John Mayer(ジョン・メイヤー)の徹底解説まとめ

John Mayer(ジョン・メイヤー)とは、アメリカ出身のシンガーソングライター、ギタリストである。2001年、アルバム『ルーム・フォー・スクエア』を発表し、メジャーデビュー。2007年には世界で最も権威ある音楽賞のひとつであるグラミー賞を受賞し、全世界で400万枚を超えるセールスを記録している。またギタリストとしてもエリッククラプトンやBBキングなどの大御所ギタリスと共演し、現代の3大ギタリストと呼ばれている。来日公演の際は、MCで日本語を披露するなど親日家でもある。

John Mayer(ジョン・メイヤー)の概要

John Mayer(ジョン・メイヤー)とは、1977年10月16日アメリカ合衆国コネチカット州出身のシンガーソングライター、ギタリストである。2001年アルバム『Room for Squares』でメジャーデビューし、8枚のスタジオアルバムと2枚のライブ盤を発表し全世界で400万枚を超えるセールスを記録している。2007年には、世界で最も権威ある音楽賞のひとつであるグラミー賞で2部門を受賞しており名実ともにアーティストとしての地位を確立している。さらに彼の魅力は楽曲だけに止まらず、ブルースをルーツとしたギタリストとしての面も評価が高い。エリッククラプトンやBBキングなどの大御所ギタリスと共演し、2019年のエリッククラプトンの来日公演でのゲスト出演も記憶に新しい。また、フェンダーやマーチンなどの世界的なギターブランドから自身のモデルを発表し、近年ではポールリードスミスから発売されたモデルが話題となっている。このように、一般の音楽ファンだけでなくギター愛好家からも評価されるアーティストである。

John Mayer(ジョン・メイヤー)の活動経歴

少年時代

ジョンの音楽との出会いは、8歳の時に映画『バック・トゥー・ザ・フューチャー』を見た際に、主人公がギターを演奏しているシーンに影響を受け13歳でギターを手にする。友人からブルースギタリストであるスティーヴィーレイヴォーンのカセットを借りた事をきっかけに、ブルースに夢中になりジミヘンドリックスやBBキングなどに影響を受ける。当時ジョンがあまりにも音楽に熱中するあまり、心配した母親が彼をセラピーに連れて行ったこともあったという。その後ジョンはバンド活動や作詞作曲に取り組み、高校を卒業後はガソリンスタンドでアルバイトをし、憧れであったスティーヴィーレイヴォーンモデルのギターを手にしている。19歳になったジョンは、数々の著名なミュージシャンを輩出した名門バークリー音楽院に入学しそこでクレイクックという人物とバンドを結成する。意気投合した彼らは、共に音楽活動をする為バークリーを中退しクレイの地元であるアトランタへ行く。そこでローファイ・マスターズと言う名義で地元のバーなどで演奏を行うが、ジョンがポップスへ方向転換した為音楽性の違いからほどなくして解散してしまう。

自主制作版のリリースからメジャーデビューまで

ソロでの活動を始めたジョンは、1999年に『Inside Wants Out』というEPアルバムを自主制作している。アコースティックギターと歌のみのシンプルな楽曲ながら、ライブの定番曲「No Such Thing」や「Neon」といった曲のデモバージョンが収録されている。その後2000年にテキサスで開催された世界最大級の音楽祭である、サウスバイサウスウエストに出演した際にコロムビアレコードの子会社であるアウェアー・レコードと契約を交わす。そして、2001年6月5日にメジャーデビューアルバム『Room for Squares』をリリースし、アメリカの音楽チャートビルボードで80週連続でランクインするヒット作となる。その後もアルバムからのシングル曲である、「No Such Thing」や「Your Body Is A Wonderland」がラジオで流れ、それをきっかけに日本でも人気が出始める。

トリオ結成とギタリストとしての評価

2003年9月9日に2ndアルバム『Heavier Things』をリリースすると、前作が全米でヒット中と言うこともあり順調にセールスを伸ばしていく。さらに、初のライブ盤である『Any Given Thursday』をリリースしライブでの演奏力も確かな事を証明した。また、翌年の2004年には初来日を果たし東京と大阪でライブを行っている。ここまで順調にキャリアを重ねてきたジョンだが、ギタリストとしての評価はまだなく、あくまでシンガーソングライターとしての評価のみだった。そんなジョンがギタリストとしての評価を得るきっかけとなったのが、2005年の『ジョンメイヤートリオ』の結成だった。ジョンがドラムのスティーブジョーダン、ベースのピノパラディーノと結成したバンドでありスティーブもピノも数々の大御所ミュージシャンと演奏している実力派だった。トリオでは自身のルーツであるブルースやロックを演奏し、影響を受けたジミヘンドリックスのカバーも演奏され、ギターのテクニックも持ち合わせている事を証明した。同年にライブ盤である『トライ!ライヴインコンサート』をリリースしている。2006年9月12日に3枚目のアルバム『Continuum』をリリースする。このアルバムは、ライブの定番曲とされる「Gravity」や「Belief」、SNS上でギター演奏が度々アップされる「 Slow Dancing In A Burning Room」も収録されている。またトリオで演奏した、スティーブジョーダンやピノパラディーノらもレコーディングに参加し、今作を彼の代表作にあげるファンが多数存在する。2007年には雑誌ローリングストーンの特集で、現代の3大ギタリストとして特集されるなどギタリストとしての評価も確実なものとした。

人気の加速と苦悩

メディアへの露出も増え、熱愛報道やインタビューの発言を批判されたりと音楽とは無関係の情報も出回る様になってしまう。だが、2008年にはライブ盤『Where The Light Is - John Mayer Live in Los Angeles』をリリースする。この作品はソロ、トリオ、フルバンド編成の楽曲で構成されており、ジョンの魅力を余す事なく味わえる作品となっている。2009年11月17日には『Battle Studies』をリリースし、全米1位となり翌年には来日公演も行っている。この作品についてジョンは、「30代となり数々の成功や私生活での変化を経験し、愛をテーマにしたセルフポートレート的な作品」と語っている。2011年には新作のリリースを予定していたが、喉にできた疾患の為延期となってしまう。ジョンは自身のブログで「様々な治療を受けたがうまくいかず、手術を受ける事にした」と語っており、その後手術が成功した事についてもブログで報告している。喉の手術を終え新作『Battle Studies』が、2012年5月22日にリリースされる。このアルバムは、これまでとは違いフォーク、カントリー要素の強いアルバムとなっている。ジョンは前作のツアー中に、ボブディランやデヴィッドクロスビーらのカントリーミュージシャンの曲を聞き、インスピレーションを受けたと語っている。だが2012年の夏には2度目の喉の手術を受け、予定していたツアーはキャンセルとなってしまう。さらに以前の様な歌い方ができなくなってしまい、活動休止を余儀なくされたジョンはモンタナ州に移り住み静養する事になる。

次世代のギターヒーローとして

喉の手術を終え無事復帰したジョンは、新作『Paradise Valley』を2013年8月19日にリリースする。アルバムのタイトルであるパラダイスバレーとは、ジョンが静養の為移り住んだモンタナ州の地名であり、イエローストーン国立公園などのある自然豊かな土地である。この頃からジョンは、ツアーの様子を自身のユーチューブやSNSに公開するようになる。さらに、この頃に注目され始めたトムミッシュやマテウスアサトらの若手ギタリストは、ジョンに影響を受けたと公表しており次世代のギターヒーローとしての地位を確立する。ジョンはSNSにて、長年愛用していたギターブランドであるフェンダーを今後は使用しないと発表し、それ以降はポールリードスミスのギターを使用している。2015年になるとジョンは、新たなバンド「デッドアンドカンパニー」を結成する。このバンドは1965年にカリフォルニアで結成され、ロックの歴史上最も重要なバンドと呼ばれた「グレイトフルデッド」のメンバーとジョンが結成したプロジェクトである。2011年頃にジョンが、ストリーミングサービスでグレイトフルデッドを聞き衝撃を受け、自宅には膨大なライブ音源のテープを所有している。

シルバースカイの制作

「デッドアンドカンパニー」の一員としてツアーを行う傍らでジョンは、ニューアルバム『The Search for Everything』を2017年4月14日にリリースする。カントリー寄りだった前作よりもポップな曲調が増え、ジョンメイヤートリオの盟友スティーヴとピノが全面参加するなどこれまでの集大成的な作品となっている。アルバムのツアーでは日本武道館での来日公演も行い、同時期に来日していたシンガーソングライターのエドシーランがゲストで参加した。また、以前から親交のあったエリッククラプトンも来日しており、ジョンはエリックのライブにゲストで参加している。2018年には以前から愛用していたギターブランド、ポールリードスミスから自身のモデルを発表し話題となる。「シルバースカイ」と名付けられたこのギターは、創業者であるポールリードスミスとジョンが約2年の歳月をかけ制作し、ジョンのメインギターとなっている。そして、2021年7月16日にはニューアルバム『Sob Rock』をリリースする。ジョンはアルバムのテーマとして「80年代を意識した」と語っており、ジョンメイヤーらしさの中に80年代の雰囲気をプラスした作品となっている。これまではアルバムリリース後はバンド編成でのワールドツアーを行っていたが、今回はソロツアーを行うと発表する。アメリカからスタートし、12月29日から31日にかけて青山のブルーノート東京にて来日公演を行っている。

John Mayer(ジョン・メイヤー)のディスコグラフィー

アルバム

Inside Wants Out

1. Back To You
2. No Such Thing(Demo Verssion)
3. My Stupid Mouth(Demo Verssion)
4. Neon
5. Victoria
6. Love Soon
7. Comfortable
8. Quiet

1999年に発売された自主制作アルバム。アコースティックギターと歌のみのシンプルな楽曲だが、ジョンの爽やかな歌声やポップな曲調が垣間見られる。2001年のメジャーデビュー作である、『Room for Squares』に収録されてる「No Such Thing」、「My Stupid Mouth」、「Neon」のデモバージョンが収録されている。デビュー作のヒットに伴い、2002年にはボーナストラックを追加し再発売されている。

Room for Squares

1. No Such Thing
2. Why Georgia (Album Version)
3. My Stupid Mouth (Album Version)
4. Your Body Is A Wonderland (Album Version)
5. Neon (Album Version)
6. City Love (Album Version)
7. 83
8. 3x5 (Album Version)
9. Love Song For No One
10. Back To You
11. Great Indoors (Album Version)
12. Not Myself (Album Version)
13. St. Patrick's Day (Album Version)

2001年発売のメジャーデビューアルバム。アコースティックギターを主体とした爽やかな楽曲が並び、ハスキーなボーカルが印象的である。ライブの定番曲となった「No Such Thing」、「Neon」が収録されており、2002年度グラミー賞最優秀男性ポップ・ヴォーカルを受賞している。セールスに関しては、全世界で400万枚を突破している。ボーナストラックにジミヘンドリックスやスティービーレイボーンのカバーが収録されており、この頃から後のギタリストとしての評価につながる片鱗を見せている。

Heavier Things

あんでぃもも(`めνめ)
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