Shatterline(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『Shatterline』とはFrag Lab LLCが開発したマルチプレイヤーFPSである。クリスタラインの脅威に対抗する人類の命運をかけた8人の工作員の戦いを描いた本作はリリース直後にSteam同時接続数1万人を突破したタイトルである。直感的に操作できるインターフェイスや、その操作方法からシンプルな作りで構成されており英語が苦手なプレイヤーにも、すぐになじめる点や終末世界を描いた世界観が魅力となっている。

『Shatterline』の概要

『Shatterline』とはウクライナのインディースタジオであるFrag Lab LLCが開発した基本無料のマルチプレイヤーFPS(ファースト・パーソン・シューティング)である。本作では協力型PVE型のモードと競技型のPVPモードを実装しており、ソフトウェア配信、管理などを目的としたゲームプラットフォームSteamにて2022年9月8日にリリースされた。

昔ながらのシンプルかつハイテンポな銃撃戦が楽しめる事が特徴の本作は8人のキャラクターで構成されており、それぞれのキャラクターは独自のスキルを使い戦場を駆け抜けるヒーローシューターの要素を兼ね備えている。よく比較される作品としてコール オブ デューティの様なスライディングを駆使するハイスピードな展開が特徴だ。音声は英語とウクライナ語がメインとなっており、日本語音声は無いもののインターフェイスや字幕は日本語にも対応している。プレイステーションなどのコンシューマにも対応させることを目的として制作された本作はキーボード、マウスのみならずコントローラーにも対応している。他作品と比べても劣る事の無い美麗なグラフィックを保ちつつ、マシンに必要なスペックもハイエンドなパーツを要求していない事に技術力の高さが窺える。サーバーはアジアの他にカナダやヨーロッパなど複数のサーバーが点在しており、実際にゲームをプレイする際には接続したいサーバー1ヶ所だけではなく複数のサーバーを選んでマッチングを速める事が出来る。

『Shatterline』のあらすじ・ストーリー

宇宙の疫病

厄災に対抗する人類。

舞台は2028年の地球。人類は巨大な星間超生物クリスタラインによって宇宙の疫病に苦しんでいた。クリスタラインは惑星を侵食し現存する種の性質を変化させる能力を持っている。交渉や取引は無意味であり現存する兵力では対抗する事も出来なかった。そんな中、Strafe Witnessesと呼ばれる狂信者の軍隊はクリスタラインを祝福と崇め、征服する事を目的として動いていた。征服した後、種の性質を変化させる能力を利用して人類を進化させる為である。世界の終わりを目前に控える中、クリスタラインの影響を受けない保菌者たちが存在した。彼らはシェルガードと呼ばれる会社の工作員であり、クリスタラインの汚染を食い止めることが出来るのは彼らだけである。本作では、この悲劇的な厄災に対抗しながら戦う人類の構図が描かれている。

事件の始まり

2027年11月27日。ストラーフという小惑星サイズの物体Xが突如、地球の軌道上に現れた。混乱の最中、物体Xについて科学者が仮説を立てる中、物体Xは突如として爆発し、その破片は隕石となり地表へと降り注いだ。この隕石が各国を直撃し、その影響で世界各地で被害が多発した。最悪な事に隕石を目撃した者以外は対応が間に合わず甚大な犠牲者とインフラの破壊を引き起こした。だがそれよりも人類は更に最悪な状況に直面する。それはクリスタラインの拡散である。

クリスタライン

ストラーフの事件直後にインパクトゾーンと呼ばれる物体Xが多く降り注いだ地域から結晶の様な物を発見する。欧州分子生物学研究所の研究グループの責任者であるゲルハルト・シュロスは、この結晶をエイリアンの生命体であると仮説した。シリコンと酸素の代替生化学を持つ構造故である。これはグラスシップと呼ばれる準生物の恒星間箱舟によって地球へやって来た一つであり、グラスシップが適切な惑星を見つけると爆発し、先の様な大惨事を引き起こす。その後、破片はテラフォーミング装置としてクリスタラインを惑星全体に広げ種を結晶化させ征服し始めるのである。このクリスタラインを止めなければ地球の資源は枯渇し、惑星は磁場を失い、自転が停止する事となる。これは、クリスタリンによって変貌を遂げた生命体を除いて、惑星の終焉を意味する。

保菌者

2028年5月にカリン・ベラスケス博士がV遺伝子と呼ばれるクリスタラインに対して免疫を持つ者を発見した。その後、35か国の軍隊でV遺伝子識別テストが義務付けられ、短期間で数十人のV遺伝子陽性者を発見する事ができた。しかし受動免疫である為、ワクチン生成には向かず世界規模で見ても非常にまれな存在だった。この偉大な発見と共に人類は結晶化しやすいV陰性と感染のリスク無しでインパクトゾーン内で安全に活動できるV陽性の2つのグループに別れる事となる。今やV陽性を持つ彼らだけが人類の希望である。しかし、その裏でStrafe Witnessesと呼ばれるクリスタラインの支配を目的とした軍隊がV遺伝子キャリアを持つ人類を根絶しようと画策する。プレイヤーはそんな世界で人類の生存のために戦う。

『Shatterline』のゲームシステム

PVEモードではエクスペディション、コープ、インベーションの3種類のモードで構成されており全て協力型のモードとなっている。エクスペディションでは他2種のモードと異なり弾薬の消費が激しい。その為、どの敵にどの武器をどれだけ使うかを計算して攻略する事が重要であり基本としてハンドガン等のサブウェポンをメインとして使用する事となる。
PVPモードでは基本はデスマッチ、コンクエスト、エスコート、プラント・ザ・ボム、エリミネーションの5種類のモードで構成されている。その他、期間限定でモードが追加され、こちらも無料でプレイが可能である。

PVEモード

ローグライク型のゲームモードであり、オープンワールドと間違えてしまう程の広大なマップが特徴。ゲームを始めると自分以外に2人メンバーに加わり基本3人のパーティメンバーで各チャプターのボスを倒していく事になる。このモードではプレイヤー同士の撃ち合いは無く、協力して攻略に挑む事になる。システム上、同じキャラクターの使用は出来ず早い者勝ち。その為、キャラクター毎の役割を考えつつ編成しなければならない。何故なら設置されたオブジェクトに対応できるスキルを保有しているキャラクターがパーティに居なければメンバー全員が強化を受けられないデメリットに繋がるからである。マップに降り立つと初期装備はハンドガンのみ。各チャプターのボスを倒すかマップ上の強化アイテムを入手しつつ、それぞれのプレイヤーは敵に与えるダメージを強化したり、ハンドガン以外の武器を入手して最終ボスまでに自分を強化していく事になる。最終ボスは複数存在し、攻略法もボス毎に異なっている。どのボスと戦うかはランダムで決定される等、飽きさせない工夫がされている。

EXPEDITION(エクスペディション)

クリスタラインのサンプルデータ収集を目的としたモード。広大なマップが特徴であり、一定確率でダンジョンに入室することが出来る。ダンジョンでは通常のエクスペディションモードと違いマップが制限されており、攻略法も敵に見つからないように進むなど特殊な物となる。

COOP(コープ)

ストーリーモードであり、他PVEモードと違いマップの自由度は低めに設定されている。

INVASION(インベーション)

クリスタラインの汚染者に追われながら攻略するモード。COOPと同様にマップの自由度は低めである。

PVPモード

プレイヤー同士でキル数や陣取りを目的とした各種モードがあり、エスコート以外全て小規模マップで展開される。PVEモードと比較すると各キャラクターの独自のスキルの重要性は劣るものの、各スキルに対応したオブジェクトは各所に散らばっており、勝利に繋がるカギとなる。尚、エスコートで使用されるマップは、そのゲーム性故に他PVPマップと比べて広めに設定されている。

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