13の理由(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『13の理由』(原題:13 Reasons Why)とは、ジェイ・アッシャーが2007年に発表した同名の小説を元に、ブライアン・ヨーキーが製作したNetflixのオリジナル学園ドラマ。
いじめなどの現代社会が抱える問題をテーマに、リバティ高校の若者たちが様々な葛藤を抱えながらも、必死に生きていく様が描かれる。
物語の大きなテーマは、『愛』であり、人を愛することの大切さが、シーズン全体を通して深く語られていく。

吹き替え:矢野智也
リバティ高校の高校生。クレイ達よりも一つ下の学年。同性愛者。アレックスの恋人。
チャーリーは、シーズン4から本格的にクレイ達と関わっていくようになり、ウィストンと別れ、傷心状態であったアレックスに急接近した。アレックスはチャーリーのことを拒絶していたが、学校の防犯訓練中の出来事をきっかけに仲が深まっていき、チャーリーとアレックスは唇を交わし、お互いを受け入れる。その後、アレックスとチャーリーは恋人として付き合い始め、プロムでキングに選ばれた。最終話で、チャーリーは、アレックスの様子を、保護者席から見守る。そして、これからも変わらぬ愛を誓った。

ウィンストン・ウィリアムズ/ディーケン・ブルーマン

吹き替え:渡辺和貴
ヒルクレストの高校生。シーズン4でリバティ高校に転校する。モンゴメリーの恋人。アレックスの元恋人。同性愛者。
ウィストンは、ブライスが主宰するパーティーでモンゴメリーと出会う。そして、モンゴメリーを部屋に誘いアプローチをかけた。その時は、モンゴメリーが受け入れたと思ったが、モンゴメリー自身はまだ準備ができていなかったこともあり、拒絶、ひどく殴られることになる。だが、ブライスの仲裁でその場は丸く収まった。その後、偶然にもモンゴメリーと出会い、モンゴメリーは、ウィストンを受け入れベッドをともにする。だが、それが、モンゴメリーとの最期の夜になった。その後、モンゴメリーは、タイラーの件で収監され児童虐待の囚人として不名誉な最期を遂げ、さらに、アニより殺人犯の濡れぎぬまで着せられてしまう。そのことを知ると、ウィストンの怒りが爆発し、アニに対し『彼もまた人間だった』と言い放つ。その後、真相を調べるためにディエゴとともに調査に乗り出した。その中で、アレックスと恋に落ちる。だが、ウィストンの目的を知ったアレックスはウィストンと距離をとるようになった。最終的に、アレックスがウィンストンに真相を告げ、『好きにして』と話す。だが、ウィンストンは望んだ真相を知ったもののアレックスへの愛情から告発することを中止した。このことで、アニが依然言っていた『あなたもそのような決断をする日が来る』をウィストン自身がしたことになる。

リバティ高校の学生を見守る大人達

ケイレブ/R・J・ブラウン

吹き替え:濱野大輝
トニーの左に移っている人物がケイレブ。リバティ高校の卒業生。トニーの恋人、恩人。同性愛者。
ケイレブは、物語全体を通してトニーを支えた。トニーが、ブライスの父親の策略により家族を強制送還され宿無しになってしまった時は、こんな形で同棲するのは嫌だと話したトニーに対して、優しく寄り添いトニーは同棲する決意をさせる。トニーのどんな決断も尊重すると話し、トニーがどのような行動をとっても、それを否定せず受け入れた。そして、トニーが大学に進学する道を父親の夢のために、捨てる決断をした際に、トニーと父親の間を取り持ち、トニーが大学進学する方向に考えを変えさせる。このように、ケイレブは尊重しつつも、トニーの最善を常に考えていくこともし、場合によっては、トニーの考えを変える方向に動くこともあった。トニーとケイレブは、プロムで踊り愛を確かめ合う。最終話で、トニーが町を出る際に、必ず会いに行くと約束し、変わらぬ愛を誓った。

ケビン・ポーター/デレク・ルーク

吹き替え:西谷修一
リバティ高校のスクールカウンセラー。リバティ高校を辞職した後、正式にカウンセラーの資格を取り民間のカウンセラーとして活躍する。
ポーターは、学校のスクールカウンセラーとして活動しているが、現代社会のスクールカウンセラーの問題を浮き彫りにし、スクールカウンセラーの限界を示したと同時に、ブライスのカウンセリングをした中で、加害者のケアの必要性を社会に提示することになった人物。製作者が伝えたいメッセージが、ポーターーを通して鮮明に描かれている。
ハンナが自殺を決意したものの、何か変わるかもしれないという想いでポーターの元をおずれた。その際のやり取りが失敗し、結果、ハンナは自殺することになる。だが、ポーターも作中で言っている通り、この段階まで来てしまえば、カウンセリングをしても止めれなかったのも事実であり、ハンナのように自分から助けを求めることが苦手な生徒をどのように救っていけばいいのかという問題が表面化した形になった。これは現代社会の闇であり、実際に、学校で自殺する生徒の多くは、誰にも助けを訴えられない優しい子供が多い。最近、起きた北海道でのいじめを苦にした自殺もハンナの問題と通ずることがあり、ポーターの存在は、広く世間一般にこのような生徒をいかに救っていけばいいのかという課題を突き付けていくことになった。
ポーターは、シーズン2で、ハンナのような生徒を作らないと決意し積極的に生徒と関わるようなるが、ジャスティンの件で暴力事件を起こしてしまう。そのことがきっかけで、辞職に追い込まれる。
そして、シーズン3で、自分の力不足を感じたポーターは、専門的な知識を身に着け、ブライスやクレイのために奮闘した。

マット・ジェンセン/ジョシュ・ハミルトン

吹き替え:増元拓也
クレイの父親。クレイの行動を尊重し、時には叱り、導いていった。クレイの母親がクレイに感情的な態度をった時は、それを叱り、なだめる役割も果す。
クレイの母親とともに、ジャスティンを養子に迎え、ジャスティンを救った人物でもある。

レイニー・ジェンセン/エイミー・ハーグリーブス

吹き替え:寺依沙織
クレイの母。弁護士。
クレイのことを第1に行動するが、、感情的な部分があり、クレイと何度も衝突する。だが、クレイへの愛情は本物である。
そのため、シーズン2で、ジャスティンとのことでクレイと感情的なやり取りを行い、クレイの父親であるマッド・ジェンセンに、一度距離を置くために実家に帰った方がいいと勧められ、一度クレイと離れたことがある。
シーズン3でクレイが逮捕された際には,、デニスとともに弁護士として動き、クレイを法の面で支える。
ジャスティンをマッド・ジェンセンとともに養子として受け入れた人物であり、ジャスティンの心を救った。

オリヴィア・ベイカー/エイミー・ハーグリーブス

吹き替え:寺依沙織
ハンナの母親。夫にアンディ・ベイカーがいたが、ハンナをめぐる意見の対立と夫の不倫から離婚する。オリヴィアはハンナの自殺に対するリバティ高校の責任を追及するため、裁判で争うことを決断した。だが、夫のアンディと意見が対立。アンディは、ハンナのことも大切だが今を生きることも大切だと問う。それに対して、オリヴィアはきちんとハンナのことに決着をつけたいと返す。口論の末、一度は起訴を取り下げたが自身のハンナに対する気持ちを一番に考え、オリヴィアは起訴の取り下げを中止した。そして、シーズン2で、裁判を通して自身の知らなかったハンナの一面を知っていく中で、母親としての無力感にさいなまれる。だが、リバティ高校のトニーやライアン、クレイ達の支え、ブライスと同じ性被害に合ったジェシカに対するハンナと同じ道を辿らせないという一人の女性としての強い想いから立ち治っていった。そして、ハンナの抱いた物書きになりたいという夢をハンナの代わりに叶えるという新たな希望を抱き、町を出る。シーズン3になって、一度、店の事後処理のために町に戻る。そこで、ブライスからの贖罪の言葉を聞くが受け入れることはできず、ブライスに対して厳しい言葉を突き付けた。また、クレイに対して酒の勢いで、『ブライスを殺してやりたいと』強い言葉を電話で話してしまう。結果、クレイは、オリヴィアがブライス殺害の犯人なってしまうおそれが出てきてしまったため、この件を隠す。だが、それがあだとなり、クレイは逮捕されてしまう。オリヴィアは、ブライスを失ったブライスの母親に対して、自身のハンナを失った経験から、一人の母親として『ブライスを忘れることはない』と語った。そして、最終的シーズンで、オリヴィアは、ハンナから始まったすべての悲劇をどういう形で決着をつけるかをリバティ高校のハンナと関わった仲間たちにゆだねるために、その中心であるクレイにテープを送ることで母親としての役割に一つの区切りをつける。

アンディ・ベイカー/ブライアン・ダーシー・ジェームズ

吹き替え:矢野智也
ハンナの父親。オリヴィアの夫、後に離婚。
オリヴィアは、裁判の是非をめぐって、ハンナの母親と対立し、不倫の件もあり離婚することになる。後に、オリヴィアの意思を組み、裁判をともに戦うが、オリヴィアに対する気持ちはもうすでに離れていた。離婚した後に、不倫相手と再婚し、その娘と三人で暮らす。裁判をともに戦っていく中でオリヴィアに別れを切り出し正式に別れた。また、裁判中に、ハンナが夫の不倫を知っており、そのことで苦悩していたこが明かされる。そして、オリヴィアとともに親失格だったと自身の無力感にさいなまれる。最終的に、ハンナとのことにオリヴィアとは違う形で決着をつけ、手に入れた新しい人生を進んでいった。

デニス・ヴァスケス/ウィルソン・クルーズ

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