崩壊:スターレイル(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『崩壊:スターレイル』とは、miHoYo/HoYoverseより2023年4月26日に開発された基本無料のオンラインRPGゲーム。
miHoYoが展開する『崩壊』シリーズの一作であり、プレイヤーは銀河を旅する「開拓者」となって様々な星を巡る。
プレイヤーは銀河中の星々を探索しながら、銀河に時折現れる「星核」を調査する。
本作は最大4名のキャラを編成して戦うRPGゲームとなっており、miHoYoゲーム特有の美麗なグラフィックと爽快感を味わいながら、戦略的な要素も備わっている。

「時計屋」の正体

全てを告白したギャラガーは、星核を封印するためその所在をファミリーの一員であるサンデーから問いただす。サンデーは星核はピノコニーの美しい夢が作られたとき、最初に出現した建物であるピノコニー大劇場に星核はあると吐露する。星核の場所を知った開拓者一行は、星核へと赴く前に、準備を行うことにする。サンデーとロビンは夢の主であるゴフェルの元に行き、事情を聴きに行く。監視役としてヴェルトもそこに同行することになった。開拓者たちは、空白の慰霊碑に眠る最後の星穹列車のメンバーである、「時計屋・ラグウォーク・シャール・ミハイル」の遺産を探しに向かう。ギャラガーに案内され、ミハイルの遺体を見つけた開拓者たち。ミハイルは1つの夢の泡が抱えており、そこには開拓者たちにとって意味のある記憶があるという。開拓者たちはこの夢の泡に触れ、ミハイルの遺産を手に入れることに成功するが、ここではまだその内容は明かされていない。

サンデーの裏切り

ミハイルの遺産を手に入れ、早速星核を封印するべく、大劇場へと向かおうとする開拓者一行。しかし、正面突破は難しいと考えた姫子は、別のプランを考えることにする。実は今ピノコニーでは「スラーダセレモニーオーディション」というものが行われており、このオーディションに合格した人間は、他の人よりも早く大劇場に入ることが出来るのだという。開拓者一行は、大衆あっちよりも早く大劇場へと潜入するために、オーディションへと向かう。

紆余曲折あり、なんとかオーディションを優勝した開拓者たち。そこで姿を現したのはヴェルトたちとともに夢の主と会っていたはずのサンデーだった。サンデーは開拓者たちにあなたたちの要求、すなわち星核の封印には賛同できないと話す。星核を封印し、ピノコニーから「宴」を無くし、再び無秩序な星にすることは賛同できないと開拓者たちの敵に回ったのである。そして、自らとファミリーの真の目的を、サンデーは話し始めた。

時はヴェルトとともに夢の主の元へと向かっていたところまで遡る。夢の主について懐疑的であったヴェルトに対し、夢の主はサンデーに自身に「調和の洗礼」をかけるよう命令する。調和の洗礼を受けた人間は、真実しか話すことができなくなる。サンデーの質問の内容は全て自身が信仰する「星神」を裏切ったことがあるかという内容。夢の主はそれを全て否定し、一見夢の主の疑いは晴れたかのように思えた。しかし、そこにヴェルトが首を刺す。

「2人が口にしていた『神』とは本当にシペ(調和の神)のことなのか?」

さらに、ヴェルトは二人が信仰する神をかつて調和の神と同化した「秩序」の神・エナのことを指しているのではないかと問いただす。この指摘により本性を現した夢の主とサンデーは、ヴェルトとロビンを自身の能力でサンデーの心の中に隔離してしまう。

夢の主とサンデーの目的は、ピノコニーを調和ではなく、秩序で支配すること。幼い頃、数々の苦境を経験したサンデーは、「強いものが弱きを助ける」ことを信念とする「調和」では、全てを救うことが出来ず、強いものが弱いものを支配する「秩序」こそが世界を平穏に導くと語る。強いものが弱いものへ「幸せに暮らす方法」を教え、弱いものはそれを永遠に享受する。この楽園では「週休7日制」であるそこに住む人々は苦境を感じることなく、「永遠の日曜日」を謳歌するのだという。

開拓者たちは人が弱者を勝手に決めつけ、自身の選択を奪うことはあってはならないとサンデーの理想を否定する。そして、ここでミハイルの遺産の中身が明かされた。ミハイルの遺産の中には彼が残した調和の力と彼の意志が残されていた。ミハイルが望んだピノコニーは星穹列車のように自由な惑星であった。ミハイルの意志と調和の力を受け継いだ開拓者は、新たな力でサンデーに立ち向かうことを決意する。

秩序の夢に落とされる開拓者たち

サンデーとの戦いを決意した開拓者たちは、サンデーと星核が待つピノコニー大劇場へと向かう。調和の力を手に入れた開拓者と秩序の指令となったサンデーとの戦いがはじまる。

強大な秩序の力を繰り出すサンデーに苦戦を強いられる開拓者たち。そこに、仙舟軍を引き連れた丹恒と景元将軍が現れる。仙舟軍の強大な力により、何とかサンデーを倒した開拓者だが、調和の力を使いすぎたせいか意識を失ってしまう。

開拓者が目覚めると、そこは現実世界のピノコニーのホテルだった。仲間たちにその後の顛末を聞くと、見事サンデーを倒し、ファミリーの思惑を阻止することに成功。星核も封印し、物語はハッピーエンドを迎えたはずだった。そのとき、ブラックスワンが開拓者に衝撃の事実を伝える。実は、サンデーを倒すことはできず、開拓者たちはもちろん、仙舟軍も全てサンデーの手によって絶滅してしまったとのこと。そしてサンデーの目的であった「秩序」の夢の中に全員囚われてしまったのだ。そこでは、「サンデーを倒した」というハッピーエンドの世界を開拓者たちは謳歌しているが、それはまやかしであり永遠に覚めぬ夢に囚われてしまっている。

この夢から覚める方法は1つで、現実世界とこの夢の違い、すなわち「夢の綻び」を探すこと。開拓者は現実世界では存在しないはずのミハイルが作り上げた記憶域ミーム・「ミーシャ」が現実世界にいることに気づき、秩序の夢から覚めることに成功した。

サンデーへのリベンジ

「秩序」の夢から開拓者は、この状況を見越して動いていたブラックスワンと、ピノコニーに戻っていた黄泉と合流する。その他の夢から覚めていた人間とも合流し、現状を打開する手段を模索する。

ロビンは、現状を打開するには、ピノコニーにいる全員を「秩序」の夢から覚めさせる必要があると語る。そして全員を夢から覚めさせるには、3つの計画を実行する必要があるという。1つ目は強者が持つ「自由意志」によって「秩序」の夢に不協和音をもたらすこと。これは、ピノコニーに入ると誰もが必ず「秩序」の夢に触れてしまうという現象を逆手に利用したものだ。「秩序」の夢は強者が弱者を支配する世界のため、外部からの実力者の干渉はこの世界のノイズとなり、夢を少なからず乱すことができるのである。この計画に名乗りを上げたのは、巡海レンジャーのブートヒル。彼は巡海レンジャーとなのっていた黄泉を追い、ピノコニーまで赴いていた本物の巡海レンジャーである。黄泉は彼をピノコニーに呼び寄せるために、わざと巡海レンジャーを騙っていたのだ。2つ目の計画は、「調和」の歌声で人々の脳に、「開拓」の不協和音を伝えること。これは、ピノコニーの歌姫であるロビンが担うこととなる。3つ目は、黄泉が「虚無」の力を以て、夢の世界を破壊し、人々に自己救済の力を選ばせること。3つの役割は違えど、全員の目的は人々を「秩序」の夢から覚めさせ、サンデーの思惑を阻止することだ。各々がそれぞれの戦場に赴き、今最終決戦が始まる。

まず動き出したのは黄泉。「虚無」の力を以て、「秩序」の夢を破壊することに成功した。これにより、「秩序」の夢に堕ちている人間は行くあてのない窮地に陥ることとなる。そのとき、ブートヒルが呼んだ巡海レンジャーの「自由意志」をロビンが調和の力によって、全員に伝え、人々に夢から覚める「道筋」を伝える。これにより、全員が夢から覚め、開拓者たちはサンデーとの決戦の場で目が覚める。

サンデーとの最終決戦が再び始まる。相も変わらず強大な力を持つサンデー。しかし、サンデーの力の源はピノコニーの全ての生命の願いが1つになったときに顕現されるものであり、いまや夢から現実へと向かおうとしている人々の力は彼に味方をしなかった。こうして、「調和」により、力を失ったサンデーは開拓者たちに敗北した。

『崩壊:スターレイル』のゲームシステム

『崩壊:スターレイル』のゲームシステムは、ターン制RPGとなっており、基本は従来のRPGと同じではあるが、豊富なキャラクターによる戦略性の高さや、「靭性」という固有ルールにより、独自性を高めている。

虚数・量子・雷・炎・風・氷・物理の7属性と、「壊滅」、「巡狩」、「知恵」、「調和」、「虚無」、「豊穣」、「存護」という7つの運命があり、キャラクター毎に属性と運命がそれぞれ割り当てられている。プレイヤーは属性と運命の組み合わせを考慮し、適した構成を編み出すこととなる。
本作には「忘却の庭」と「模擬宇宙」と呼ばれる戦闘イベントが常設されており、どれも単一の編成では攻略することが出来ず、プレイヤーは出現する敵との相性を考えて、適正のある編成を逐一考える必要がある。

運命

各キャラクターには、それぞれが歩む「運命」が定められており、これにより、キャラクターの得意とする分野を判別することが出来る。この「運命」は、どの「星神」に属しているかにより異なりどの運命を選択しているかでそのキャラクターの人間性を垣間見ることができる。

壊滅

範囲攻撃が得意なアタッカーが総じて壊滅に分類されている。単体攻撃だけでなく、複数攻撃も行うことができ、強力なボスだけでなく複数体との戦いも行うことが出来る、万能アタッカーである。主人公となる開拓者が最初に歩む運命でもある。

存護

その名の通り、堅固な護りを得意とするキャラクターが分類される。存護のキャラクターは一定の値まで攻撃を受けるまでダメージを受けない「バリア」を味方に付与することができる。

巡狩

壊滅と同じく、アタッカーが多いものの、壊滅に比べて単体への攻撃が高いキャラクターが分類される。壊滅のような範囲攻撃は乏しいものの、単体への攻撃には無類の強さを誇る。

調和

味方のステータスをあげる「バッファー」が分類される。味方の攻撃力や速度を上げるだけでなく、行動順を早めたり、EP(必殺技ゲージ)を高めたりすることもできる。パーティ全体の火力を大幅に上げることが可能。

虚無

敵のステータスを下げる「デバッファー」が分類される。敵の攻撃力、防御力を下げたり、持続ダメージを付与したりと多くの妨害技を持つ。

豊穣

味方の体力を回付する「ヒーラー」が分類される。本作のヒーラーはただ回復するだけに留まらず、回復をしながらバフをかけたりと、調和の役目も担っている。

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