ゼオン・ベル(金色のガッシュ!!)の徹底解説・考察まとめ

ゼオン・ベルとは、漫画『金色のガッシュ!!』、およびアニメ『金色のガッシュベル!!』に登場するキャラクターで、1000年に1度、人間界で開催される「魔界の王を決める戦い」に参加した100人の魔物の子の1人である。主人公ガッシュ・ベルと瓜二つの容姿をしており、人間界に来たばかりのガッシュから魔界時代の記憶を奪った張本人で、強い憎しみを抱いている。強力な電撃の術を扱い、その実力を知る他の魔物からは「雷帝ゼオン」と呼ばれ、恐れられるほどの圧倒的な強さを持つ。

ゼオン・ベルの概要

ゼオン・ベルとは、『週刊少年サンデー』の2001年6号から2008年新年4・5合併号にかけて連載されていた雷句誠による漫画『金色のガッシュ!!』、およびテレビアニメ『金色のガッシュベル!!』に登場するキャラクター。1000年に1度、人間界で開催される「魔界の王を決める戦い」に参加した100人の魔物の子の1人で、王を決める戦いで必要な「魔物の本」の持ち主(パートナーとなる人間)の名はデュフォー。主人公ガッシュ・ベルと瓜二つの容姿をしているが、「紫電の眼光」や「白銀の髪」といったガッシュとは異なる特徴を持っている。ガッシュに強い憎しみを抱いており、人間界に来たばかりで、まだパートナーとなる本の持ち主と出会っていないガッシュを襲い、魔界時代の記憶を奪った。

「雷帝ゼオン」の異名を持つ魔界の王族の中で強い雷の力を受け継いで生まれた魔物で、幼少期から厳しい英才教育を受けて育てられたその才能は、王宮騎士の中でも恐れられるほどとなっている。その異名に違わぬ非常に高い戦闘能力の持ち主で、呪文の威力や身体能力は作中に登場する多くの魔物を遥かに凌駕している。また、呪文に頼らない様々な特殊能力や体術を使いこなすこともでき、パートナーのデュフォーも本の持ち主として最高クラスのスペックを持つことから、最強クラスの実力を誇るペアとなっている。

ゼオン・ベルのプロフィール・人物像

並の魔物を遥かに凌駕する力を持つゼオン。

名前:ゼオン・ベル
本の色:銀
術属性:雷
人間換算年齢:6歳
家族構成:父(魔界の王ダウワン・ベル)、母(王妃)、弟(ガッシュ・ベル)
好きな食べ物: 魚、ホットドッグ、鰹節
趣味:一人遊び、高い場所から下を眺めること
CV:高乃麗

現魔界の王、ダウワン・ベルの息子にして、ガッシュの双子の兄。次世代の魔界の王を決める戦いに参加した100人の魔物の子の1人で、その正体を知る魔物からは「雷帝ゼオン」の異名で知られている。王族の中で強い雷の力を受け継いで生まれた魔物で、幼少期から虐待同然の過酷な英才教育を受けて育てられた才能は、王宮騎士の中でも恐れられている存在。父ダウワンの最強の術「バオウ・ザケルガ」を弟のガッシュが受け継いだことと、厳しい修行の末に王を決める戦いに参加する資格を手に入れた自分と同等の権利を、ガッシュはバオウを持っているというだけで得たと思い込んだことで、バオウを奪った存在としてガッシュに強い憎しみを抱くようになる。人間界に来たばかりのガッシュを襲撃した際は、自分が何者なのかも分からないまま人間界で苦しませようと、彼の魔界時代の記憶を奪った。

常に冷静な性格だが、ダウワンからは「自身の修羅の部分を多く継いでいる」と評されており、敵対する者には一切容赦しない非常な一面を持つ。過酷な訓練で手に入れた己の強さに自信を持つ故、プライドが高く、激情に駆られることもあるが、戦闘時には決して油断を見せることは無く、本気で戦う際はデュフォーの指示に従いながら動いている。また、ガッシュのパートナーである清麿や、ガッシュと引き分けた魔物ロップスのパートナーであるアポロなど、人間でありながら特別な能力を持ち、自身に食らいつく相手は評価し、本気で追い詰めるスタイルを取る。パートナーであるデュフォーとの仲は良好であり、彼のことを「すごい奴」と評価したり、別れ際の際は涙を流しながら生きてほしいと伝えている。

原作のファウード編における終盤までは、ガッシュに対する強い憎悪の念から、超巨大な魔物である「魔導巨兵ファウード」を用いて日本を破壊し、その惨状や人間達の悲鳴をガッシュ達に味わわせようとするなどの冷酷非道な行動を見せる。しかし、ファウード編におけるガッシュとの戦いでバオウが放たれた際、奪った記憶からバオウがガッシュに受け継がれた本当の理由や、魔界時代のガッシュの記憶を垣間見たことで心境に変化が表れていくようになる。自分が恐怖で従わせていた魔物チェリッシュが恐怖を乗り越えたことや、ガッシュを自身の術から守るために必死に防御の術で防ぐ彼の仲間であるティオの姿、そして肉体が崩壊していき死に至るにも関わらず、自分に反逆を起こした配下の魔物ロデュウの行動を目の当たりにしたことで、徐々に改心する様子を見せ始める。憎しみの念に囚われている己の愚かさに気づき、それを証明するために自身の最強の術である「ジガディラス・ウル・ザケルガ」で、ガッシュのバオウと正面からの激突を挑む。最終的に敗北した際には憑き物が落ちたかのような表情を浮かべ、ガッシュと和解し奪った記憶を返した後、彼に王になるよう言い残して魔界へと帰っていった。

後日談を描いた最終話では、魔界の王となったガッシュの補佐として支えるなど、自身の行いを深く反省している。その反動で少々過保護気味となっており、かつてガッシュを日常的に虐待していた育ての親ユノに対して激しい怒りを見せていた。

ゼオン・ベルの呪文・能力

戦った相手から「逃れられない」と称されるほどの手の動きを繰り出せる。

ガッシュと同様に電撃系の術を扱うが、発動時に気絶しながら口から術を放つガッシュとは異なり、術を掌から放ち、術発動時に気絶するデメリットも無い。また、強い雷を受け継いで生まれ、幼少期からの過酷な訓練によって鍛え抜かれた才能は、全ての術を並の魔物を遥かに凌駕するほどの威力に底上げさせている。身体能力は肉体強化系の術を使わずに肉体強化系の術を使う魔物を格闘戦のみで蹂躙し、瞬間移動と見違えるほどの高速移動を可能としており、術無しでもほとんどの魔物を圧倒することができる。その他、攻防自在の魔法のマントや、超長距離の移動を可能とする瞬間移動能力、他人の記憶に干渉し、閲覧や強奪、返却を可能とする能力など、術に頼らない様々な特殊な能力を使いこなす。

ザケル

掌から電撃を放つ術。ガッシュと同じ電撃系の初級術だが、その威力や範囲は初級術の範疇を大きく上回っている。デュフォーの指示込みで放った際は、ザケルの強化版であるガッシュの「テオザケル」を僅かに突き破っている。

ザケルガ

掌から一点に収束した貫通力の高い電撃を放つ術。本来は初級の上ランク程度の術だが、ファウード編に登場する魔物リオウが放った中級クラスの威力を誇る「ギガノ・ファノン」を一方的に打ち破り、尚且つ威力を全く落とさないままリオウに大ダメージを与えるほどの威力と貫通力がある。また、バオウが覚醒したことで、並のギガノ級の術を跳ね返すことができるようになったガッシュの「ラシルド」でも、電撃系の術を強化する「ザグルゼム」を使用しなければ防ぐことができない。

テオザケル

ガッシュと同じタイミングでテオザケルを放つゼオン(右)。

ザケルの強化版となる術。より強力で範囲が広い電撃を放つ。ゼオン曰く「中級呪文」だが、肉体を巨大化させて力を10倍近く強化する禁呪「ギルファドム・バルスルク」を使ったリオウを一撃で黒焦げにし、そのまま肉体強化を強制解除させるほどの威力を誇る。また、ガッシュとの戦いでは、清麿が咄嗟に弱所を突いて放ったガッシュのテオザケルにより威力が減少したにもかかわらず、一方的に打ち破っている。

ジャウロ・ザケルガ

前方に巨大な電撃の輪を展開し、円周上から11本のザケルガを放つ術。ゼオンが持つ術の中でも上級クラスの威力を誇り、リオウの最大術である「ファノン・リオウ・ディオウ」を打ち破り、戦闘不能にしている。放たれた電撃は1本ごとに自在に操作することが可能で、発動中もゼオンは相手に急接近するなど自由に動き回ることができる。

バルギルド・ザケルガ

相手の身体に強力な電撃の激痛を与え続ける拷問用の術。痛みで気絶することも許さず、限りなく強くなる激痛により肉体や精神を崩壊させる。屈強な精神力を持つチェリッシュの心を折るために使われ、恐怖を植え付けた。また、ゼオンの雷が凝縮された結晶を用いることで、第三者でも相手に激痛を思い出させることができる。

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