まんまるポタジェ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『まんまるポタジェ』とは集英社の漫画雑誌『YOU』で2015年2月号から連載されていた漫画で、家族の物語。作者はあいざわ遥。主人公の塔子はバリバリのキャリアウーマンだったが、過労で倒れた。夫のヒロは家族のために田舎に引っ越す。夫婦・親子、そこで出会う様々な人達との関係が深まっていく様子が描かれている。ほのぼのとした家族愛や人の優しさが感じられるのがこの作品の魅力である。全12巻。完結。

戸田文の夫。眼鏡をかけていて、前髪を上げた短髪スタイルで小太りな体型。「戸田公認会計士税理士事務所」で働いている。事務所に花を配達に来ていた文の、細やかな気遣いのできるところに、惚れていた。文が仕事を辞めると聞いて、もう会えなくなると知った貴志は、自分のうちの庭をきれいにしてほしいとプロポーズした。結婚後は、人付き合いの少ない文を心配していたが、文が塔子と仲良くなってとても喜んでいる。優しい性格だが、考えなしに行動してしまうことが多い。例えば、文がさみしくないようにと文の許可なく甥っ子を呼んだり、犬を買ったりした。文はさみしいわけではなく、静かに庭いじりを楽しみたいだけなので、文を怒らせてしまった。その後、普段から文が夫の思いを大切にして花を育てていること、実は文が人気ブロガーだったこと、オープンガーデンをやろうとしていることなどを知る。改めて文に感謝を伝え、謝り、夫婦の関係は良好になった。

戸田 美佳 (とだ みか)

戸田貴志の妹。息子が二人いる。前髪は目の高さより短い。ウェーブしたセミロングスタイル。実家は戸田貴志と文が住む家。兄の貴志に子供を実家に呼んでもらえたことがあり、文に子供を任せて自分は美容室に行く。その時、息子たちが庭をぐちゃぐちゃにしてしまい、文を悲しませたことを知らない。再び、子供を文に預けようと思って実家に来るがその日は、文のオープンガーデンの日だった。そのため自分と子供は追い出されることになってしまったので、腹を立てる。普段から自分の実家なのに帰れなくて溜まっていた不満が爆発して、兄と口喧嘩になってしまい、文に対してもよそ者扱いするような言い方をしてしまう。次の日、反省して文の元へ謝りに来て、オープンガーデンを見に来るとたくさんの人達が見に来ていることに驚く。文に食事に誘われ、家族同士の関係が改善されていった。

水上 尚美 (みなかみ なおみ)

こばと幼稚園に通う水上ゆうと(みなかみゆうと)の母。ゆうととその弟である水上こうた(みなかみこうた)の二人の息子がいる。若い専業主婦。肩につくくらいのボブヘアで、前髪は長くセンターで分けている。幼稚園では役員会の会長を務めている。義母が遠慮なく家に来るのが嫌で、ゆうとの習い事に付き添ったり、役員の仕事をしたりして、できるだけ家にいないようにしていた。しかし、習い事がゆうとに負担になっていることに気づき、体操教室以外の習い事はやめさせることになった。その後は木乃原家の庭に遊びに行くようになり、塔子や絵里と仲良くなっている。尚美と子供たちの体調不良をきっかけに夫が母を叱ってくれたので、義母が原因のストレスもなくなった。

水上 さとし (みなかみ さとし)

水上尚美の夫。水上ゆうと(みなかみゆうと)と水上こうた(みなかみこうた)の父親。短髪で前髪は目の上よりも短い。会社員で仕事はきっちりとこなしている。しかし、家に帰るとだらしがなく、脱いだものはそのまま床に転がっている。休みの日に子供を見る時も実家に頼り、夕飯前まで子供にお菓子を食べさせてしまう。そのため、尚美からは、子供が三人いると苛立たれていた。しかし、子供たちと尚美が熱を出した時には仕事を休んで世話をしてくれた。連絡もなく突然来た母にもきちんと叱ったことで、妻との関係も良好になった。

久本 (ひさもと)

木乃原家の近くに住むおじいさん。痩せていて腰が曲がっている。短髪で、頭頂部は薄毛。カフェきのはらには毎朝開店前から来ている。ハナが迷子になった時にたどり着いたのが久本の家。久本は最初、ハナが野菜泥棒だと思っていたが、誤解とわかってからはトイレを貸したり、家まで連れて帰ってくれたりと面倒を見てくれた。竹田のおばあさんと仲が悪く、会うといつも喧嘩をしている。塔子のポタジェの作物に虫がつくので、虫よけの薬を撒いてくれたり、アドバイスをしてくれている。無愛想で良く怒っているが、根は優しい。あるときは、塔子と喧嘩しているハナを柿採りに誘ってくれた。ハナを騙して渋柿を食べさせるという少々荒っぽい方法ではあるが、親を大切にしないと罰が当たることを教えてくれた。

木村 里都 (きむら さと)

父親が園芸店を営んでいる中学生。目の上の長さの前髪。セミロングヘアスタイルで、おさげに二つ結びをしている。夏休みに園芸店を手伝うことを強要される。吸血鬼と人間の恋愛小説にハマっていて、店を手伝っている間も妄想が絶えない。研修に来ていた野間真夜(のましんや)が色白でトマトジュースを飲んでいたことで、吸血鬼かもしれないと妄想を抱く。次第に妄想はしなくなり、真夜への恋心が募っていく。父親には反抗ばかりしていたが、父親の仕事ぶりを見ているうちに尊敬するようになる。また、仕事をする大人たちがとても頑張っていることなどがわかり、反抗する気持ちが薄れていった。里都が中学3年生になると、周りはいつの間にか受験モードになっていた。花屋の手伝いに忙しかった里都は、置いてかれていることに気づいて焦る。そんな中、真夜の父親が倒れ、真夜は急遽仕事を辞めて岐阜へ帰ることになった。里都の父親がよけいなおせっかいを焼いて、里都は失恋してしまう。ショックを受け、店の手伝いも出来ないくらい落ち込んでいた。さすがに父も反省して、手伝いを休んで良いと言う。しかし、母の日前で店が忙しいことを知っている里都は店の手伝いに出る。そこでお母さんのために一生懸命花を選ぶお客さんたちの気持ちに気づく。同級生の男子が来店して、里都の仕事ぶりを褒めると里都もまんざらではない様子を見せた。彼が通っている塾に誘ってもらい、勉強にも一筋の光が見えた。

野間 真夜 (のま しんや)

園芸店に研修に来ている青年。里都の遠縁にあたる。前髪は長めで目にかかりそうな長さである。色白で肌が弱く、フード付き長袖長ズボンで働いている。胃が弱くて少食。さらに貧血気味。子供の頃に母親を亡くしている。祖母に育てられた。岐阜出身だが、無口なふりをして方言が出ないようにしていた。園芸店で働くにはコンプレックスが多かった。店長のことを仕事熱心で面倒見が良いと尊敬している。反抗期の頃は実家の家の壁に穴を開けたことがあるほどだったが、落ち着いた。母の日前の繁忙期に父親が倒れ、急遽仕事を辞めて岐阜へ帰ることになった。

三橋奈緒(みはしなお)

田舎の短大に通う学生。塔子と教習所で出会う。美人でキツイ性格だが根は優しい。前髪を斜めに分けていて、ウェーブのかかったロングヘアスタイル。ブルーベリー農園の娘で、将来は家を継ぎたいと考えている。地元が大好き。ケーキやタルト作りが好き。子供が苦手でハナとも最初は同レベルに喧嘩をしていたが、すぐに仲良くなった。幼馴染で遠距離恋愛中の彼氏がいる。彼氏はバイトが忙しくてなかなか会えず、喧嘩も増えていた。お互いに免許を取り、仲直りした。普段はキリッとしてカッコいい女性だが、彼氏の前では可愛くなる。

よしき

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