まんまるポタジェ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『まんまるポタジェ』とは集英社の漫画雑誌『YOU』で2015年2月号から連載されていた漫画で、家族の物語。作者はあいざわ遥。主人公の塔子はバリバリのキャリアウーマンだったが、過労で倒れた。夫のヒロは家族のために田舎に引っ越す。夫婦・親子、そこで出会う様々な人達との関係が深まっていく様子が描かれている。ほのぼのとした家族愛や人の優しさが感じられるのがこの作品の魅力である。全12巻。完結。

ハナはアーモンドを畑に植えた。アーモンドからチョコの木が育つと思い込んでいるのだ。とても楽しみにしているハナの様子を見て、塔子はアーモンドからは芽が出ないことを教えられずにいた。意を決して、塔子はアーモンドからは芽が出ないことをハナに伝える。悩んだあげく、モグラが食べてしまったことにした。するとハナはモグラに「コラ!!もぐら!!たべちゃだめでしょ!!」と怒り、泣き出してしまった。そして「ママがげんきになるちょこのたねだったのに!!」と言う。チョコが大好きなママのためにハナはアーモンドを植えたことがわかった塔子は、嬉しくて泣きながらハナを抱きしめた。ハナとの距離が遠いと思っていた塔子は、ハナが自分を心配してくれている気持ちが嬉しくてたまらなかったのである。

『まんまるポタジェ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

自分の子供に業者扱いされている作者

作者は漫画を描く傍ら、自身の家の庭にもバラを育てている。最初は小さな鉢などで育てる程度だったが、手をかけるとバラが咲いた。気づけばバラの鉢がどんどん増え、夫には叱られる始末。本作品連載当時、20鉢近くも育てていた。バラを育てるのに月3回薬を撒かなくてはいけないので、フード付きの防水服とゴーグル、マスク、長靴という完全防備になる。その姿を見た子どもたちが「あ業者さんが来たー」と言う。もちろん冗談ではあるが普段の母親とのギャップが面白いのだろう。巻末におまけのエピソードとしてイラストと共に載せられおり、作品中の戸田文の姿ととてもよく似ている。

夫からの誕生日プレゼントは噴霧器がほしいという作者

作者はバラの庭に憧れている。作者は夫に「誕生日何がほしい?」と聞かれ、「噴霧器」と即答していた。噴霧器はバラに薬をまく器具である。誕生日プレゼントに噴霧器の他に欲しいものがないくらい、バラを育てることに熱中している作者なのだった。その後無事に夫から噴霧器を贈られたようで、巻末のおまけイラストには5リットルの噴霧器を持って薬をまく作者のイラストが描かれている。

漫画を描くのに得た知識で自身も野菜作りに挑戦していた作者

作者は本作品連載中にミニトマトを育てていた。ミニトマトの苗は小さいのに、園芸店の店員さんに大きな鉢と高すぎる支柱を勧められ、ためらいもあったが、購入する。本作品を描いているので、園芸の知識が増えていて、コンパニオンプランツを始めとし、肥料、無農薬、水は少なめ、芽かきなど万全の体制で育て始めた。その結果、高すぎると思っていた支柱にさらに支柱を継ぎ足すまでに成長し、甘い実がなる。作者の子どもと一緒に収穫し、ミニトマトを食べることができた。ちなみにその後、強風に鉢は倒され、ほとんどの実が青いまま落ちてしまったそうだ。

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