恋は双子で割り切れない(ラノベ・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『恋は双子で割り切れない』とは電撃文庫にて2021年より刊行されている、高村資本によるライトノベル、およびアニメ作品。サブカル系男子と幼馴染の双子の三角関係を描いたラブコメであり、2024年にはTVアニメも放送。サブカル系男子白崎純(しろさきじゅん)には、幼馴染で双子の神宮司琉実(しんぐうじるみ)と神宮司那織(しんぐうじなおり)がいた。恋人関係であった琉実から別れ際に妹の那織と付き合うように言われた事から3人の複雑な恋愛関係が始まっていく。

『恋は双子で割り切れない』の概要

『恋は双子で割り切れない』とは電撃文庫にて2021年より刊行されている、高村資本によるライトノベル、およびアニメ作品。主人公の白崎純と幼馴染の双子の三角関係を中心としたラブコメ作品であり、キャッチフレーズは初恋こじらせ系双子ラブコメ、略称は『ふたきれ』と呼ばれている。原作小説は男子高校生の主人公と対照的な性格の双子の姉妹、三者三葉の視点から交互に描かれており、その心理描写や語り口が話題となった。2022年には『コミック電撃だいおうじ』にてコミカライズがスタート、2023年にはTVアニメ化も発表され、2024年7月に放送される。アニメスタッフは監督を中西基樹、構成を横手美智子、制作をROLL2が担当する。

サブカル系男子白崎純(しろさきじゅん)には幼馴染で双子の姉妹、神宮司琉実(しんぐうじるみ)と神宮司那織(しんぐうじなおり)がいた。妹の那織に好意を抱きつつも、彼女にふさわしい相手になれないと思った純は、その気持ちに目をそらしながら姉の琉実と付き合っていた。ある日、琉実から別れ際を切り出されると同時に妹と付き合うように言われた事をきっかけに、3人の複雑な恋愛関係が始まっていく。

『恋は双子で割り切れない』のあらすじ・ストーリー

双子との三角関係

白崎純(しろさきじゅん)には幼い頃からの隣同士での付き合いがある双子がいた。明るく活発な姉の神宮司琉実(しんぐうじるみ)とインドアで頭脳明晰な妹の神宮司那織(しんぐうじなおり)。幼少の頃より、自分よりも頭が良い那織に対抗意識を燃やしていた純はいつしか彼女に好意を抱いていた。彼女に対抗するかのように学校の成績上位を維持していた純であるが、「彼女に釣り合うような人間になれていない」とその想いを内に秘めたまま日々を過ごしていた。

中学生3年生に進級する春休み、純は姉の琉実に付き合ってほしいと告白され、恋人同士となる。那織への気持ちから目をそらすように琉実と交際を続ける純であったが、付き合って一年がたったある日に彼女から突然別れ話を切り出される。琉実は純が那織が好きだという気持ちに気づいており、対抗して純に告白していたのであった。純が未だに那織の事を忘れられていない事を悟った琉実は「那織も純に好意を持っている」と教え、新たなお願いとして「那織に告白して、付き合ってほしい」と純に持ち掛ける。

高校に進級した純は、琉実の頼みを聞くかのように那織に告白し恋人同士となるのであった。初恋の相手でもある那織と恋人同士の関係となった純。だが、一年の交際で琉実への想いも断ち切れずにいた。琉実の方も純への好意を未だに持っており、その気持ちを忘れられないでいた。那織と付き合ってしばらくたったある日、彼女とデートをするが、その間もずっと琉実の事が頭から離れずにいた。那織と琉実のどちらも大切で、気持ちに優劣はつけられない。その事に気づいた純は今のままでは駄目だと思い、那織との恋人関係を解消しようとする。別れ話を切り出そうとする純に那織は「純と付き合っているつもりはない」とはっきりと口にする。那織は純が琉実に未練がある事、琉実が自分の事を思って純と別れた事、そして純の初恋が自分であった事も全て知っていた。そして純を試すために付き合っているふりをしていた那織は、自分と最初からやり直す可能性と琉実ともう一度よりを戻す可能性の2つを提示する。今後は双子の姉妹ではなく、対等な関係として純を取り合うために琉実に三角関係を宣言する。

那織の部活設立

純の家に強引に押し掛けた那織(左)

お互いの関係が白紙に戻ったある日、学園のアイドル的存在である雨宮慈衣菜(あまみやしえな)が、純に勉強を教えてほしいとたずねてくる。純と親しくする雨宮を見て複雑な感情を持つ那織。しかし、彼女は那織の親友の亀嵩璃々須(かめだけりりす)の友人であり、那織と親しくするために純に近づいていたのであった。那織は自分と違った世界に生きているような雨宮に戸惑うものの、彼女が隠れオタクである事を知り打ち解けていく。そして琉実がバスケ部で活躍する姿を見た那織は、自分も部活を作ろうと、雨宮や亀嵩を誘って新しい部活である現代文化研究部を設立する。

新たな部活が承認された那織であったが、活動するための部室が足りないという問題が残されていた。部室の権利をかけて遊戯部の古間怜人(ふるまれいと)とチェスで勝負する事になった那織は、勝つために純と共に練習に励む。一方バスケ部の試合で活躍した琉実は男子バスケ部の坂口瑞真(さかぐちみずま)から告白される。ただの男友達としか思っていなかった瑞真の告白に驚きつつも、その告白を一度は断るが、瑞真は「友達という関係でもいいから一度デートしてほしい」と食い下がる。返答に困る琉実であったが、バスケ部の後輩の真衣が瑞真に振られていた事、それが自分のせいである事の後ろめたさからデートの返事を受け入れる。誘いを知った純は、琉実を見送るが、瑞真から「自分は本気だ」というLINEメッセージを受け取る。彼の本気を知った純はデート当日に琉実の元へと向かい、自分がまだ琉実の事を好きである事、那織も大切である事を伝える。全ては自分の弱さが招いたものであり、その気持ちを整理するために「少しだけ待ってほしい」と伝えるのであった。同日、那織は特訓の甲斐もあり古間との試合に勝利、部室の使用権を勝ち取る。だが、試合の当日に純は自分の応援には来ないで、琉実の元へと向かった事に嫉妬していた。那織は、純の両親がいない日の夜に彼の家を1人訪れ、強引に家に泊まる。2人だけで一夜を過ごす中で積極的に純へとアプローチする那織。未だに琉実と那織の間で揺らぐ純は、その気持ちに応える事の出来ないまま一夜を明かす。

那織への告白

那織を家に泊めた事を秘密にするつもりの純であったが、彼女がわざとおいて帰っていった下着により、家族にバレてしまう。さらには学校でもいつも以上に強く純にアプローチする那織により、文化研究部のメンバーにもその事実が知れ渡ってしまう。那織は純の頭から琉実の事を追い出すために本格的に勝負に出ることにしたのだ。那織の一件が琉実の耳に入るのはさして時間がかからなかった。瑞真とのデートの中で純の気持ちを知った琉実は「純とやり直したい」と思い那織に宣戦布告、依然にもまして激しく純を求める様になる。以前は人目につかない場所で純と合っていたが段々と場所を構わずにアプローチ。遂には純の母親の目につくところでキスまでしてしまう。自分の優柔不断さにより周りにまで迷惑がかかっている事に焦りを感じる純であったが、付き合った事により関係が修復不能になることを恐れて、結論を出せずにいた。ある日那織のアプローチを拒絶してしまい、その事にショックを受けた那織は純を避ける様になってしまう。お互いに謝りたいが、きっかけを見つけ出せずに疎遠になる純と那織。その関係の悪化を知った琉実の助けもあり、久しぶりに3人での登校をした純は那織に謝り、関係を修復する。元に戻った日常で純は那織といる事が一番自然でいられることに気づいていた。そんな中琉実から「那織と3人でデートがしたい」と誘いを受ける。純はこのデートでどちらと付き合うかを決めると決意し、その誘いを受けるのであった。

自分の誕生日である7月24日に純は琉実と那織の3人でデートをする。琉実の提案で昔付き合っていた頃に行った事のある横浜へと向かう。思い出の場所を今度は3人で巡る純。デートが終わり帰宅する際に純は那織に「好きだ」と気持ちを伝え、琉実には「ごめん」と別れを切り出すのであった。純に想いを告げられた那織は心の底では幸福を感じながらも、口では「ありがとう」と一言返すだけであった。純の気持ちは嬉しいが「何故自分を選んだのか?」それをはっきりとさせるまでは純と付き合えないと思っていたのだ。亀嵩に相談した那織は、先に純に告白した琉実に劣等感、敗北感を感じていると指摘される。自分を選んだ純のもっと強い好意を聞きたいと思った那織は、今度は2人きりの時に告白してほしいと願う。亀嵩と雨宮の協力もあり、文化研究会は夏合宿として海へと向かう。合宿の夜に那織と2人きりになった純は、あらためて彼女に「付き合ってほしい」と告白し恋人同士になるのであった。

『恋は双子で割り切れない』の登場人物・キャラクター

主要人物

白崎純(しろさきじゅん)

CV:坂田将吾
本作の主人公で高校一年生。7月24日生まれ。小学生1年生の時に神宮司姉妹の隣に引っ越してきてから家族ぐるみの付き合いがある。幼い頃から眼鏡をかけており、運動はやや苦手だが読書家で成績も優秀。自分と似た性格の那織には対抗意識を燃やしていたが、小学6年生の時にそれが初恋だと意識する。那織の好みである「自分より優秀な人」になれていないという事からその想いを内に秘め、琉実と付き合っていたが1年後に琉実に別れ話を切り出される。その後は彼女の願いも会って、那織と付き合うが、琉実の事も忘れられずに2人の間で揺れ動いている。

神宮司琉実(しんぐうじるみ)

CV:後本萌葉/小原好美(ASMR版)
神宮司家の双子の姉。妹の那織と対照的に活動的で明るい性格のスポーツ少女。バスケ部に所属しており、友達も多い。子供の頃は那織と同じく髪が長く、よく間違えられていたが、小学校の高学年の頃に短くしている。純に好意を抱いていたが、彼の気持ちが那織に向いている事も知っていた。その関係性に焦り、中学三年生の時に純に告白し恋人同士となるが、那織への引け目から別れ話を切り出す。その後も純に好意を抱いている。

神宮司那織(しんぐうじなおり)

CV:内田真礼/古賀葵(ASMR版)
神宮司家の双子の妹。姉とは対照的に理屈屋でひねくれた性格をしている。運動もあまり得意ではなく、休日は部屋にこもって読書や映画を見る事を好んでいる。友達も少なく、亀嵩を始めとしたわずかな人にしか心を開いていない。純とは趣味が合い仲が良かった。純が自分の事を好いているという事に気付いていたため安心していたが、姉に先を越されてしまう。

現代文化研究部

森脇豊茂(もりわきとよしげ)

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