シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜』とは、セガのRPGである『シャイニング・ハーツ』を原作としたテレビアニメ作品である。2012年4月から6月までTOKYO MX、MBS、CBCなどで放送され、放送話数は全12話となっている。パン職人のリックはパン屋になる前の記憶がなかったが、記憶喪失の少女カグヤとの出会いをきっかけに自身の過去に疑念を持ち、世界の真相に迫るストーリーが展開される。
自分の正体と今の在り方に悩むリックはフローラが営む酒場に行った。そこには先客のディランがおり、同席することになる。リックはフローラとディランに「自分の過去の記憶がなく、今の幸せが失われた過去のせいで素直に受け止められなくなるのではないか」という不安を打ち明けた。そこでディランがリックにかけた言葉が「若けえの、一つも間違いのなく生きてる人間なんてこの世に一人もいやしねえ。一緒にしちゃ悪いだろうが、海賊なんてやってりゃ自分の過去に後ろから斬られるなんてことはザラだ。先のことを全部わかって生きてる奴もまた、いねえんだ。そんなもんは勝手に決まっていく。潮目は必ず訪れるのさ。」という台詞である。海賊として生きるディランがこれまでの人生経験からたどり着いた考えであろうことをそのまま言葉にしたものと思われる。この言葉はリックの今の在り方へのヒントとなり、この直後カグヤと話した際にこの言葉の真意に気づき始める。
シュウ「このパンはリックも島のみんなも幸せになれるパンだって。リックは幸せになれた?」
リックは空白の過去に対する悩みが吹っ切れ、武装船団と対峙する決意を固めた。ルフィーナに戦場に送られ、武装船団の船に乗り込もうとした直前にフローラの息子であるシュウがリックにル・クールのパンを届けに来た。その時シュウが発した言葉が「このパンはリックも島のみんなも幸せになれるパンだって。リックは幸せになれた?」である。武装船団との戦いを決心した時には既にリックの迷いはなくなっていたが、リックは幸せそうな表情でル・クールのパンをかじる。
これまではパン屋ル・クールの一員として島民のためにパンを作り届けてきたリックだったが、ル・クールのパンを口にするシーンはなかった。しかしこの時初めてル・クールのパンを口にして幸せそうな表情を浮かべたことで、本作のタイトル『シャイニング・ハーツ~幸せのパン~』における最重要なタイトル回収のひとつと言えるシーンとなった。
『シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
ゲーム版と声優が異なるヒロイン3人
本作におけるアミル、ネリス、エアリィの3人はそれぞれ伊藤かな恵、相沢舞、三上枝織が演じている。原作となるゲーム版ではキャラクターの性格や立場などに明確な差異が無く、全員が共通で伊藤かな恵の声が当てられているが、ゲーム版においては初めにアミル、ネリス、エアリィのうちからヒロインを選択するため、キャラクターの独自性を持たせる必要がなかったためだと推測される。
ED「ふわっふわのまほう」の作曲家によるリクエスト
ED(エンディング)の「ふわっふわのまほう」の作詞作曲を手掛けたのは前山田健一である。歌を担当したアミル役の伊藤かな恵、ネリス役の相沢舞、エアリィ役の三上枝織の3名のインタビューによれば、曲中の「こねこねこねこね」や「すう、はあ」という合いの手は前山田健一から「色っぽく言うように」とリクエストされた。また、三上枝織は「前山田健一が好きなアイドルに声が似ているという理由で何度も歌わされていた」とコメントしている。
『初音ミク -Project DIVA-』にシャオメイの服が登場
本作の原作『シャイニング・ハーツ』はセガにより発売された。セガが手掛ける作品繋がりで、『初音ミク -Project DIVA-』に登場するキャラクターの1人MEIKOがシャオメイの姿をするモジュールが存在する。
本作に登場するパンは非常食のイメージ
本作の派生ラジオ番組『アニメ「シャイニング・ハーツ」〜ふわっふわのラジオ〜』では、監督の川崎逸朗が作中に登場するパンのイメージに近いパンをラジオの収録現場に持ち込んでいた。これに対しアミル役の伊藤かな恵は堅いとコメントしていたが、川崎逸朗は「島のパンは非常食なので堅めのイメージ」と考えていたようで、ル・クールのパンも長持ちするよう堅めに作られていると推測される。
『シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜』の主題歌・挿入歌
OP(オープニング):「アミル(伊藤かな恵)/ネリス(相沢舞)/エアリィ(三上枝織)」「時世界〜トキセカイ〜」(第1話 - 第6話、第8話 - 第11話)
本作に登場するル・クール3人娘によるキャラクターソングである。レコーディングに参加したアミル役の伊藤かな恵は『声優グランプリ』の取材で「『切なくて優しい壮大な雰囲気を漂わせる楽曲』だが、4人といる時間が大切というイメージを崩さないため、サビを明るく歌っている」と語った。
ED(エンディング):「アミル(伊藤かな恵)、ネリス(相沢舞)、エアリィ(三上枝織)」は「アミル(伊藤かな恵)/ネリス(相沢舞)/エアリィ(三上枝織)」「ふわっふわのまほう」
「時世界〜トキセカイ〜」同様、本作に登場するル・クール3人娘によるキャラクターソングである。「時世界〜トキセカイ〜」とは対照的に可愛らしく明るい曲調で、ジャムパンやコッペパンなどのパンの名前が歌詞に入っている。
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目次 - Contents
- 『シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜』の概要
- 『シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜』のあらすじ・ストーリー
- カグヤとの出会い
- カグヤとペンダントと機械人形クイーンの謎
- 怪盗ブラックテールとの接触
- リックの空白の過去
- カグヤとクイーンの正体と武装船団の来襲
- 「漂流人」の真実とリックのスランプ解消
- 武装船団の撃退
- 『シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- リック・エルウッド
- アミル・マナフレア
- ネリス・フィリアム
- エアリィ・アーデット
- マデラ・メイガス
- 街内関係者
- カグヤ
- ファントム・クイーン EX-X(イグゼクティ)
- リン・シャオメイ
- ハンク・ディムロック
- フローラ
- シュウ
- 街外れ関係者
- アルヴィン
- ラナ
- メルティ・ド・グラニテ
- ソルベエ
- 王国関係者
- ラグナス・ウィンダリア
- ルフィーナ・ウィンダリア
- ローナ・ムラサメ
- 海賊関係者
- 異形の海賊
- ディラン・ローエン
- 『シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜』の用語
- ウィンダリア島
- 漂流人(さすらいびと)
- 『シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 怪盗ブラックテールとリックの邂逅
- ディラン「若けえの、一つも間違いのなく生きてる人間なんてこの世に一人もいやしねえ。一緒にしちゃ悪いだろうが、海賊なんてやってりゃ自分の過去に後ろから斬られるなんてことはザラだ。先のことを全部わかって生きてる奴もまた、いねえんだ。そんなもんは勝手に決まっていく。潮目は必ず訪れるのさ。」
- シュウ「このパンはリックも島のみんなも幸せになれるパンだって。リックは幸せになれた?」
- 『シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ゲーム版と声優が異なるヒロイン3人
- ED「ふわっふわのまほう」の作曲家によるリクエスト
- 『初音ミク -Project DIVA-』にシャオメイの服が登場
- 本作に登場するパンは非常食のイメージ
- 『シャイニング・ハーツ 〜幸せのパン〜』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):「アミル(伊藤かな恵)/ネリス(相沢舞)/エアリィ(三上枝織)」「時世界〜トキセカイ〜」(第1話 - 第6話、第8話 - 第11話)
- ED(エンディング):「アミル(伊藤かな恵)、ネリス(相沢舞)、エアリィ(三上枝織)」は「アミル(伊藤かな恵)/ネリス(相沢舞)/エアリィ(三上枝織)」「ふわっふわのまほう」
- 挿入歌:Lia「WHITE and SHADOW〜夢幻の輪舞〜」(第3話、第10話)
- 挿入歌:Lia「心に届く詩」(第3話、第11話)