ドラゴン桜(漫画・ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ドラゴン桜』とは、2003年から2007年に講談社の『モーニング』で連載された、元暴走族の貧乏弁護士を主人公にした受験がテーマの漫画及び、それを原作としたドラマ作品である。偏差値36の龍山高校は落ちこぼれや不良ばかり集まる。弁護士の桜木健二は、受験のノウハウや心理的なテクニックを使い、龍山高校から東大合格者を出すことを目標に挑む。実用的な勉強テクニックであることから、学生のみならず親世代からも人気が高い。理論に基づいた正しい努力をすることで誰もが成功者になれるというメッセージが込められている。

龍山高校で水野と共に勉強した矢島が、講演することとなる。矢島は、一浪して東大に合格し、官僚として働いていた。そんな中で講演での第一声が「東大なんて行ってもなんの意味もない」である。世の中のルールを自分が作りたいと考えて猛勉強して経済産業省で働いていたが、ルールを変えることは難しく挫折を経験している。現在は、アフリカで難民の救援活動を行っている。そんな矢島の思いは、東大に行くか行かないかは自分で選択して決めて欲しいという願いがこもっている。矢島の言葉を聞いて、「やっぱり東大に行きたい」と再度強い意志が固まった天野。早瀬もそれに賛同するが、浪人したくない思いが強いため明治大学と青山学院大学も受験する意志を桜木に伝える。

東大受験と合否発表

センター試験を終え、天野は810点、早瀬は739点で東大専科の2人はしっかりと結果を出していた。二次試験に励む2人であったが、天野は高得点をとった故か、気が緩んでしまっていた。桜木は、東大受験をする全員に東大入試問題過去25年分をするという課題を与え、「これ」と決めたことに集中させることにした。残り僅かな時間を仲間と共に全力で立ち向かう。足切りは免れたものの藤井はセンター試験の点数が思ったよりも伸びなかった。そこで、桜木は文転することを助言し、担任の先生を見下していたことを謝るよう藤井に伝える。東大に合格したいという思いから、担任に頭を下げ最後の2次試験まで勉強を教えてほしいことを伝える。藤井の決意を知った担任も一緒に合格しようとフォローする。
そして、ついに東大合格発表の日。天野は弟がパソコンから合格を見て、家族に伝えみんなで喜びあった。一方早瀬は、「どうせ落ちてるし」と家族に伝えながらも合否が気になっていた。そこで、一緒に東大受験に臨んだ小杉が早瀬の受験番号もあったことを伝える。無事に早瀬と天野は東大合格を果たしたのである。そして、龍山高校から小杉や藤井など現役生数名と浪人生も含め東大合格者を出すという目標は達成されたのである。

『ドラゴン桜』の登場人物・キャラクター

教師

桜木建二(さくらぎけんじ/演:阿部寛)

元暴走族という異色の肩書を持つ弁護士。独学で弁護士の試験に合格して弁護士事務所を開設する一里塚として、龍山高校を進学校にする構想をその時練り、特別進学クラスを新設する。責任を負うのを嫌がる龍山高校の教師達に代わり、責任者として再建に奮闘する。自分の考えはハッキリと他人に伝え、理屈っぽく明け透けとした性格であり、根回しも上手い。「生徒を東大に合格させる」という意気込みは強く、特進クラスの生徒たちやその親とまで真剣に向き合う。また、生徒の性格を知り、言動を変えてやる気やモチベーションを上げるという器用な面もある。『ドラゴン桜2』では東大合格者が0人になった龍山高校を立て直すために、理事会の多数決で龍山高校の理事となる。「とにかく口が上手く、正論やもっともらしいことを言われるので、弁護士というより詐欺師だ」と教え子であった矢島に言われている。

井野真々子(いのままこ/演:長谷川京子)

龍山高校の英語教師。物事に対して逃げの姿勢が多い自己保身者。自分の考えが正しいと考えており、川口の英語の指導方法に意見することもあった。龍山高校の教師である宮村と仲が良い。偏差値が低く、能力のない生徒が多い龍山高校に嫌気がさしている。「龍山高校の生徒が、東大合格なんて無理」と最初は思っていた。しかし生徒が受験に真剣に取り組む姿と桜木を含め、指導陣達の東大受験に特化した授業を目の当たりにして、徐々に東大合格を応援するようになる。水野直美(みずのなおみ)の東大合格には心から喜び祝福していた。『エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-』では主人公として登場し、転職代理人として活躍する姿が描かれている。

柳鉄之介(やなぎてつのすけ/演:品川徹)

特別進学クラス講師として最初にやってきた数学教師。かつて東大受験の進学実績で名高かった伝説の私塾「柳塾」の塾長であったが、詰込み式の指導方針が時代と合わずに「柳塾」を閉じることとなった。桜木の説得もあり、龍山高校に赴任する。何千問もの問題を解かせて、数字に抵抗を無くし、数学を得意にするやり方で数学の成績を上げた実力者。『ドラゴン桜2』で再登場し、スパルタ式授業は相変わらずだが、高齢者にもかかわらずスマートフォンを使いこなした授業を行う姿勢を水野から感心される。SNSを通して、数学の問題を突然送り、いつどこでも問題が解けるような体勢にしていた。

川口洋(かわぐちひろし/演:金田明夫)

特別進学クラス講師で専科は英語。「英語は楽しく勉強」がモットーであり、ビートルズの曲の歌詞をエアロビしながら復唱させるなど奇抜な授業が多い。最初は生徒たちも「こんなんで大丈夫か」と疑問を持っていた。しかし、英語の曲の中には熟語や単語がたくさん含まれており、曲を覚えることで自然と基礎が出来上がるような仕組みになっていると知り、川口を信頼するようになる。同じ英語教師である井野に反発され、英語対決をすることになったが、教え子である特別進学クラスが勝利して川口が英語の専任教師として決定される。「英語文章100パターン丸暗記」させ、英作文を間違えててもいいからとりあえず読むより作る姿勢が大切だとし、それが英語攻略のステップ1として生徒に分かりやすく教える。

芥山龍三郎(あくたやまりゅうざぶろう/演:寺田農)

特別進学クラス講師で専科は国語。国語は問題を読み解く力なので、全教科の試験の点数に影響し、根本をなしているほど肝要であるという考えを持っている。常日頃から「なぜ?」という疑問を持ち、自分で調べていくことで読解力が身につくことを教えている。古文は現代人でも学習しやすいように「原始物語は漫画で覚えろ」というような独特な指導方法で生徒の心を掴んでいる。国語は、時間との勝負の科目であり「考えさせられる現代文より古文や漢文を先に解くべし」と得点を取るうえで大切な戦略も伝えている。

阿院修太郎(あいんしゅうたろう/演:小林すすむ)

特別進学クラス講師として最後にやってくる理科の教師。「〜でヒ」が口癖である。物理や地学を分かりやすく教えている。1、2年生の特進クラスでは実験を取り入れた授業も行っている。本来は理科の楽しさは「実験」を通して分かってもらうというのが指導方法であるが、時間が無い3年生の受験生には、それが出来ずに残念がっている。「阿院の物理」は図解を使い分かりやすく説明している。理科は暗記科目であり、効率よく暗記するにはメモリーツリーという手法を使い「関連付け」と「強調」をしながら覚えていくやり方を伝える。

高原浩之(たかはらひろゆき/演:及川光博)

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