六道の悪女たち(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『六道の悪女たち』とは、『週刊少年チャンピオン』で、2016年から2021年まで連載された中村勇志によるヤンキー漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。不良だらけの亞森高校に通う臆病な少年・六道桃助は、亡くなった祖父から送られてきた謎の巻物により、「無条件で悪女に好かれる」という不思議な能力を手に入れることになる。最強最悪のスケバン・向日葵乱奈をはじめ、様々な悪女たちに惚れられることになった六道は、次々と騒動に巻き込まれながらも、自身の男らしさを開花させていく。

目次 - Contents

『六道の悪女たち』の概要

『六道の悪女たち』とは、『週刊少年チャンピオン』で、2016年30号から2021年19号まで連載された中村勇志によるヤンキー漫画、およびそれを原作としたアニメ作品である。全26巻で完結。
アニメは2023年4月よりTOKYO MXなどで放送された。アニメ制作はサテライトが担当、監督は齊藤啓也、シリーズ構成は百瀬祐一郎が務めた。

不良だらけの亞森高校に通う臆病な少年・六道桃助(ろくどう とうすけ)は、亡くなった祖父から送られてきた謎の巻物により、「無条件で悪女に好かれる」という不思議な能力を手に入れることになる。最強最悪のスケバン・向日葵乱奈(ひまわり らんな)をはじめ、様々な悪女たちに惚れられることになった六道は、次々と騒動に巻き込まれながらも、自身の男らしさを開花させていく。

この作品は、学園漫画、ヤンキー漫画、ラブコメディ、バトルアクションといった様々なジャンル要素を含んでおり、不良だらけの高校を舞台に、「悪女にだけモテる」という特殊な能力を持つことになったオタクで気弱な主人公が、スケバン、ギャル、番長といった様々な悪女たちとときおりコミカルながらもシリアスに関わりながら成長していく。

『六道の悪女たち』のあらすじ・ストーリー

六道桃助の日常と悪女との出会い

不良だらけの亞森高校に通うことになった臆病な1年生である六道桃助(ろくどう とうすけ)は、平和な学園生活を夢見て入学したものの、現実は友人とトイレで不良の陰口を言う日々。ある日、亡くなった祖父から謎の巻物が届き、六道は「無条件で悪女に好かれる」という不思議な能力を手に入れることになる。最強最悪のスケバン・向日葵乱奈(ひまわり らんな)に惚れられた六道は、当初は乱奈の凶暴性を制御して平和な生活を送ろうと考えるが、不良にボロボロにされても六道と交わした暴力を振るわないという約束を守る乱奈の漢気に感銘を受け、自身も漢気を見せなければならないと決意し、隅でひっそりと波風を立てることなく過ごしていた日々と決別するために行動する。

亞森高校での騒動

六道は、クラスの不良リーダー・飯沼波瑠也(いいぬま はるや)の彼女であるつばきに能力が発動したことで目をつけられ、飯沼とタイマンを張ることになる。ほぼ一方的にやられては立ち上がることを繰り返すことしかできなかったが、その姿勢を認められ、飯沼と友人となった。そしてその日を境に六道のそばには常に乱奈と飯沼が揃うことになり、亞森高校で非常に目立つ存在となる。
亞森高校の番長・幼田小百合(おさなだ さゆり)に目をつけられた六道は、幼田から呼び出しを受ける。対面した亞森高校の番長、幼田は、とても小柄な少女だった。精神的にも幼く恋心を知らない幼田は、六道の能力にも反応しない。だが、何となく六道のそばにいる事を望むようになる。六道も喧嘩が強いだけで純粋な心を持つ幼田の学園生活を守りたいと考えるのであった。

飯沼の提案によりバイクで遊びに行く事になった六道は、原付免許を取得。しかし肝心のバイクが調達できていないため、飯沼から改造されたバイクをもらうことに。六道が近所を試運転していると、六道の前に白バイ警官に扮して暴走族を狩る姫野莇美(ひめの あざみ)が現れる。莇美は、過去に莇美を助けてくれた白バイ警官が暴走族により一生バイクに乗れない体にされた恨みから、公道を走るバイクグループを潰してまわっていた。美は六道を不良グループの一味だと誤解し、懲らしめようと近付くが、六道の能力により莇美は六道を見て恋に落ちてしまう。莇美は六道に惚れながらも、不良バイクに乗ることを良しとせず、無茶な更生を強いたりしながらも友好を深めていく。ある日、六道は莇美の暴走族狩りが原因で鬼島連合の幹部の一人である布留川葵(ふるかわ あおい)率いるバイクグループに狙われている事を知る。暴走族には容赦のないものの、根は優しい莇美を守るために、六道は飯沼とクラスメイトで親友である火野本勝(ひのもと まさる)、木嶋 耕太(きじま こうた)と共に鬼島連合の集会に乗り込んでいく。

鬼島連合との対決

ある日、亞森高校に鬼島連合総長・松ヶ宮童子(まつがみや どうじ)をはじめとした鬼島連合幹部達が、乱奈を鬼島連合に勧誘するために続々と転校してくる。それがきっかけでこれまで微妙な対立関係にあった近隣の不良校である針蔵高校が本格的な対立に動き出す。針蔵高校の不良達に亞森高校の生徒達が次々に襲われる中、童子は幹部達を引き連れて、針蔵高校に乗り込み、番長である岡森のもとへ殴り込みに行き、さらに岡森を巧みな話術で屈服させる。そのことで鬼島連合と亞森高校との団結が深まった。

その後、学園祭の季節を迎え、六道のクラスである亞森高校1年2組では「桃太郎」の演劇をする事になる。六道は、文化祭の準備のために買い出しに出掛けた先で「チーム竜宮」という女性だけの不良グループに絡まれる。だが、そこに乱奈が現れてチーム竜宮の総長・乙姫恵梨香(おとひめ えりか)は、乱奈との再会を喜ぶのであった。六道は乙姫から説明を受け、チーム竜宮は乱奈が以前所属していたグループであり鬼島連合と因縁の関係を持つグループであることを知り交友関係を築いていくのであった。そんな六道と乱奈、チーム竜宮と親交のある事を知った童子は、幹部メンバーを呼び寄せ乱奈を鬼島連合に引き入れる計画を本格的に実行する事を宣言する。

新たな悪女たちとの出会い

六道は買い物に行った夜のスーパーで、半額レバニラ弁当をめぐり闇金コウモリ・山吹ミナミ(やまぶき ミナミ)と遭遇することになる。案の定、六道を見て恋に落ちてしまったミナミは、六道に弁当を譲りたい気持ちと定価の弁当は買いたくないという気持ちが葛藤しすぎて鼻血を吹き出すほど取り乱すことになる。恋心を知ったミナミはそれから六道を意識してオシャレをしたり六道を待ち伏せするなど、仲良くなるために行動するようになる。同時期、木嶋が借金の取り立てにあっていることを知った六道達は仲間を助けるためにみんなでバイトすることに。バイト先であるコンビニでもミナミと再会して仲良くなっていく六道は、バイトの初給料の使い道についての話題をきっかけに現在抱えている問題をミナミにも打ち明けるのであった。ミナミは好きな人である六道のために問題解決に向けてアドバイスや協力を積極的に行っていくが、そもそもの問題の原因が自分で営んでいる闇金融にあることを知ることなる。

ある日、六道は自分が持っている能力を飯沼に明かすことにした。それを信じた飯沼は、乱奈の実家の育ての親が、幼少期に凶暴さを抑え込むために装着していた「愚連無輪」という数珠を再び手に入れることを提案する。六道はその提案を聞き入れ、愚連無輪があるといわれる陰陽術を使う霊媒師・掛軸(かけじく)の寺に向かうのだが、山道で遭難することになる。その後、偶然助けられて掛軸の山寺で目を覚ました六道たち。そこでカンフーの悪女・鈴蘭(リンラン)とその仲間たちと対面することに。そして彼女らの首には、六道たちが目的としていた悪意を抑え込む数珠「愚連無輪」が装着されているのであった。数珠を取った鈴蘭の強さは圧倒的であった。それと同時に数珠を取って悪女となった鈴蘭は六道の能力の影響下に。そんな悪女ながらも圧倒的な強さを誇る鈴蘭を見て、六道は強くなるために自分もカンフーを習うことを決意する。

ミナミと鈴蘭が六道の後輩として亞森高校に入学することになった。入学早々、鈴蘭と闇金融金主の幼女であり予知能力者の桜沙知代(さくら さちよ)が激突。予知能力により沙知代が鈴蘭に圧勝する。沙知代はさらに乱奈と対峙することになる。沙知代は予知を駆使して攻撃をかわすが、反撃に出ることはできずにいた。焦る沙知代は予知を加速させてみるが、そこで見えたものは近いうちに乱奈が自分以外の周囲の人物を倒し、建物などは破壊して佇んでいる姿であった。そんな激闘の中、乱奈と沙知代の間に割って入った六道。そこで沙知代は案の定恋に落ちることになる。それが原因で能力が封じられてしまった沙知代はドジっ子なうえ頭の悪さが表面化しポンコツになってしまう。そのことに対して、沙知代は亞森高校に入学した目的である、「占いの力で学校生徒を借金まみれにし、闇金融金主である母親に認めてもらい、生業を継ぐ」ということを成せなくなりそうになり焦る。しかし、彼女の養母である桜沙知子(さくら さちこ)はそれこそが目的であった。沙知代に自分と同じような道を歩むことをさせたくなかったのである。だが、そんな思惑を知った沙知代の部下である幹部たちはそれを阻止するために行動に移すのであった。

『六道の悪女たち』の登場人物・キャラクター

主人公と仲間たち

六道桃助(ろくどう とうすけ)

CV: 佐藤元

物語の主人公。不良だらけの亞森高校に通う臆病な少年。祖父から贈られた巻物により「悪女にモテモテになる」能力を身につけている。弱気で臆病だが頑固で正義感のある性格。自分の能力が原因で自分に惚れることになってしまった女性の問題に首を突っ込んではトラブルに巻き込まれる。それが本人を次第に成長させることになり「亞森の裏番長」として知られるようになる。そんな周りの評判とは裏腹に、本人が理想としているのは平和な学園生活。

向日葵乱奈(ひまわり らんな)

CV:上坂すみれ

最強最悪のスケバン。六道と出会う前は常にスケバンの格好をしている。木刀を片手に持ち愛車はアメリカンバイク。六道の術にかかった「一人目」の悪女。普段は冷酷だが、六道の前でのみ人が変わったように可愛らしい一面を見せる。極度の暴力性を持つが、約束は必ず守る「漢気」も持っている。捨て子であり日向寺の住職に育てられる。幼児の頃から凄まじい腕力と暴力性を持っている。過去にチーム竜宮という女性だけの暴走族グループに所属しており、そのときに1人で鬼島連合を壊滅状態にしたという武勇伝がある。バイクと喧嘩、肉と六道が好き。

幼田小百合(おさだ さゆり)

CV:大空直美

亞森高校の番長。「二人目」の悪女。小学生のような外見だが、異常な腕力と凶暴さを持つ。だが、普段は真面目で純粋で素直な女子。六道に感化され、「正義の番長」を目指すようになる。2年留年しており退学しようか迷っているときに六道と出会い、初めて恋心を知ることになる。学校内にファンシーなデザインの部屋を持ち、時折後輩たちが挨拶しにくる。当時の仲間であった黒方に誘われ鬼島連合に入ろうとするが、寸前のところで六道により止められる。自分を子供扱いする人が大嫌い。

姫野莇美(ひめの あざみ)

keeper
keeper
@keeper

目次 - Contents