杖と剣のウィストリア(漫画・アニメ・小説)のネタバレ解説・考察まとめ

『杖と剣のウィストリア』とは、大森藤ノが原作を手がけ、青井聖が作画を担当する漫画、およびそれを原作としたアニメや小説作品である。2021年1月号から『別冊少年マガジン』にて連載が開始され、2024年7月からはTBS系列でアニメが放送された。物語の舞台は、空を奪われた魔法絶対至上主義の世界で、魔法学院では最強の魔法使いを育成する教育が行われている魔法を使えない落ちこぼれのウィル・セルフォルトが、「至高の五杖(マギア・ウェンデ)」になる夢を追い続け、魔法世界の常識を覆していく姿を描く冒険譚だ。

魔法使いの塔(メルセデス・カウリス)

クレイルウィ・セラ

塔の上級魔導士で、どの派閥にも属さず「調停者」として知られる存在。ワークナーやエドワルドとは同期であり、学生時代は3人1組の「問題児小隊」として扱われていた。三種類の魔法を扱う複数属性者であり、師であるケリドウェンの教えを受けている。「境界祭」では司会進行を担当していたが、突如召喚された魔物の襲撃により、塔の上級魔導士たちを指揮して応戦。ウィルたち「過酷の世代」が塔に登ってきた年には、説明会で塔内に裏切り者が存在し、塔の門を内部から開けた痕跡があることを明かす。これにより、各派閥に対し極秘の「勅令」を与え、内部調査を行うことを命じた。塔の門は登録された上級魔導士しか開けられないため、新たに登ってきた世代は対象外となる。

キャリオット・インスティア・ワイズマン

CV:福山 潤

キャリオット・インスティア・ワイズマンは、炎の派閥を率いる「炎帝の杖(インスティア・バルハム)」と呼ばれる至高の五杖の青年だ。彼は糸目で常に笑顔を浮かべており、温和な印象を与える人物である。アロンが迷宮探索を行っている間、代理として至高の五杖のまとめ役を務めている。周囲からは胡散臭いと見られることもあるが、彼は実力を持つ指導者である。

ゼオ・トルゼウス・ラインボルト

CV:古川 慎

ゼオ・トルゼウス・ラインボルトは、雷の派閥を率いる「雷公の杖(トルゼウス・ファッジ)」と呼ばれる至高の五杖の青年だ。彼は魔導士の中でも異色なほど筋肉質な身体を持ち、上半身は素肌にジャケットを纏った野蛮な雰囲気の人物である。元ストリート・チルドレンであり、高い戦闘センスと魔法や技術を奪う天賦の才を持っている。欲に鎖は繋がないという自身の掟を持ち、欲しいものは我慢せず奪うため、多くの魔導士から「蛮族」として認識されている。派閥の長としてほぼ全ての雷魔法を使えるが、魔導士でありながらドワーフ仕込みのステゴロ戦法を好む。魔力を垂れ流すだけで雷速で移動できるため、至高の五杖随一の魔法発動速度を誇る。彼はウィルの塔への派閥入りを試すため、雷の下位魔法『閃雷の蛮族(ザルギア・サガ)』を放ち、ウィルの成長を認めた。最終的に、ウィルを自身の雷の派閥に引き入れることとなった。

エルノール・エルリーフ(リヨス)・アールヴ

CV:雨宮 天

エルノール・エルリーフ(リヨス)・アールヴは、妖聖の派閥を率いる「妖聖の杖(エルリーフ・カナン)」と呼ばれる至高の五杖のハイエルフの女性だ。彼女はエルフの王女として高慢で排他的な性格を持ち、他種族とは相いれないという態度を崩さない。常に側近であるフィルヴィスとレフィーヤを侍らせている。冷徹な態度で他者を圧倒するが、側近とのやり取りでは漫才のような一面を見せることがあり、内に隠した本性を時折垣間見せる。過去にエルフィに敗北した経験があり、彼女に対しては常に喧嘩腰で接するが、心の奥底では複雑な感情を抱いているようである。乳兄弟のイグノールが派閥に所属した初日、とてつもない圧をかけながら謁見を行い、彼に調教するための首輪を下賜。逃げられると思うなよお兄様と、嗜虐的な表情を浮かべながら宣言した。

アロン・マステリアス・オールドキング

CV:大塚 芳忠

アロン・マステリアス・オールドキングは、光の派閥を率いる「光皇の杖(マステリアス・ノア)」と呼ばれる「至高の五杖(マギア・ウェンデ)」の王だ。厳めしい表情を常に浮かべている老人であり、至高の五杖の頂点として塔の上級魔導士達を纏める立場にある。しかし、彼はフィンを伴い迷宮への遠征に出ていることが多く、学院に不在であることが多い模様である。

ログウェル

CV:大塚 明夫

ログウェルは、キャリオットの副官を務める壮年の男性である。彼は両目を包帯で覆っており、その原因は光皇アロンにあるようだ。アロンからは「愚か者」や「我が汚点」とも呼ばれ、彼の両眼を抉ったのはアロン自身である模様である。

フィン

CV:田村 睦心

フィンは、原作者大森藤ノの別作品『ダンまち』の同名キャラクターと瓜二つな容姿を持つキャラクターである。彼の本名は「インヴェス」であるが、フィン自身はその名で呼ばれることを嫌っている。彼が『ダンまち』のキャラクターと関係があるのかは明らかではなく、スター・システムによるものなのかも不明である。フィンは「光の一族」と呼ばれる魔法を使えない小人族でありながら、ダンジョンに対する深い知識を持っており、至高の五杖によるダンジョン探索には欠かせない人物である。数百年前の伝説に登場する「魔女王メルセデス」と何らかの契約があり、ウィルを「剣」として導く役割を担っている。

クロイツ・ハーロン

クロイツ・ハーロンは、塔の第一階節「無色の庭(カラーレス・ガーデン)」を拠点とする上院の首長である。彼はどの派閥にも属していない「白服」と呼ばれる制服を纏い、狂気的な解剖信仰を持つマッドサイエンティストである。ウィルを派閥に所属させず、実験動物として彼を解剖し、「魔剣」の秘密を探ろうと企むが、ウィルの「想填」とゼオによってその計画は破綻した。第一階節は魔法研究の最前線であり、派閥に属さない者たちにとっては探求の楽園となるため、クロイツも派閥を蹴って研究に専念し、上院の首長にまで登り詰めた人物である。

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