IRIS-アイリス-(韓国ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『IRIS-アイリス-』とは、2009年10月から12月にかけて韓国のKBSにて放送された、イ・ビョンホン主演のスパイアクションドラマである。
国家を守るために任務を遂行し、国家に見捨てられた主人公。復讐を誓うも、アイリスという秘密結社が裏で糸を引いていることが次第に明らかになり、復讐の対象はアイリスへと変わっていく。アイリスを始めとする、各組織の陰謀が渦巻くストーリーに目が離せない。

カン・ドチョル「人民共和国、万歳」

銃撃戦に参加するドチョル(写真左)。

光化門核テロ事件の銃撃戦で、仲間が全滅し最後の1人になったカン・ドチョルは、駆け付けたSWAT隊の銃弾を浴びて「人民共和国、万歳」と祖国を讃えながら死んでゆく。
正義とは何か、悪とは何かを深く考えさせられる名シーンでもある。

チン・サウ「二度と俺を寂しくさせるな」

アイリスとの銃撃戦で被弾し倒れるサウ。

立てこもりテロ事件でアイリスと銃撃戦になったヒョンジュンとサウは手を取り合うも、サウは被弾して倒れてしまう。ヒョンジュンはサウのもとにすぐさま駆け寄りサウを抱きかかえ、「死ぬな」と涙を流して声をかける。サウは致命傷でもう長くはない。そんなときに発せられる名セリフが「二度と俺を寂しくさせるな」である。
スンヒに恋しながらもその思いを隠してヒョンジュンと接してきたサウ。親友と想い人のためにアイリスに手を染めざるを得なかったサウ。号泣必至の名シーンでもある。

ソンファとの別れ

ヒョンジュン(写真中央)とソンファ(写真右)の別れのシーン。

ヒョンジュンと共に光化門でのテロを阻止したソンファは、ヒョンジュンの計らいもあり韓国に残る道もあったが、北朝鮮の家族のもとへ帰ることを選択する。ヒョンジュンとの別れの際、「あなたに1度も名前を呼ばれたことがない」と言うソンファ。ヒョンジュンはソンファを抱き寄せて、「お前がいてくれてよかった、ソンファ」と初めて名前を呼んだ。北朝鮮へ帰るため車に乗り込んだソンファは、遠くなるヒョンジュンを振り返らず声を殺して涙を流すのであった。
ヒョンジュンに思いを寄せていたソンファの最後の切ない願いに胸が痛くなる名シーンである。

『IRIS-アイリス-』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ヒョンジュンの死んだのはイ・ビョンホンのスケジュールが押さえられなかったから

『アイリス』のその人気ぶりから、最終回の撮影前には『アイリス2』の企画が既に決まっていた。しかしハリウッド映画『G.I.ジョー』への出演が決まっていたイ・ビョンホンの撮影スケジュールを押さえられなかったため、最終回でヒョンジュンを死亡させるという結末になった。

秋田でのロケで観光客が急増

2009年3月に3週間ほど秋田でロケが行われた。同年10月から日本での放送が開始されると、ロケ地巡りをするアイリスファンが国内のみならず韓国からも秋田に多数訪れた。これにより秋田⇔ソウル・仁川便は放送開始の翌月11月から座席数の多い機種に変更され、12月は過去最高の乗客数を記録。翌月の2010年1月にはさらに乗客数が増え、2009年12月の過去最高乗客数記録を更新した。アイリスの大ヒットにより2010年3月28日で運行休止予定だった秋田⇔ソウル・仁川便は、同年10月30日までの継続が決まった。
また、主役のイ・ビョンホンとヒロインのキム・テヒが作中でスキーをした仙北市たざわ湖スキー場のゲレンデの一つが「IRISゲレンデ」と名付けられるなど、その人気ぶりは火を見るよりも明らかであった。

ソウル・光化門で初の撮影許可が降りた作品

第17話での光化門での銃撃戦は、ソウル市全面協力のもと光化門広場一帯を12時間統制して撮影が行われた。光化門広場での撮影に許可が下りたのは映画やドラマを通して本作が初めての事例であった。

『IRIS-アイリス-』の主題歌・挿入歌

主題歌:BIGBANG「Tell Me Goodbye」

韓国アイドルグループBIGBANGによる楽曲。

挿入歌:ペク・チヨン「忘れないで」

ペク・チヨンによる楽曲。作中でミジョン役のジュニによるアカペラも披露される。

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