hide(松本秀人)の徹底解説まとめ

hide(松本秀人)とは、1990年代に活躍した日本を代表するロックギタリストである。1989年にメジャーデビューした「X JAPAN」(旧名「X」) のギタリストとして在籍した。1993年よりソロ活動も開始。1997年以降には「hide with Spread Beaver」及び「zilch」での活動も行い、独創的なギタープレイや個性的なファッションで多くのファンを魅了した。1998年5月2日に急逝。

Beauty & Stupid

ソロ6枚目のシングル。hideの遊び心が分かり易い曲である。エロティックな歌詞と歌謡曲を匂合わせるメロディ、そしてポップでロックだけどお洒落でお茶目な雰囲気も感じられる曲に仕上げられるのはhideにしか出来ないセンスと言っても過言ではない。本人は「どうやって今に通じる音に仕上げるか、方法が中々見つからなかったためアルバムの中でアレンジ作業に一番時間がかかった」と言っていた曲でもある。「黒夢」の清春もカバーしている。

Hi - Ho

ソロ7枚目のシングル。当時ライブやテレビでパフォーマンスする際には、現役女子高生やストリッパーがステージ上で踊るという演出を披露していた。90年代はまだコンプライアンス規制が厳しくなく、『ミュージックステーション』ではhideや「X JAPAN」等が過激なパフォーマンスをする事が多々あった。もちろん曲を盛り上げる為の演出ではあるが、楽器を投げる、床に叩き付けるなど、この曲以外でもテレビで過激なパフォーマンスをする事が印象的であった。

ROCKET DIVE

「hide with Spread Beaver」名義で1枚目のシングル。この曲はドラゴンアッシュや布袋寅泰など、その他多くのアーティストがカバーしている。歌詞は「外国人が聞いてもかっこいいと思えるような言葉の乗り方をしていて、ちゃんと聞き取れる日本語の歌詞を書いて歌い上げる」という前提で書き上げられた。90年代のロックミュージシャンには洋楽に対して邦楽は劣っているという考え方の「洋楽コンプレックス」という感覚を持っている人が多かったが、hideはそこを打破する為の才能を持っていた事が感じられる曲の一つ。

ピンク スパイダー

「hide with Spread Beaver」名義で2枚目のシングル。前作に続き「3部作」としてリリースされたうちの2作目となり、この曲も多くのアーティストにカバーされている人気曲である。hideは生前、「この曲はシングルでは完結しておらず、アルバムに続く。この歌詞の意味がネガティブなのかポジティブなのかはアルバムまでのお楽しみ」と語っている。間奏部分に入っている女性のセリフは、hideが自分で喋って加工したもの。本当は峰不二子の声をやっていた声優に依頼するはずだったが叶わなかった為、歌詞カードには「HIDE FUJIKO」と表記されている。

ever free

「hide with Spread Beaver」名義で3枚目のシングル。前々作、前作に続き3部作最後の曲となる。「X JAPAN」の解散後すぐにソロ曲をリリースしたのもファンの心情を考えての事だと言われているが、この3部作はまさに彼の誠実さに溢れた3曲だと感じられる。長年のファンではなくても、この3曲で励まされる気持ちになる人は多い。90年代後半はCDの売上数がピークの時代であり、「シングル同時リリース」や「数か月連続リリース」をして同じアーティストが多数トップ10に入ることがよくあった。その中でもhideはきちんと楽曲を繋げて作りこみ、意味のある「3部作リリース」を行ったのであろうと考えられる。

hide(松本秀人)の名言・発言

「自分の声は楽器だと思ってます」

ソロ活動でボーカルを始めた事について語っていた時の一言。「ソロを始めるまで、自分の歌っていうのは聞いた事がなかったんですよ。(hideが憧れているギタリストがやっていたように)自分なりの、歌を楽器と思い、自分の曲に乗せていくのを作っていこうと思ってやってみたんですよ。大きな顔をして自分の歌を聞けとはいわないけど、自分の声はどっちかっていうと楽器だと思ってますよね。」と述べている。

「4文字熟語は音も凄くカッコ良く出来てるんですよ。それがヘビーロックとマッチングが良かったりするんで。」

hideが音楽番組に出演した際、番組が「hideのファンとして自慢できる事」というアンケートを取ったところ、断トツ1位が「英語、4文字熟語、ことわざが得意になった」という意見だった。これについてhideが回答した時の一言。「歌詞の中にわりと4文字熟語とか入れたりするんです。日本語の素晴らしいところは、これだけ(長い文章で)言わなければいけないところを、4文字で集約されてしまうところが凄い。そして音も凄くカッコ良く出来てるんですよ。それがヘビーロックとマッチングが良かったりするんで。あと、おばあちゃん子だったってのもある。」と述べている。

「これからやりたことは、ラジオとネットのリンクをやりたい」

hideは98年にラジオ番組「オールナイトニッポン」のパーソナリティを始めていた。そして急逝直前に収録したテレビ番組で「この先やってみたいことは?」と聞かれた時に話した一言。「個人的にやりたいのは、ラジオとネットのリンクをやりたい。もうちょっと始めてるんですけどね。本来は生放送でやるとリアクションがあったりとかするんですけど、僕の場合(海外滞在中に収録する為)録りなので。だからそれをリアルタイムでインターネットでやれたら面白いなと。」と語っていた。

「結構マメにいろんなバンドを聞いてるんですけど、知らなかった自分が許せなかった」

hideが初めて「ZEPPET STORE」の曲を聞いて衝撃を受けた時の事を語っていた一言。「結構まめにね、いろんなバンドとか好きで聞いてるんですけど、知らなかった自分が許せなかったんですよね。パズルの最後のピースがはまったような感覚になる一生モノのレコードというのがあるけど、そういうバンドだった。」と述べている。

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