流行り神 警視庁怪異事件ファイル(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『流行り神 警視庁怪異事件ファイル』とは、2004年に日本一ソフトウェアより発売されたプレイステーション2用のホラーテキストアドベンチャーゲーム。
主人公は警視庁の警察史編纂室に所属する警部補として、「コックリさん」や「チェーンメール」など、都市伝説を題材にした怪事件を解決していく。
タイトルの『流行り神』は、「一過性の流行の中で崇拝される神仏や偶像」を意味している。

『流行り神 警視庁怪異事件ファイル』の登場人物・キャラクター

メインキャラクター

風海 純也(かざみ じゅんや)

23歳。身長172センチ。警視庁にある警察史編纂室に所属している警部補。
デフォルトでのキャラクター名で、ゲームスタート時、名前はプレイヤーによって変更することが可能となっている。
元はキャリア組のエリートとして警視庁捜査一課に配属されていたが、コックリさん事件の解決後、なぜか編纂室に左遷されてしまった。
一見ただの怪談のような事件でも、科学、オカルト、両方からの観点で推理を構築できる柔軟な思考能力を持っている。
しかし、まだ新米であるという未熟さと、正義感が強い性格とが相俟ってしまい、時折容疑者も含めた事件関係者に対して感情的になりすぎるきらいがある。
とはいえ、事情聴取の際も決して高圧的な態度を取ることなく、相手を刺激しないように物腰を柔らかくして臨むなど、警察官としては極めて模範的。
警察官になる過程で衝突し、疎遠になってしまった父親がいるが、嫌っているわけではなく尊敬しているという。
両親を亡くして自身の家に引き取られてきた霧崎水明とは義理の兄弟にあたり、幼い頃から仲が良い。

小暮 宗一郎(こぐれ そういちろう)

27歳。風海が担当した「コックリさん事件」の時点では所轄署の刑事だったが、彼とバディを組んで事件を解決してから、共に警察史編纂室に配属されてきた。
階級は巡査部長で、自らより年下ながら階級が上の風海を「先輩」と呼び、付き従っている。
武術を嗜んでいるため近接戦に長けており、それに見合った大柄でごつごつした風貌の男性だが、流血沙汰と怪奇現象が大の苦手である。
逆に暴漢などは軽く張り倒すだけで制圧でき、固く施錠された電子ロックの扉も体当たりで破壊するなど、物理的な力がいる状況ではほぼ無敵の強さを誇っている。
さらに本人は怪奇現象が大の苦手だが、霊感も強い。
好物は甘いものであり、そして、アイドルの川原ミユキの大ファンであったりと、時折外見に似合わない可愛らしい趣味を発揮している。

犬童 蘭子(いんどう らんこ)

警察史編纂室に所属している、怪しげな関西弁の女性。階級は警部で、風海たちの上司にあたる。
常にオフィスでテレビを見ているか、公営ギャンブルに精を出しているため、仕事をしている様子はまるで見られず、よく風海に咎められている。
しかし、時折現場にフラフラと現れては風海に的確な助言をしていくなど、オカルトに造詣が深い側面を見せることも。
正体はとある組織から送られてきた「退魔師」で、魔を滅するための魔道具を駆使し、陰ながら怪異と対峙している。

霧崎 水明(きりさき すいめい)

29歳。東京都内の「須未乃大学(すみのだいがく)」で講師を務めている民俗学者。
中学時代に両親を亡くし、父の親友であった風海の父に引き取られたため、彼とは立場上義兄弟にあたり、互いに本当の兄弟だと思っているほど仲も良い。
オカルトや都市伝説に非常に詳しく、その知識を語る時は朝まで語りつくすこともあり、周囲からは変人扱いされている。
しかし、彼の知識が事件解決の糸口になることも多く、怪事件の捜査にあたる風海のアドバイザー的役割を担っている。

式部 人見(しきぶ ひとみ)

コックリさんに参加する式部人見(中央)

鴨根大学付属医院で監察医を務める傍ら、大学で助教授として法医学を教えている女性医師。
切れ長の目をした美しい女性で、勤務している病院の看護師の穂積や小暮からは好意を寄せられている。
合理主義で何事にも冷静に対処しようとする性格のため、オカルト全般に否定的な思想を持っており、友人である霧崎とはたびたび対立し、議論している。
どんな怪事件に遭遇しても自論を曲げず、あらゆる科学的観点から分析を試みるなど、彼女の見識は風海たちに影響を与えることも多い。
過去にオカルトがらみの事件に巻き込まれたようだが、本作で語られることはなく詳細は不明。

間宮 ゆうか(まみや ゆうか)

霧崎が講師を務める大学の生徒で、「オカルトジャーナリスト」を自称している。
明るく活発な性格で、霊感はゼロながら持ち前の行動力で怪異を追い、調査に明け暮れている。
高校時代に「神隠し」の事件に巻き込まれたことから都市伝説や人の噂などに興味を持つが、これらをオカルト的な解釈だけではなく、科学的に分析しようとする視点も持っている。
風海とは少なからず惹かれあっている節があり、噂を調査しに行く際に同行を依頼した彼からは「デートに誘われた」と思われていた。
霧崎を師と仰ぎ慕っているが、当の霧崎は彼女の熱量に少々辟易している様子である。

サブキャラクター

道明寺 秋彦(どうみょうじ あきひこ)

第二話「鬼」で風海たちの前に姿を現した、どこか軽薄な印象を与える刑事。
捜査一課所属で、小暮とは警察学校の同期を自称するも、捜査一課にはその名はなく、事件解決と共に姿を消した。
その後もたびたび風海たちに有益な情報や重要な証拠を提供していくが、正体や目的は一切不明である。

霧崎 道明(きりさき どうめい)

Dada_05042016
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@Dada_05042016

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