テコンダー朴(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『テコンダー朴』とは、2007年から原作・白正男、絵・山戸大輔により、『スレッド』(晋遊舎)で連載がスタートした漫画作品。その後『実話BUNKAタブー』(コアマガジン)に移行した。
特徴は主人公が韓国人であるということ。主人公である朴星日が、テコンダーの韓国人として日本で生活する様子を描く。
特徴的な政治風刺的な描写がSNSで話題になることもある一作。ファンからは『テコ朴』という略称で親しまれている。
『テコンダー朴』の概要
『テコンダー朴』とは2007年から原作・白正男、絵・山戸大輔により、『スレッド』(晋遊舎)で連載がスタートした漫画。その後『実話BUNKAタブー』(コアマガジン)に移籍した。
韓国人の主人公・朴星日(パク スンイル)は、父親が世界最強の格闘家である覇皇(はおう)に殺害されたことをきっかけに日本に出向き、覇皇が主催する大会に参加したり、韓国人と日本人のトラブルに巻き込まれたりしていく。主人公である朴星日の兄・朴英日(パク ヨンイル)、タイ出身でK-POPを愛してやまないソムチャイといった仲間と共に、韓国人という立場にとまどいながらも日本で力強く生活する姿を描いた作品。日本における韓国人差別や在日問題、差別問題に苦慮したり怒りを覚えたりしながらも、その様子をコミカルに描いた風刺漫画でもある。
『テコンダー朴』のあらすじ・ストーリー
覇皇武道大会
ある日、主人公の父親の道場に覇皇と名乗る空手家の日本人が道場破りにやってきた。この覇皇は世界各地で道場破りを仕掛けており、主人公の父親の道場もその標的にされてしまう。朴の父親は精いっぱい覇皇に立ち向かうものの、まったくと言っていいほど歯が立たず、最終的には死亡してしまう。これに激怒した主人公の朴星日は兄の英日とともに覇皇を倒すことを目標とし、テコンドーの修行に没頭することとなる。
その後、覇皇が主催する覇皇武闘大会に参加し、覇皇へのリベンジを夢見て世界各地の猛者と戦うこととなる。
順調に大会で勝ち上がっていき最終的に朴兄弟は覇皇を究極奥義・統一で倒した。
日本人との戦い
覇皇武道大会を終え、兄の英日は北朝鮮へと旅立っていた。
大会を終え、一安心していたものの街では桜木を名乗る眼鏡をかけた人物が韓国人へのヘイトスピーチを行っていた。
そこに「チョッパリどつき隊」という桜木たちの敵対勢力が現れ、桜木とチョッパリどつき隊が戦闘を繰り広げる。
その後、桜木が日本人を理由に韓国人に差別された過去が明らかになり、主人公たちに諭された桜木はヘイトスピーチをやめた。
一件落着と思いきや、仲間である屋台のオッチャンがヤクザの月山に騙され多額の借金を背負わされた。その引き換えとして、女性たちが強制連行されそうになる。
助け出そうとすると、月山に雇われた伊集院が現れ、主人公たちの行く手を阻むも、最終的に伊集院の元師匠であるハットリが現れ、師弟対決をハットリが制することとなる。
『テコンダー朴』の登場人物・キャラクター
主人公とその仲間たち
朴 星日(パク スンイル)
出身:韓国
武道:テコンドー使い
必殺技: 重根、金九、奉昌、孔子、昶漢
自称「大韓民国最強の男」であり、相手が日本・日本人であれば「チョッパリ」、在日韓国人を「半チョッパリ」、中国を「チャンケ」と蔑視するなど差別発言を平然と行う言動を行い、タイ: ソムチャイの母国であるタイも見下し、後進国として扱うなど、民族単位のみでなく国単位での偏見も併せ持つ。ただ、タイ出身のソムチャイを見下しながらもソムチャイを必要以上に苦しめた対戦相手に対しては激怒する場面があるなど、正義感もあわせもつ性格である。
キムチの発音に関して非常に神経質で、キムチの発音を間違えた日本人店員に激怒したり、焼き肉を韓国起源としてものすごく好むなど、愛国心が強い思想である。
朴 英日(パク ヨンイル)
武道:テコンドー使い
必殺技:縮地、主体、日成
星日の生き別れの実兄で、星日の生き別れの実兄としての強い絆を胸に秘めており覇皇によって父親を奪われたことを心に刻んでおり、テコンドー最終奥義「統一(トンイル)」の謎を解明するために北朝鮮に渡り、壁画をヒントに必殺技を習得する。
北朝鮮では軍の道を歩み、陸軍少佐として軍歴を積んでいる。彼の武道の腕前は、その軍人としての鍛錬が如実に表れている。 北朝鮮では金正日と出会い、金正日に武道を教わる。そして 父の敵を討つべく大会に参加するのである。大会への参加を通じて父の敵を討つことを目的とし、自らの武道の力を証明する決意を胸に抱いている。そのため、北朝鮮からわざわざ日本へ渡ってきた。
また、沖縄は古来より朝鮮固有の領土であり、朝鮮民主主義人民共和国に帰服すべきだとの立場で、沖縄を朝鮮の固有の領土と位置づけている。
金 承煕(キム スンヒ) / ハットリ・キム
出身:韓国籍、アメリカ在住
武道:忍術
必殺技:トゥーハンド・チョップ、朝鮮忍法・火の鳥(フェニックス)、レッド・ホット・チリ・ペッパー、サンダークラッシャー、龍昇拳、バージニアエクスプロージョン、飛車、空舞術
韓国籍かつアメリカ在住の「朝鮮忍者」である。彼は忍者の韓国起源を主張し、各地で忍者道場と「朝鮮忍者寿司」を経営している。日本人の立ち入りには独島の領土主張を条件にしており、過去には弟子が日本人だとが分かると即座に破門したことがあるなど日本への敵対心を抱いている。
米軍の前ではアメリカ市民であることを盾に挙げ、自分だけ難を逃れようとするなど卑劣な一面も。愛用のハチマキには「合格」の文字と太極旗が描かれ、必殺技や攻撃スタイルは多岐にわたるが、スタンガンの使用など卑劣な一面をみせる。
主人公と仲が良く、一緒に焼き肉を食べるほどである。その際に焼き肉の起源は韓国だと主張している。
ソムチャイ・カーオパット
出身:タイ
武道:ムエタイ
タイ出身のムエタイ使い。アマチュアミドル級タイ王者であり、陽気で人懐っこい性格。韓国文化やK-POPを愛し、さまざまなタイ文化の起源を韓国に求める。韓国人を尊敬し、一方で日本人に対しては「ユンピー(日本人野郎)」と侮蔑の言葉を使う。自らの出身国であるタイに対する誇りも強く、後進国との比較には敏感。必殺技には膝蹴り(ティー・カウ)や象の動きを模した攻撃がある。
また、大会初戦では、クールジャパンに共感をしめさなかったために相手の日本人選手の腕の骨を折られてしまっている。
嘉手納 結衣(かでな ゆい)
出身:沖縄県
武道:嘉手納流琉球空手
沖縄県出身の美人で勝気な性格の嘉手納流琉球空手使い。姉の敵討ちのために覇皇武闘大会に参加し、主人公と協力。琉球民族として描かれ、英日に好意を寄せる。大会後、沖縄独立運動を行い、琉球空手の起源をテコンドーと主張。必殺技は嘉手納流琉球唐手奥義・マッハ蹴り(コリアンキック)。また、「チョッパリキラーズ3代目ボーカリスト」として「沖縄の微笑み」を歌う。
また、米軍に対する著しい敵対心を抱いており、主人公らからも琉球民族として扱われ、ほかの日本人と違って差別的な扱いを受けていない。
長老(ちょうろう)
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目次 - Contents
- 『テコンダー朴』の概要
- 『テコンダー朴』のあらすじ・ストーリー
- 覇皇武道大会
- 日本人との戦い
- 『テコンダー朴』の登場人物・キャラクター
- 主人公とその仲間たち
- 朴 星日(パク スンイル)
- 朴 英日(パク ヨンイル)
- 金 承煕(キム スンヒ) / ハットリ・キム
- ソムチャイ・カーオパット
- 嘉手納 結衣(かでな ゆい)
- 長老(ちょうろう)
- おっちゃん
- チョッパリをどつき隊とその協力者たち
- 廬 満錫(ノ マンソク)
- 林 里恵(イム リネ) / 林原 リンディ(はやしばら リンディ)
- 精神科医(せいしんかい)
- 覇皇会館(はおうかいかん)
- 覇皇(はおう)
- 覇王子(はおうじ)
- 藤原 正臣(ふじわら まさおみ)
- 日本の政治家
- 阿倍野 晋二(あべの しんじ)
- 岩波 茂男(いわば しげお)
- 野畑 佳広(のばた よしひろ)
- 鳩川 由紀彦(はとかわ ゆきひこ)
- 枝尾 幸雄(えだお ゆきお)
- 菅野 直哉(かんの なおや)
- 覇皇武闘大会出場選手
- 篠田 三郎(しのだ さぶろう)
- 和泉 柔一郎(わいずみ じゅういちろう)
- 劉 書文(りゅう しょぶん)
- 若乃丸 勝司(わかのまる かつじ)
- 呉 武弦(ご ぶげん)
- マーク・リッジウェイ
- 石井 松太郎(いしい まつたろう)
- マルチン・スペルマン
- イワン・スヴォーロフ
- その他の登場人物
- 桜木 誠人 (さくらぎ まこと)
- 伊集院 畸太郎(いじゅういん きたろう)
- 金 日成(キム イルソン)
- 金 正日(キム ジョンイル)
- 金 正男(キム ジョンナム)
- 飯田 興一(いいだ こういち)
- 飯田 摩美子(いいだ まみこ)
- 竹原 康麿(たけはら やすまろ)
- 高村 慶介(こうむら けいすけ)
- 茶山午太郎(ちゃやま うまたろう)
- 朴兄弟のアポジ(父親)
- 尹 幸吉(ユン ヘンギル)
- ドナルド・トランプ
- 秦 淑雅(チン スア)
- リンダ・イングリッド
- 安田 正儀(やすだ まさよし)
- パラク・オバマハ
- 『テコンダー朴』の用語
- 壁画
- 覇皇武闘大会
- 覇皇会館
- チョッパリをどつき隊
- 『テコンダー朴』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- おっちゃん「あんた背中がチョッパリだぜ」
- ソムチャイ「韓流マンセー」
- 『テコンダー朴』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 韓国の国会と『テコンダー朴』