児童福祉施設の子供。りつが勝手に預かった子供達のひとり。
全ての物事を疑い信じておらず、人の心や周囲の状況を深く観察している。茂次やりつの言葉にならない思いを、絶妙なタイミングで的確に、嫌味っぽくぼそっと呟く。
「大留」の家で暮らすうちに不信感のかたまりだった心がほぐれて来た。将来、大きくなっても大留の家に居着いてずっとネトゲだけをして、絶対に自立なんてせず、ケッコンもせず、トシマになっても茂次たちの世話になってやる。と言うぐらい茂次たちを信頼するようになる。

ウメ

火事で焼け出された児童福祉施設の子供。りつが勝手に預かった子供達のひとり。
パンツ姿でいることが多いが、人一倍ステキな物が好き。判断の基準は「ださい」と「ださくない」の二択。美人で頭のいい福田ゆうこに真っ先に懐き、ゆうこから貰ったツバの大きな帽子がお気に入り。

あっちゃん

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