夫の扶養からぬけだしたい(ゆむい)のネタバレ解説・考察まとめ

『夫の扶養からぬけだしたい』とは、ゆむいの作品のエッセイ本である。WEBサイト『ママの求人』に連載されKADOKAWAより初めて単行本が発売された。1巻完結本で、2つのストーリーから構成されている。専業主婦のももこは出産・育児を機にマンガ家になる夢を諦めた。収入がないことに引け目を感じ言いたいことを我慢する日々と、理解しようとしてくれない夫の態度や発言から、すれ違いによって揺れる夫婦の関係が細かく描かれている。夫に対する不満を代弁してくれていると主婦の間で話題となった作品である。

ゆうかの家族

ゆうか

『夫の扶養から抜け出したい』ストーリー2の主人公であり専業主婦。長女のもなかの誕生を機に、美容師を引退。優しい夫といるとダメな自分に落ち込むが、徐々に夫の言葉に違和感を抱きはじめ、自立を決意する。子供の頃から、友達のヘアアレンジをするのが大好きで、美容専門学校へ進学する。国家試験をクリアしてすぐに就職し、4年間アシスタントとして修行した後に憧れのサロンに就職できた。サロンに来た客が笑顔になる瞬間にやりがいを感じている。夫のてるおとは、美容師見習いの時にカットモデルをお願いしたのが出会いのきっかけであった。てるおの優しさと猛烈なアタックもあり結婚に至る。

てるお

ゆうかの夫。会社員であり、家族への理想像が高く「家族は俺が支える」という強い信念を持つが、その愛情が裏目にでて、高圧的な態度がゆうかを苦しめる。カットモデルをお願いされたことがきっかけでゆうかと出会い、彼女の人柄に惹かれていった。子供の頃は親が喧嘩ばかりしていたため、息を潜めながら暮らしていた。勉強ができれば世界が広がると考え勉強をするも、余裕がないので就職することとなった。娘のもなかが生まれた時に、「絶対に子供に苦労させない」と心に誓っている。

もなか

勘が鋭く、思いやりの心にあふれた女の子。お人形遊びが大好き。いとこのたるととは仲良し。

卯月家

ももこの父

亭主関白な父。OL時代の母が入れたお茶を「こんなの苦くて飲めない」と罵声する。それでも、その後はその母と結婚する。ももこが本を出版し、収入を得たなら「親に恩返しするのが普通だ」と高圧的な態度で子供を責める一面もあり、ももこからはよく思われていない。

ももこの母

夫に従順な母であり、叩かれることがあっても下手に出ている。新人のOL時代にハンサムな夫と仲良くなりたくて、夫の好みのお茶の淹れ方を研究する。夫が転勤すると同時に彼について行った。「子供が小さいうちは家庭にいたほうが良い」とももこには伝えている。

小宮家

ゆうかとつとむの父

小さな洋食店を経営し、地域の常連に支えられながら細々と生活している。朝から晩まで厨房に立っていた。貧乏だけど一生懸命子供を養うために働いていた。妻とはお互い空気みたいな存在であり、居ないと困ると言うぐらいとても大事にしている。

ゆうかとつとむの母

小さな洋食店を経営し、地域の常連に支えられながら細々と生活している。妊娠中だろうが、出産後だろうが生活のために必死で働いた。「うちは貧乏だから」が口癖である。忙しい中でも清潔を心がけるしっかり者のつとむとゆうかの母である。

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@kuni1

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