あことバンビ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『あことバンビ』とは、2020年からHEROが個人サイト「読解アヘン」で連載していた長編漫画。単行本が朝日新聞出版より発売されている。事故物件に住む新人作家のバンビは、家に現れた自称幽霊の女子高生アコに出会い、奇妙な共同生活を送ることになる。彼らを取り巻く家族や友人、担当編集、霊能力者との交流を通じて、生前の記憶がないアコが幽霊になった秘密や、惹かれ合うバンビとアコの将来を模索するラブストーリー。繊細なセリフ選びや不器用な想いを抱える登場人物が独特な世界観を作り上げ、ファンを増やしている。

37話「ひとみ」

夢の中で出会った亜子の守護霊であるかなえに、アコがこれ以上人間に近づくと亜子の中に戻れなくなると聞いたバンビ。起きると、目の前にいるアコが嬉しそうに「バンビの目に私が映ってる」と言った。
彼女は今まで鏡のような反射するものに姿が映ることはなかった。このとき初めてアコがバンビの瞳に映ったのである。それは彼女がまた人間に近い存在になったことを意味していた。

梓「どっちも亜子なんでしょ?」

亜子とアコが分かれていることを知らない梓。しかし、たまたまどちらにも会ったため「亜子が2人いるみたい」と愚痴る。バンビが「本当に2人いたらどうする?どっちと仲良くしたい?」と尋ねると、梓は「どっちも亜子なんでしょ?」となんでもないように答えた。「じゃあ『両方』じゃない?」と続いた言葉は、亜子が分裂するきっかけを作った梓に良い感情を抱いていなかったアコに衝撃を与えた。

『あことバンビ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

冷たい体温で風呂を瞬間冷却してしまうアコ

アコの体はとても冷たい。シャワーは浴びれるのだが、お風呂に溜めたお湯に浸かると一瞬で冷やしてしまう。仕方ないことだがバンビは項垂れた。

軽いノリで事故物件を薦める不動産屋

29話「トワイライト」

バンビの住む事故物件は家賃1万5千円。格安物件を希望していたバンビに、事故物件を薦めたのは不動産屋である。不動産屋から薦めたのに、バンビが物件情報を見に再び訪れたときには「まだ生きてる」と驚いたり、ゴミロッカーの扉が開かない時は「残留思念が呼び寄せてるのかなぁ」とあっさり述べた。
また、台所の水道の調子が悪かった時は「水に混じって髪の毛とか爪とか血液的なのは出てないか」と聞いてくる。出ていないと恐る恐る答えると「あ!もう出なくなったんですね!めでたしめでたし」と喜んでいた。普通の不動産屋ではあり得ないほどノリが軽いところが、コメディ要素として効いている。

入舟は料理が下手

入舟は料理が壊滅的に下手。バンビに手伝わせることもあるが、よく台所を燃やそうとしているらしい。
仲良しの亜子と料理するときは、年下の亜子が必死にサポートすることで2人の身の安全が守られている。

喜々の文字数制限がかかるファンメール

小鹿かのこ(バンビ)の大ファンである喜々は、ファンメールを送ろうと長文メッセージを書くが、毎度文字数エラーになるため複数に分けて送信している。編集部に文字数を増やしてほしいと要望も送った。愛が大きい男。

亜子は数学がとにかく苦手

亜子は数学が苦手。小テストの点数はアコから見ても「やばい」らしい。
かく言うアコの数学力は九九が全部言える、二桁の足し算なら暗算でできるというレベルなので、人のことは言えない。亜子は「私の数学力ってその程度なの」とショックを受けていた。

比企と華の子ども

最終話で判明した比企と華の間に生まれた子どもは、いつも母親(華)にひっついて隠れていたらしい。はっきりと姿は描かれなかったが、性格は父に似たようだ。
華は比企を意識し始めてから髪を伸ばし始めたが、子どもができる頃には綺麗な長い髪になっている。

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