うちの執事が言うことには(小説・漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『うちの執事が言うことには』とは、2014年から刊行された推理小説シリーズ。特殊な目の能力をもつ主人公・烏丸花穎が27代目当主となり、様々な事件に直面しながらも理想の当主を目指して成長していく。まだ未成年である花穎を支えるのは、執事の衣更月蒼馬。彼も烏丸家の使用人たちと共に当主を支える。2人とも若くして当主・執事という立場になり、ぶつかることもあるが少しずつ信頼を築いていく。上流階級ならではの舞台で繰り広げられるストーリー展開が魅力で、実写映画化や漫画化もされた人気シリーズ作品である。
『うちの執事が言うことには』の概要
『うちの執事が言うことには』とは、2014年から2016年まで角川文庫で刊行された推理小説シリーズである。また、2017年からは『うちの執事に願ったならば』という続編も刊行された。どちらのシリーズも全9巻で、既に完結している。
主人公・烏丸花穎(18)が、父である真一郎から突然当主に任命された所からストーリーが始まる。名門烏丸家27代目当主となった花穎には、生まれつき人とは違う能力がある。それは、特別な色彩感知能力で、どんなわずかな色の違いも認識してしまう目だ。彼は、名門の当主という立場、更にその上に特殊な目を持つが故に様々な事件に巻き込まれていく。
そんな未成年である花穎を支えるのは、執事の衣更月蒼馬だ。彼もまだ弱冠22歳にして、執事の仕事は完璧である。烏丸家を支えんとする彼の姿は並々ならぬものがある。花穎も衣更月も若くして当主・執事という立場になり、ぶつかり合いながらも少しずつ信頼を築いていく。この2人の支えになっているのが、家令である鳳の存在だ。2人ともそれぞれに鳳を慕っており、物語の中でも度々登場する。
上流階級ならではの煌びやかな世界観で展開されるストーリーが魅力だ。
2019年には実写映画化もされ、主演をKing&Princeの永瀬廉が務めた。2015年には月刊Asukaにて漫画化されている。漫画は全10巻で完結している。
『うちの執事が言うことには』のあらすじ・ストーリー
突然の当主の座
突然父から送られてきた1通の手紙。そこには「引退する。後を頼む」とあった。この手紙によって、第27代目烏丸家当主となるのが18歳になった烏丸花穎(からすまかえい)である。
花穎は、12歳の時からイギリスの学校に通い、親元からは離れて暮らしていた。新しい当主となるべく帰国した花穎は、久しぶりの自室で目を覚ます。呼び出しに応じたのは、小さい頃に慕っていた執事の鳳(おおとり)ではなく、衣更月蒼馬(きさらぎそうま)という男だった。彼は、新しく任命された現在の烏丸家の執事であった。
今、この家にいるのは執事の衣更月。運転手の駒地(こまじ)、庭師の桐山(きりやま)。そして、料理人の雪倉叶絵(ゆきくらかなえ)である。しかし、この時彼女はぎっくり腰で療養中のため、代わりに息子の雪倉峻(ゆきくらしゅん)と従姉妹の片瀬優香(かたせゆか)が勤めていた。
花穎は、衣更月の説明を受けながら、新たな当主として最初の1日をスタートさせようする。
はだかの王様と嘘吐き執事
花穎は当主となった早々、衣更月より穏やかでない報告を受ける。「当家に泥棒が入ったようです。」と。
無くなったのは、烏丸家の銀食器とティーカップ。衣更月の話では紛失した時間を考えると、家に出入りしたのは使用人達以外はおらず、内部の人間による犯行ではないかと言う。花穎は烏丸家当主として、この醜聞を解決するために犯人を見つけ出そうとする。
全員に話を聞き家中を捜索する中で、ゴミの日であることに気づいた花穎は、使用人の1人である峻がゴミを出しに行くのを見つけ、真相を問いただした。彼は、意図せずティーカップを割ってしまったことを自白した。だが、銀食器の方は知らないという。
解決の糸口が見えなくなり、衣更月の行動に不信感を抱き始めた花穎は、衣更月を疑い始める。あまつさえ鳳がいればこんなことにはなっていないと言い出す花穎。犯人に疑われ、執事としての矜持を疑われた衣更月は、仕えるに値しない子どもの世話なんてしたくなかったと言い返した。
互いに不満をぶつけ合う2人だったが、そんな時、嘘のように鳳本人が2人の前に現れ、本当の事件解決へと導く。
鳳は、2人をカトラリーが閉まってある倉庫に連れて行った。すると、消えた銀食器が元の位置に戻っていた。驚く花穎。鳳が真相を話し始めた。
現在の烏丸家には、峻の他にもう1人、普段とは違う人物が出入りをしている。料理人代理の片倉だ。彼女が、いつもと勝手の違う行動をとったことが消えた銀食器の理由だった。彼女も故意ではなく、偶然が重なった上での事故であったことが判明する。
鳳により事件の真相を聞いた花穎は、改めて峻を含めた使用人への処分を言い渡す。鳳に諭され、衣更月に八つ当たりしたことを謝る花穎。衣更月も主人に失礼な発言であったと謝罪する。
白黒羊と七色の鬼
その後、慣れないながらも当主としての日々を歩み始めた花穎は、ある日の芽雛川(めひながわ)主催のパーティーに出席する。
ここで重要な人物と出会う。赤目刻弥(あかめときや)だ。彼は、芽雛川の友人として出席していた。刻弥は、旧家の次男でありながら自らの手でパティスリーを世界展開している大学生である。彼の付き添いとして莉沙(りさ)という女性も一緒に紹介された。
パーティーはつつがなく進行し、途中で花穎は手洗い場に移動していた。その時、外から悲鳴が聞こえた。花穎が急いで駆けつけると、莉沙が倒れていた。
莉沙は殴られており、痛々しい姿で発見された。最初に駆けつけた花穎は、傷害事件の犯人に疑われてしまう。花穎は、事件の真相を解明しようと動き出す。
花穎は、パーティーの出席者達に状況を聞いていく内にあることに気づく。芽雛川のネクタイの色が始めと違うのだ。ネクタイは始めから同じだと主張する芽雛川に対して、よく似ている色だけど違うと花穎は断言する。ここで、花穎の特殊能力があらわになる。彼は、特別な色彩感知能力で、普通の人間には認識できない色の違いを認識してしまうというものだった。これが決定打となり真犯人が芽雛川だと明らかになる。
この事件で明らかになった花穎の特別な目は、今後も様々な事件のキーポイントとなっていく。
ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家
芽雛川のパーティーで友人となった刻弥が、烏丸家を訪ねてきた。遊びに来たという刻弥であるが、この日はある少女を1人連れてきた。
車椅子に乗って現れたのは、9歳の令嬢・久氶壱葉(くじょうひとは)だ。久氶家は赤目家同様名門の一家だ。衣更月によれば、父の真一郎と壱葉は茶会の時に面識があったらしい。花穎が本日訪れた理由を聞くと、父の真一郎と壱葉は、ある約束をしていたという。それは、一緒に遊園地に行くというものだった。その約束が果たされぬまま当主が変わってしまい、密かに真一郎を慕っていた壱葉は居ても立っても居られず、刻弥が烏丸家を訪れるのを聞いて一緒にやって来たのだ。
初めて聞く話に動揺する花穎だったが、話を聞いた刻弥の提案で約束をしたのなら、当主として花穎が行ってやるべきだと言うことになった。
壱葉の願いを叶えようと遊園地を楽しむ2人だったが、花穎は遊園地のスタッフと壱葉の車椅子に違和感を抱く。何がかおかしいと思ったその矢先に、何者かに連れ去られてしまう。
2人は誘拐され、花穎と壱葉は、同じ部屋で目を覚ます。そこにやってきた犯人達。彼らは、身代金のために花穎と衣更月とが電話で話すことを許した。花穎は、電話で自分が無事であること、自分の居場所を伝えるヒントを交えて伝えた。花穎は捕まっている間に、色彩の変化がないことに気付き、日の光が差さない場所であることから自分がどんな場所にいるか見当をつけた。それを、衣更月との会話の中で伝えたのだ。
残された烏丸家の使用人たちは花穎の居場所を突き止めようと動き出す。その裏で、花穎自身も、誘拐前に感じた違和感から真犯人を導き出す。この事件の真相は、意外な人物が計画したものだった。これは、真一郎に会いたい壱葉自身が計画した誘拐劇だった。
三本の木
春のある日、花穎は衣更月と車で歯医者へ向かっていた。その道中、一本の電話が入る。警察からだった。ミズ・エインワーズという人物がパスポートを紛失し、身元引受人として、花穎の名を上げていると言う。歯医者の予定をキャンセルし、彼女を迎えに行く。
彼女は、イギリスで花穎の学生時代に所属していた研究室の助教授であった人物だ。久しぶりの恩師との再会に嬉しくなる花穎だったが、聞けば日本に到着して早々、彼女はケンカをしてしまい、その際にパスポートを紛失したらしいということだった。花穎は、かつてお世話になった彼女にパスポートが再発行されるまで烏丸家に滞在してはどうかと提案する。ありがたく提案を受け入れたエインワーズは、花穎と一緒に警察署を後にした。こうして花穎は、エインワーズの日本観光に付き合うことになった。最初の観光として、一行はある美術館を訪れる。花穎・エインワーズ・衣更月の3人で美術館を歩いていると、花穎がある絵画の前で足を止めた。目のことを知るエインワーズが気付き、贋作ではないかと聞いた。下手に騒ぐことができない状況で、気付きたくなかった事実に気づき動揺し始める花穎。そんな彼の事情を知るエインワーズは彼を優しく慰める。しかし、それを見ていた衣更月はエインワーズに何か違和感を感じていた。結局、贋作が展示されていることは花穎たちの心にとめておくだけにし、気持ちを切り替えて他の展示を見ることにした。
翌日、花穎は思わぬものをエインワーズの部屋で発見する。昨日あった贋作の絵画だ。美術館にあるはずの絵がなぜここにあるのか、問いただす花穎に対してこれは正義だと言葉巧みに誘導するエインワーズ。彼女の目的は最初から花穎の目で、彼を利用するためにイギリスからやって来たのだった。エインワーズの裏の顔に気づいた衣更月は、花穎を助けようと動き出す。
狼少年と裏切り執事
ある朝、いつもの様に衣更月から1日の予定を聞いていた花穎。すると、雪倉が体調不良で欠席だと言う。またぎっくり腰になったのかと心配する花穎だったが、大したことはないと言う。それ以外は、いたっていつも通りの烏丸家。1日だけ料理人がいなくても衣更月は完璧に手配をする。衣更月に、しっかり休むよう雪倉への伝言を頼むと花穎は当主としての1日を始める。
朝の業務を終えて、バックヤードに1人佇む衣更月。実は、花穎の預かり知らぬところで事件が起きていた。今朝、出勤した息子の峻から「母が…捕まりました。」と報告を受けた。聞けば、市場によるためにいつもより早く家を出てバスに乗っていた所、スリに間違われたと言う。報告を受けた衣更月は、先に峻を叶絵がいるバスの営業所へ向かわせた。衣更月は、使用人のリーダーとして主人に心配をかける事態になってはならないと、1人で朝の業務をやり終え対応を考えていた。そして、再び花穎の執務室を訪ね、1時間ほど外出の許可を貰った。もちろん了承した花穎。衣更月は、急いで雪倉の元へ向かった。
何も知らない花穎は、久しぶりの1人の時間を味わっていた。その時、庭師の桐山がやって来る。今日は出勤日じゃないのに、どうしたのだろうと花穎が尋ねると、救急病院から連絡があったと言う。運転手の駒地が事故にあったのだ。病院へ急いで駆けつけた花穎と駒地。幸い命に別状はなかった。駒地の荷物を確認する花穎。その中に、衣更月に渡したはずのネクタイの切れ端を発見する。あり得ない事実に、衣更月への疑惑が生じる。
その裏で、雪倉に会いに行っていた衣更月。峻から何があったかを聞くと、目撃者がいたと言う。ある男が、叶絵がスリを働くところを見たといい、職場に連絡したらどうかと提案されたと言う。烏丸家に泥を塗るなんて想像もできない叶絵は狼狽えた。そんな彼女の味方をしてくれる人はおらず、烏丸家に迷惑をかける事態にすっかり気落ちしてしまった叶絵は、烏丸家を辞めると言う。峻も以前、自分がティーカップを割る事件を起こしていることから、母もいないのにそこまで甘えられないと自身も辞めると話す。現時点でかけられる言葉のない衣更月は、2人を自宅に返し、自身は烏丸家に戻った。
雪倉の潔白と今後をどうしようかと考えながら帰宅した衣更月を待っていたのは花穎だった。花穎は、普段主人が入ってはいけない使用人部屋の前で立っていた。花穎は、衣更月の部屋で話がしたいと言い、中で話す2人。衣更月は、花穎から駒地が事故にあい、その現場に例のネクタイがあったと知らされる。衣更月は自分が犯人ではないが、花穎の疑念を晴らす材料は持ち合わせていなかった。言い訳をしない衣更月に花穎は出て行けと言った。この状況を変えられないと判断した衣更月は、叶絵と峻もやめたことをその場で報告し、花穎に別れを告げた。
翌日、花穎は1人で目覚めた。やはり自分に当主は無理なのだろうかと落ち込む花穎に鳳から電話が入る。鳳との会話の中で、少しずつ自分を取り戻す花穎。話終わったタイミングで、再び刻弥が秘書を伴って烏丸家に現れた。彼女の名前は沢鷹(おもだか)という。訪れた刻弥に、衣更月たちが辞めたことを話す花穎。話をしながら事件に対して少しずつ違和感を持ち始める。
一方で、衣更月は改めて雪倉家を訪れていた。あの後、衣更月は叶絵の身の潔白を証明しようと動いていたのだ。そして、一つの謎が浮かび上がる。目撃者の男性だ。被害者の方に目撃者の名前を聞いたところ、沢鷹と名乗る男性であることが分かった。叶絵はその名前を聞いた時、昔、烏丸家と付き合いのあった古物商にも同じ名前があり懐かしく思ったという。古物商の話を初めて聞いた衣更月は、何かキナ臭いものを感じた。使用人雇用も任されている執事の衣更月は、2人はまだ烏丸家の使用人で長期欠席扱いにしてあると告げ、再び事件解明のために動き出した。桐山たちから話を聞くうちにある一つの答えに辿り着くのだった。
事件の真相に気づいた衣更月は再び烏丸家を訪れ、花穎と刻弥を前に一連の事件の真相を語り始めたのだった。
まずは叶絵の事件。この事件のキーパーソンは目撃者の男性だ。衣更月は、目撃者の男性が叶絵に「職場に連絡してはどうか。」と言ったことがおかしいと言う。まるで職場に知られるのが弱点だと知っているのではないかと。後日、その男性の名前を調べた所、沢鷹という名前だと判明したことを花穎に説明する。それは、刻弥の秘書と同じ苗字で、彼はここにいる秘書の双子の兄だったのだ。これは、偶然ではない。実は、この沢鷹は叶絵が言うように烏丸家と関わりがある家だったのだ。昔、沢鷹という古物商が烏丸家と付き合いがあった。しかし、沢鷹はある件で贋作を扱ったことが明らかになってから、多くの顧客を失い、店の維持は困難に陥った。そんな沢鷹には双子の兄弟がいたという。それが今、目の前にいる秘書の沢鷹と目撃者の男性だ。
話を聞いた花穎は、その贋作の騒動で贋作を見抜いたのは自分でそして、沢鷹家を窮地に追いやってしまったのではないかと思い始める。
続いて、駒地の事件。コンビニに向かう駒地が襲われた現場には、彼の私物と衣更月のネクタイの切れ端があった。話を聞きながら花穎も本当に衣更月が犯人であるならば、そんな分かりやすいネクタイを身に付けて犯行には及ばないことに気付いていた。あの切れ端だけで誰の何であるかを分かることができるのは、花穎1人しかいない。つまり、花穎に気づかせるのが目的で、狙いは花穎だと気付き始める。そして、ネクタイを持ち出すことができるのは、普段烏丸家に出入りし花穎と衣更月をよく知る人物だ。
花穎は、刻弥を見つめながら一連の時間には、全て刻弥が絡んでいることに気づく。
沢鷹の事件を聞いて、自分のせいではないかと言い出す花穎に衣更月は否定する。花穎が贋作に気付いたことと沢鷹が贋作を取り扱ったことに因果関係はないと諭す。衣更月は、最終的に沢鷹の店の倒産の引き金を引いたのは赤目家であると言う。刻弥が、沢鷹兄弟の恨みにつけ込んで恨みを晴らそうとする2人に協力するフリをして花穎を追い詰めようとしていたのではないかと衣更月は問う。駒地の件に関しても事件を利用して花穎の周りから人が離れるように仕向けたのではないかと。
花穎と衣更月に問われ、ついに刻弥がその胸の内を明らかにした。
実は、彼は幼少期に既に花穎とは出会っており、花穎の特別な目によってある踏み躙られた過去をもつ青年だった。
刻弥は、幼少期に目利きとされ祖父に連れられて、よく美術品を見て回った。刻弥がいいと言ったものは見事に値打ちのあるもので、祖父にとっては自慢の孫だった。しかし、花穎と出会った日に彼は全てが変わってしまう。ある日、祖父と一緒に美術品を見にきた刻弥は、たまたまその場に居合わせた烏丸夫妻と4歳の花穎と出会う。いつものように祖父の前で気に入った絵を選んだ刻弥だったが、その絵を見た花穎が泣き出したのだ。まだ小さかった花穎は、気持ちが悪い色を見るとどうしていいか分からず泣いていたのだ。この時も刻弥が選んだ絵が贋作であり、色の不調和が嫌で花穎は泣き出したのだった。この絵を持ってきたのが沢鷹だったのだ。
この出来事がきっかけで、贋作を扱ったとされる沢鷹家の信用は失墜し、贋作を選んだ刻弥も目利きではないとされた。
引いては赤目家の評判も落ち、刻弥自身も祖父や親族からの信頼をなくしてしまう。
以来、人知れず花穎に報復を企むようになる刻弥は、花穎の友人となり、その機会を待っていた。刻弥は決して自らは手を下さず、花穎を取り巻く人物を巧みに利用して花穎への恨みをはらそうとしていたのだった。
全てを聞いた花穎は、それでもこの何ヶ月かで育んだ友人としての時間を信じ、これからも刻弥が嫌いじゃないと言った。
数日後、事件も解決した花穎の周りにはいつもの使用人が顔をそろえて、これからも花穎と共に烏丸家で働くことを誓いあった。
『うちの執事が言うことには』の登場人物・キャラクター
主要人物
烏丸 花穎(からすまかえい)
主人公。18歳で烏丸家27代目当主の座に着く。日本の学校に馴染めなかったこともあり、12歳からイギリスのパブリックスクールに入学し、研究室にこもる学生生活を送っていた。
高度な色彩感知能力を持っており、僅かな色相色度の差も認識してしまうため、人が多い場所などでは色に酔ったような状態に陥る。普段は、色彩を抑える眼鏡をかけている。
母を早くに亡くしていることもあり、優しく育ててくれた鳳を今でも頼りにし、甘えているところもある。
当主になったことで、少しずつ社会との関わりを持たなければと社交界にも顔を出すようになったり、本家にも挨拶に出向いたりと当主としての日々を送っている。
衣更月蒼馬(きさらぎそうま)
烏丸家の執事。フットマンとして烏丸家に仕えていたが、当主が代わったことで、鳳が家令となり衣更月が執事となった。学生の時に鳳に助けられた経験から、鳳を師として執事になることを目指した。常に冷静で、どんな時も烏丸家の執事として完璧な姿で業務にあたっている。花穎とは、はじめこそ折が合わないように見えたが互いに鳳を慕っているところや当主として懸命な姿を見て、やはり支えていこうとする。
格闘技や料理も嗜んでおり、移動は大型バイクという意外な一面ももつ。
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『うちの執事が言うことには』の概要
- 『うちの執事が言うことには』のあらすじ・ストーリー
- 突然の当主の座
- はだかの王様と嘘吐き執事
- 白黒羊と七色の鬼
- ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家
- 三本の木
- 狼少年と裏切り執事
- 『うちの執事が言うことには』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 烏丸 花穎(からすまかえい)
- 衣更月蒼馬(きさらぎそうま)
- 赤目刻弥(あかめときや)
- 烏丸家の使用人たち
- 鳳(おおとり)
- 雪倉叶絵(ゆきくらかなえ)
- 雪倉峻(ゆきくらしゅん)
- 桐山左黒(きりやまざくろ)
- 駒地良介(こまじりょうすけ)
- ペロ
- 烏丸家の人々
- 烏丸真一郎(からすましんいちろう)
- 烏丸琳(からすまりん)
- 赤目家の人々
- 沢鷹早苗(おもだかさなえ)
- 沢鷹橘(おもだかたちばな)
- 久氶家の人々
- 久氶壱葉(くじょうひとは)
- 藤崎(ふじさき)
- ニカ
- ミーシャ
- 久氶康弘(くじょうやすひろ)
- 烏丸家分家:若嘴家の人々
- 若嘴惠(じゃくはしめぐむ)
- 若嘴梢(じゃくはしこずえ)
- 若嘴華乃(じゃくはしはなの)
- 斎姫家の人々
- 斎姫長十(さいきちょうじゅう)
- 斎姫頼長(さいきよりなが)
- 夏原伸幸(なつはらのぶゆき)
- 来樂美術大学の人々
- 嗣浪君彦(つぐなみきみひこ)
- 石漱棗(いしぜきなつめ)
- 和久純夏(わくすみか)
- 真木縞(まきしま)
- 綾瀬万里(あやせばんり)
- ヴォルコフ家の人々
- イリヤ・ヴォルコフ
- 不知火昴(しらぬいすばる)
- その他
- 芽雛川肇大(めひながわかずひろ)
- ジャズ・A・ヴァズ
- 衣更月の父
- ナイル・エインワーズ
- 『うちの執事が言うことには』の用語
- 家令(ハウススチュアード)
- 執事(バトラー)
- 家政婦(ハウスキーパー)
- 使用人頭(ヘッドサーヴァント)と従者(ヴァレット)
- 庭師(ガーデナー)
- 守衛(ポーター)
- 『うちの執事が言うことには』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 衣更月蒼馬「烏丸家へのご苦情、ご要望は全て執事の私を通して頂けますようお願い致します」
- 烏丸花穎「でも、衣更月は烏丸家(うち)の人間じゃないか 烏丸家の人間が恨みを買ったら一緒に恨まれてやる 僕は当主だからな」
- 衣更月蒼馬「私は、花穎様の執事でございます」
- 衣更月蒼馬「当家のご主人様が仰ることには当主というのは我儘を言うものだそうです ならば何度でも受けて立つのが執事の使命 水を差す不粋はご遠慮願います」
- 烏丸花穎「この程度のくだらない真似で烏丸家は微塵たりとも揺るぎはしないと示さなければなりません これは当主である僕の役目です」
- 『うちの執事が言うことには』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 執事はあえて「ダサく」がマナー
- 武道を習っていた衣更月
- 衣更月の異母弟
- 『うちの執事が言うことには』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:King&Prince「君にありがとう」