鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!』とは、2014年6月から鴻池剛の公式サイト「ウッドブック」と、ツイッターに公開している、猫のぽんたとその飼い主鴻池剛の日常を描いたコミックエッセイ。2015年に単行本第1巻が刊行された。攻撃的すぎる猫ぽんたと、振り回されっぱなしの鴻池剛の日常を描く。第2巻からは野良猫出身のアルフがこれに加わり、混乱した日常がますますパワーアップ。さらに成長したアルフとおっさん化したぽんたの、ほのぼのでもなくマンネリとはほど遠い、スリリングな毎日が描かれていく。

普段はおっさんぽく、億劫そうに物憂げに座っている姿がお約束なぽんた。そんなぽんたにも、覇気があり凛々しくなる瞬間がある。それがトイレの時である。おっさんぽさに埋もれていたぽんたの美しさが現れるのが、静謐なトイレのひとときなのである。ひとりでトイレに入り、トイレ砂を掘って、出口に向かってポジションをとる。キリッと真面目な顔でボトンボトンとしている時が一番凛々しい。ぽんたのとてもいい表情が明らかになる貴重な時なのだ。

アルフの輝ける蓋投げ芸

台所の流しの排水口の蓋が、よく床に落ちている。水の逆流でもあったか、心霊現象か何かか…と原因がわからずにいたが、犯人はアルフだった。毎日、ガコバコガコバコと一心に排水口のふたを掘っては外し、放り投げていたアルフ。蓋が外れるまで諦めずに掘り続け、生き生きと華麗に放り投げる姿がすがすがしい。やりきった感もひとしおである。この後、蓋を押さえるようにマイどんぶりを置くようにしたら、掘ることができずにショックをうけるアルフの姿があるのだった。

鴻池剛「何もないけど踏んだのかぁ…」

ぽんたとアルフとの生活も長くなってきた。ある朝、目覚めるとぽんたに顔を踏まれている。何か知らせたいことがあるわけでもなく変わった様子もなく、ただ、踏まれていた。以前、ごはんの量の少なさに抗議して尻を向けてきたこともあったが、抗議でもなく、要求や主張があるわけでもなく、ただそこに鴻池剛の顔があったからダイレクトに踏んできたぽんた。「何もないけど踏んだのかぁ…」と呆然とする鴻池剛。生活の一部、通り道のひとつとして、ぽんたに認識されていたことに鴻池剛が気づかされた一瞬である。ぽんたがそれだけ馴れて違和感もないことを表している、日常の貴重な一コマだ。

『鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作者が真似していた叫び声は『ウォーキングデッド』の主人公リック

『ウォーキングデッド』の主人公リック

鴻池剛がマネしていたのは、海外ドラマ『ウォーキングデッド』で我が子カールの名を呼ぶリック。その独特な叫び方をマネしていたけれど、披露する相手がいないのでぽんた相手にしていた。そのうちぽんたが自分の名前をカールだと思い振り向くようになった。
2010年から放送された人気ゾンビドラマで、主人公リック・グライムス(アンドリュー・リンカーン)の日本語版吹替は土田大。ちなみに原作コミックでは死なないはずの息子カールだが、ドラマではシーズン8で死んでしまう。

ジモコロのインタビューで異常に小さいネームから過去の仕事歴まで鴻池剛の半生が明らかに

イーアイデム「ジモコロ」のインタビューの中で、作者鴻池剛の漫画家以外の仕事や、過去の仕事歴、オモコロ連載の「クズ」テーマ漫画、ぽんたとアルフとの出会いとその素顔など、作品にまつわるさまざまなエピソードを明かしている。なぜか異常に小さくなってしまうネームも公開。

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第3巻「あとがき」でぽんたとアルフと一緒に写っているのは作者の頭

単行本第3巻の「あとがき」に出てきた貴重な1枚の写真。めったに撮れないぽんたとアルフと作者の集合写真である。と同時に、決して素顔の画像を出さない作者の、本物の頭が写り込んでいる珍しい1枚でもある。頭皮チェックを兼ねているため、このポジションの撮影になっている。

ゲームセンターにもあったぽんたとアルフのぬいぐるみ

カプセルトイをはじめ、クッション、Tシャツ、アクリルスタンドなど、コラボ商品は後を絶たない。LINEスタンプには描き下ろし作品もあり、ぽんたのさまざまな表情が楽しめる。

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