ゼロの使い魔(ゼロ魔・ゼロ使)のネタバレ解説・考察まとめ

『ゼロの使い魔』とは、MF文庫Jから発売された、ヤマグチノボルによるライトノベル。漫画、アニメ、ゲームなど様々なメディアミックスを果たした人気作品で、ヒロイン役を演じた声優・釘宮理恵の出世作としても知られる。執筆中にヤマグチノボルが逝去したため、プロットを伝えられた別の作家により完結した。略称は「ゼロ魔」、「ゼロ使」。
高校生の平賀才人は、ある日異世界ハルケギニアに「使い魔」として召喚されてしまう。彼を召喚したのはルイズという落ちこぼれの魔法使いで、才人は彼女と共に様々な冒険を繰り広げていく。

聖エイジス32世(せいエイジスさんじゅうにせい)/ヴィットーリオ・セレヴァレ

CV:立花慎之介

ロマリア皇国の教皇。立場上の役職名が「聖エイジス32世」で、本名は「ヴィットーリオ・セレヴァレ」。
ジョゼフ1世をも上回る智謀の持ち主で、ハルケギニアの人々を救うために地球への侵攻を企てる。そのために才人とルイズを利用し、物語中盤から終盤にかけて暗躍した。自身も虚無の魔法の使い手である。

ジュリオ・チェザーレ

CV:平川大輔

ヴィットーリオの使い魔。物語序盤から登場し、才人とルイズのことを探っていた。ヴィットトーリオの命令を第一とし、時に非情な行為にも手を染めるが、才人のことは内心で「すごいヤツだ」と認めており、個人としては彼を応援していた。
才人とルイズの結婚式では神父役を務める。

虚無の魔法関連

始祖ブリミル/ブリミル・ヴァルトリ

右の人物がブリミル。左は当時のガンダールヴでもある使い魔のサーシャ。才人たちのように主と使い魔で愛し合う間柄だった。

6000年前、強大無比な虚無の魔法を操り、ハルケギニアの人々を導いた伝説的な魔法使い。「始祖ブリミル」は通称で、本名は「ブリミル・ヴァルトリ」。
人類側の伝承では英雄、エルフ側の伝承では世界を滅ぼす悪魔として伝わっているが、本人は極めて温厚で好奇心旺盛な人物。風石の隆起による人類の滅亡を防ぐために虚無の魔法で無数のエルフを殺害した後、己の罪深さに耐えられず、使い魔の刃に自ら貫かれるような形で死亡した。

デルフリンガー

CV:後藤哲夫

トリステイン王国の武器屋で売られていた意志を持つ剣。武器を探していた才人が物珍しさから欲しがり、ルイズが購入したことで彼の得物となった。実際には意志持つ剣ではなく、剣に憑依した実体のない存在であるらしく、物語の終盤で1度刀身を砕かれるもかつて日本から召喚された日本刀に憑依先を移して復活した。
過去の記憶の大半を失っているが、「6000年も生きている」、「始祖ブリミルによって作られた」と本人は主張している。始祖ブリミルの秘密を追っていく物語終盤で、これが事実であることが判明する。

刀身で受けた魔法の魔力を蓄積し、持ち主の力に転換する能力を持つ。これは始祖ブリミルが自分のような悲劇と過ちを繰り返さないようにするための一種の安全機構であり、ブリミルと同じ形で命を投げ出して才人を救わんとしたルイズを自身の存在と引き換えに蘇生させた。

『ゼロの使い魔』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

才人「悔しいからって泣くなよ。なんとかしてやりたくなるじゃねえかよ」

敵に追い詰めれ、魔法が使えない自分の無力に嘆くルイズに、出会って間もない才人は「悔しいからって泣くなよ。なんとかしてやりたくなるじゃねえかよ」と告げる。彼が本質的に勇敢で、優しい気質の少年であることが見て取れる。

才人「ここで行かなかったら、好きって言ったその言葉が嘘になるような気がするんだよ。自分の言葉が嘘になるのは許せない」

アルビオン戦役にて、才人はルイズと仲間たちを守るために、迫り来る7万の敵軍の前に立ち向かう。その直前、どうしてそこまでするのかとジェリオに問われた才人は、「ルイズを好きだと言ってしまった」と前置きしつつ、「ここで行かなかったら、好きって言ったその言葉が嘘になるようなきがするんだよ。自分の言葉が嘘になるのは許せない」と説明する。
才人の男らしさ、少年らしい純粋さ、そして「自分にとってルイズは、命を懸けてでも愛し抜きたい相手である」という強い想いの現れた名セリフだ。

才人の特攻

アルビオン戦役にて、才人はルイズと仲間たちを守るために、迫り来る7万の敵軍の前に立つ。覚悟を決めて出向いたはいいが、その結果待つだろう明確な死を前に彼は恐怖し、相棒たるデルフリンガーに弱音を吐く。
才人「なぁデルフ。俺、死ぬのかな」
デルフリンガー「多分な。まぁ、どうせ死ぬならせいぜいカッコつけな」
このやり取りで吹っ切れた才人は、恐怖を抱えたまま敵軍に突撃。獅子奮迅などという言葉で生易しいほどの大活躍を果たす。多数の美少女が登場することで知られる本作だが、根底には骨太のファンタジーとしての硬派な設定と世界観が存在している。

才人「地球ナメんな。ファンタジー」

ガリア王国との戦いの最中、敵が作り出した強力なゴーレムを前にルイズたちが追い詰められていく中、才人は地球からハルケギニアへと流れ着いたタイガー戦車を駆って駆け付ける。ゴーレムの攻撃を全く寄せつけない強靭な装甲と、ルイズの虚無の魔法すら耐え切った相手を一撃で打ち砕く戦車砲の威力を見せつけつつ、才人は「ボケが。人型が戦車に勝てるワケねえだろ。図体がでかいんだよ。無駄に高えんだよ。地球ナメんな。ファンタジー」と口にする。
"ファンタジー世界の超兵器を、地球産の強力な兵器で打ち破る"という、衝撃と興奮で大絶賛されたシーンである。サイトの発した「地球ナメんな。ファンタジー」という言葉は、科学力で魔法の力を打ち破るような後発の作品を指す言葉としてもたびたび用いられるようになった。

『ゼロの使い魔』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

原作とは異なるアニメの結末

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