スター・トレック(TMP)のネタバレ解説・考察まとめ

『スター・トレック(TMP)』とは、1979年公開のアメリカのSF映画で、名作テレビシリーズ『宇宙大作戦』の劇場版第1作である。地球に接近する謎の巨大生命体ヴィジャーに対し、エンタープライズ号のクルーが挑む物語。艦長に復帰したカークと仲間たちが、その脅威を解明し、地球を救うために奮闘する。壮大な映像美と、テクノロジーと人間の関係性を描く深いテーマが、この作品の魅力である。

CV:矢島正明
元エンタープライズ号の艦長であり、今回の危機を受けて再び指揮を執ることになる。彼は提督に昇進し、地上任務に就いていたが、地球を脅かす脅威に対処するためにエンタープライズ号の艦長として復帰する。過去の経験と直感を頼りに行動する一方で、デッカーとの間に指揮権を巡る緊張が生まれる。カークは人間としての感情を持ちつつも、冷静にヴィジャーとの対話を試み、地球を救おうとするリーダーシップを発揮する。

ウィラード・デッカー( 演:スティーヴン・コリンズ)

CV:瑳川哲朗(堀勝之祐)/山路和弘(ソフト版)
エンタープライズ号の新しい艦長で、船の大改装を指揮していた。カークが復帰したことで指揮権を譲るが、この交代によってカークとの間に緊張が走る。彼は船の最新システムに精通しており、冷静な判断力を持つ一方で、アイリーアとの過去の関係やカークに対する複雑な感情が行動に影響を与える。最終的にはヴィジャーと融合するという自己犠牲的な決断を下し、ヴィジャーの進化と地球の救済を果たす重要な役割を担う。

スポック(演:レナード・ニモイ)

CV:瑳川哲朗(テレビ朝日版)/菅生隆之(ソフト版)
かつてのエンタープライズ号の科学主任で、映画の冒頭ではバルカンで「コリナー」という感情を排除する儀式を行っていた。しかし、ヴィジャーから発せられる思念波に引き寄せられ、感情を完全に捨て去ることができなかったことに気づく。彼はエンタープライズに再び戻り、ヴィジャーと接触する中で、その存在がまるで親を求める子供のように学び成長しようとしていることを理解する。スポックは論理と感情の間で葛藤しながらも、ヴィジャーとの対話に重要な役割を果たす。

アイリーア(演:パーシス・カンバッタ)

CV:鈴木弘子(テレビ朝日版)/田中敦子(ソフト版)
エンタープライズ号の副官で、デッカーとの過去の関係を持つ。彼女はヴィジャーによって意識を乗っ取られ、ヴィジャーの使者として利用されてしまう。アイリーアの体はその後、ヴィジャーとの交渉に使われるが、彼女のオリジナルの意識は戻ることなく、最終的にはヴィジャーの目的に取り込まれてしまう。彼女の存在はデッカーの決断に深く影響を与える。

ヴィジャー

映画の中心的な存在であり、かつてNASAが打ち上げた探査機「ヴォイジャー6号」が宇宙の彼方で高度な機械生命体に改造されたもの。ヴィジャーは膨大な知識を持つが、感情を理解できないために自らを「不完全」と感じ、創造主と融合することで「完全な存在」になろうとする。ヴィジャーの探求は人間と機械の融合をテーマにしており、最終的にデッカーと融合することでその願いを叶える。

その他

レナード・マッコイ(演:ディフォレスト・ケリー)

CV:山内雅人(テレビ朝日版)/小島敏彦(ソフト版)
カークによってエンタープライズ号に再び召集されるも、軍務に戻ることを嫌がっていた。彼は新しいテクノロジーに懐疑的で、しばしば皮肉を交えつつ船の安全を気にかける。カークやスポックとは対照的に、感情的で人間味あふれる視点を提供し、特にスポックとの間でしばしば感情的な対立を見せるが、そのユーモアとウィットで緊張感を和らげ、クルー間の感情的なバランスを保つ重要な役割を果たしている。

モンゴメリー・スコット(演:ジェームズ・ドゥーアン)

CV:小林修(テレビ朝日版)/小林修(大泊 貴揮)(ソフト版)
エンタープライズ号の主任機関士として登場する。彼は、エンタープライズ号のエンジンやシステムの整備を担当し、船が問題なく航行できるよう全力を尽くしている。新しい装備やシステムが導入される中でも、スコッティの高い技術力がクルーを支えており、カークたちが危機に直面した際も、彼の機械的な知識が重要な役割を果たしている。

ウフーラ(演:ミシェル・ニコルズ)

CV:川島千代子(テレビ朝日版)/松島みのり(ソフト版)

エンタープライズ号の通信士。彼女は、船内外の通信を担当し、ミッション中に不可欠な情報をやり取りする役割を担っている。ウフーラの冷静で的確な判断力は、クルーが複雑な状況に直面した際にも、重要な役割を果たしている。彼女のプロフェッショナルな態度と能力は、エンタープライズ号が地球を守るためのミッションにおいて欠かせない存在となっている。

ヒカル・スールー(演:ジョージ・タケイ)

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