ここに来て抱きしめて(韓国ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ここに来て抱きしめて』は、2018年5月16日から韓国のテレビ局MBCで放送されたテレビドラマ。本作は、サイコパス、ユン・ヒジェを父親に持つ警察官ドジンと、両親をヒジェに殺害されたジェイのラブストーリーである。またドジンを偏愛し、ドジンの中の狂気を引き出そうとするヒジェとドジンの闘いも描かれている。サイコパスを演じたホ・ジュノの迫真の演技が話題となり、その年の演技賞を複数受賞した。また主人公を演じたチャン・ギヨンにとっては初主演ドラマとなった。

学生だった時のナムが、ナグォンに言った言葉。ナグォンのことが好きなナムは、「僕にとってナグォンは本当の『楽園(ナグォン)』みたいだ」と気持ちを告白する。しかし、殺人犯を父に持つナムは自分と関わりを持つことになったナグォンに申し訳ない気持ちになり、「ごめん、好きになって…」と謝った。その後、長きにわたる2人の関係を象徴する言葉。

オクヒ「私の息子たちに手を出さないで」

ナムの幼少期、夫が殺人鬼だということを知って、実の娘ソジンだけを連れて逃げ出したオクヒ。大人になりドジンと名前を変えていた義息子ナムと再会してからは、母として一緒に暮らしていた。オクヒは、過去にドジンのことを置いて逃げたことを悔やんでいた。獄中から息子ヒョンムを使い、ドジンへ接触してくるヒジェに対して「私の息子たちに手を出すな」と牽制した。「息子たち」という言葉から、ドジンだけでなく問題ばかり起こすヒョンムのことも大事に思っていることが伝わるセリフである。

ヒジェに拉致されたジェイが、ヒジェに向かってビンタするシーン

幼いときにヒジェに両親を殺害されたジェイにとって、ヒジェは名前を聞くだけで発作が出てしまうような恐ろしい存在だ。ヒジェが脱獄したことを知り不安におびえるジェイだったが、ドジンとの交流を通し強く成長していた。ドジンと交際するジェイを良く思わないヒジェに殺害目的で拉致されてしまうが、ジェイは毅然とした態度を崩さなかった。恐怖と戦いながらも、ドジンに対して「謝れ!」とヒジェにビンタをくらわすシーンは、これからはヒジェに人生をめちゃくちゃにされない、というジェイの強い思いが現れた印象的なシーンだ。

『ここに来て抱きしめて』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

絶叫マシーン恐怖症のチャン・ギヨン

DVD-BOXに収められているメイキング映像では、ドジンとジェイが遊園地でデートをするシーンが映し出されている。本編でもドジンが絶叫マシーンを怖がる場面が出てくるが、ドジンを演じたチャン・ギヨンは実際に絶叫マシーンが苦手。凛々しいイメージの強いチャン・ギヨンが「絶対に乗りたくない」と絶叫マシーンを怖がる姿のギャップが話題となった。

当初はナム・ジュヒョクとペ・スジにオファー

キャスティングの段階では、主人公のドジンをナム・ジュヒョクに、ヒロインのジェイをアイドルグループMiss Aのペ・スジにオファーしているという報道があった。すでに人気が高かった2人にオファーが出ているということで、放送前から注目度が非常に高かった。しかし、最終的にはチャン・ギヨンとチン・ギジュに決定した。チャン・ギヨンにとっては初主演となり、ブレイクのきっかけとなった。初回放送時の視聴率は低迷したものの、ストーリーの面白さが話題となり、最終回を迎えるころには、同時間帯のドラマの中で視聴率首位となるほど人気を得た。

MBC演技大賞で5冠

2018年のMBC演技大賞では、5冠を獲得。優秀演技賞 水木ミニシリーズ男優部門は主人公を演じたチャン・ギヨン。黄金演技賞とドラマプロデューサーが選んだ今年の役者とは殺人鬼ユン・ヒジェを演じたホ・ジュノ、青少年子役賞はヒロイン・ジェイの子ども時代を演じたリュ・ハンビ、男女新人賞は主人公の兄を演じたキム・ギョンナムが受賞した。

『ここに来て抱きしめて』の主題歌・挿入歌

挿入歌:ヤン・ヨソプ「声出さずに泣く」

ドラマ『太陽を抱く月』のOSTで、キム・スヒョンが歌う『あなたひとり』など、数々のヒット曲を生み出したキム・チャンラクなどが手掛けたバラード曲。一人で闘ってきたドジンの苦しさを表現しており、ドジンのシーンで多く使用された。

挿入歌:ソヨン・ユジョン(LABOUM)「行かないで」

ドジンとジェイのテーマソングとして使用された曲。4人組女性アイドルグループLABOUMのソヨンとユジョンの透明感ある歌声が印象的。

挿入歌:ナ・ユングォン「君のいない時間」

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@nara5772

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