とっても!ラッキーマン(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『とっても!ラッキーマン』とはガモウひろしによって執筆され、『週刊少年ジャンプ』に1993年から97年まで連載されたバトルギャグ漫画及び、それを原作とするアニメ作品である。テレビ東京系で1994年から95年にかけて放送された。日本一不運な中学生の追手内洋一が、宇宙一ついているヒーロー「ラッキーマン」に変身し、仲間たちと共に戦う。一話完結ものギャグ漫画としてスタートし、ストーリー性や人間ドラマを重視した長編へと移行。サブキャラクターを募集するなど、読者参加型の作品でもある。

CV:松本保典

本来のラッキーマン。本編で活躍するラッキーマンは、洋一と合体したいわば2代目のラッキーマンである。実力はないが、落ちていた認定証を拾い、ヒーローになった経緯を持つ。その為ヒーローとは呼び難い面が多い。それでも、最終話で洋一と分離した際、地球へと戻る彼を励ましている。

16人のヒーロー

努力マン/チリツモヤマナル/杉田努力(すぎた どりょく)

CV:千葉繁

伝説のヒーロー「三本柱マン」の三男で、本名は「チリツモヤマナル」。兄たちからは「努力」と呼ばれる。肘には「努くん(つとむくん)」という小さな宇宙人がいる。額の「血の汗」は着脱可能で、非常時に自分の腕などに刺すことで輸血が可能。胸には「努力」の字があり、怒りが頂点に達すると「怒力」に変化する。
努力と根性がモットーで、自身の鍛え上げた肉体を主な武器とする。兄たちに課された「背中に重りを背負い、足の力だけで腕立て伏せを行う」というインチキトレーニングによって驚異的な脚力を得た。10万丁の豆腐を圧縮して作った片方300tの下駄をはいて普通に歩ける他、その状態でも蹴りの風圧でビルを切断できる。
幼い頃兄たちと共にヒーロー選抜の大会に出場するも、長兄勝利マンの策で失格になった上、200年間ヒーローになる権利を剥奪された。その後200年間不屈の努力を重ね、ヒーローとなった経緯を持つ。その為当初は兄たちを憎んでいたが、末弟を父のように戦死させないという母との約束を守る為だったとの真相を知り和解。かつてのように兄たちを尊敬している。
口先だけで実力が伴わない輩を嫌い、登場時は運だけで勝つラッキーマンに地球を守る資格はないと挑戦状を叩きつけた。しかし、度重なるラッキーと持ち前の思い込みの激しさにより、ラッキーマンを影の努力家と勘違い。その後はラッキーマンや洋一を「師匠」と呼び慕い、共に地球を守ることとなった。
地球では「杉田努力(すぎた どりょく)」と名乗り、地球人に擬態。習字で「努力」と書くことで変身できる。アニメ版では変身時「今日も元気だ、習字がうまい!」と叫ぶ。尚、「杉田努力」という名前は「日本一努力している中学生」をモデルにしたとのこと。

スーパースターマン/目立たがる(めだち たがる)

CV:岩永哲哉

日本一目立ちたがり屋の中学生。ラッキーマンや努力マンの出現により、自分も目立ちたいと非合法の改造手術を受け、「スーパースターマン」に変身できるようになった。変身時は「目立ちータイ!」と叫んで蝶ネクタイのようなものを装着する。この時、目が90度立つ。
家はかなりの貧乏で、幼い弟妹がいる。努力マンとは信念の違いでいがみ合っていたが、弟妹の為に頑張る姿を見た努力マンから認められている。
違法な手術を受けてヒーローに変身できるようにはなったが強化改造はされておらず、戦闘力は皆無。唯一の武器「スーパースターカッター」の切れ味はかなりのものだが、重くて扱えていない。ヒーローの最低条件の1つである飛行能力もないものの、ヒーロー協会会長にまとわりついて粘った結果正式なヒーローとして認定された。
貧乏生活の中で細胞分裂の速度が常人を超えて行われるようになったため、細胞が1つでも残っていればどんな重傷を負っても復活できる。

勝利マン/ニイタカヤマノボル/磯野勝利(いその しょうり)

CV:森川智之

三本柱マンの長男で、本名は「ニイタカヤマノボル」。頭頂部の表彰台には「勝利くん(かつとしくん)」という小さい宇宙人が載っている。トンカツが好きで、自身の必殺技「キャベツ・チカ・カツ・カム」でもトンカツを使用する。弟たちからは「勝利兄さん」と呼ばれる他、父の三本柱マンからは「勝利」と呼ばれていた。
宇宙一負けず嫌いなヒーローで、卑怯な手を使っても勝つことにこだわる。弟の友情マンからは「勝てばいいんだ、あの人は」と言われた。登場時は変身前の洋一を倒そうとするなど小悪党的な描写もあったが、物語が進むにつれ正義のヒーローとしてキャラクター像が確立される。「平和を守るためには絶対に勝たねばらない」というヒーローの現実を体現したキャラクター。猪突猛進型の熱血漢に見られがちだが、冷静に相手を観察するなど、頭の切れる描写もある。
幼い頃、「嘘ついたら針千本飲ます」との約定が怖いこともあって母の遺言に従い努力マンをヒーローにさせまいと奮闘。それが却って弟努力マンの憧れを煽ることとなり、でたらめなトレーニングをさせても驚異の脚力という武器を与える結果となった。その為、ヒーロー認定の為の大会決勝戦で努力マンに栓抜きを渡し、反則負けに持ち込む。この時以降、再会しても尚真相を明かすことなく憎まれたまま死ぬ覚悟もしていた。「よっちゃん編」で敵のパワーマン、鋼鉄マンとの戦いの際、真相を知った努力マンと和解し共闘。成長した末弟の存在を感謝するなど、兄弟の絆は更に深まった。
三本柱マンから「絶対負けないヒーローになれ。死んだら負けだぞ」と言われており、負けは死を意味すると考えている。
「よっちゃん編」の後、「磯野勝利(いその しょうり)」と名乗り、地球人に擬態。努力マンの兄だが、地球人に換算すると洋一や杉田努力と同学年になるらしく、同じクラスになった。トンカツを作り、耳につけることで変身できる。学校では女子生徒にモテているが、本人が言うには女性に興味はないらしい。
ヒーローとしての確かな強さ、地球人形態時のワイルドな風貌や弟想いな点などから読者人気、女性人気が高いキャラクター。

友情マン/ハラダ友ヨ/厚井友情(あつい ゆうじょう)

CV:伊倉一寿

三本柱マンの次男。本名は「ハラダ友ヨ」。体には、「ともさかちゃん」を始めとする小さい宇宙人がたくさんいる。友情を重んずるヒーローで「昨日の敵は今日の友」をモットーとする。あらゆる方面に友達が多い。友達になることを拒んだ者には200人の友達を呼んで「見せしめ」と称するリンチを行う。また敵を「友達」として抱き込み友情を盾に情報を聞き出すなど、「友達」を利用しているとしか思えない面も多い為「偽りの友情野郎」と呼ばれる。
H-1グランプリでは一匹狼マンから友達になることを拒まれ、「心を鬼にした」状態に変化。この時は友達の手は借りず、一匹狼マンを殴りつけた上で彼にナイフを渡し、殴った個所を刺させた。これは「真の友情とは、相手の痛みを知ることから始まる」との信条から来るもので、孤独なヒーローとしての立場を貫こうとした一匹狼何の心を動かすに至った。尚本気で戦えば強く、かつて勝利マンと戦った時は勝負がつかなかった。
友達が多い分社交性が高く、暴走しがちな兄を諫めることも多い。兄弟では一番の常識人でもある。
「よっちゃん編」の後、「厚井友情(あつい ゆうじょう)」の名で地球人に擬態し、洋一たちの中学校に転入。友達の手助けで着換えを行い変身する。

天才マン/生月天才(うまれつき てんさい)

CV:関智一

名前が示す通りの天才で、ヒーロー認定された第1号のヒーロー。豊富な知識と天才的頭脳を持って、ヒーロー協会のブレーンとなっている。最大の武器は、頭部の三日月上の部位から放たれる「カッ光線」。単に「カッ」とも呼ばれるこの光線は、「ヒーローにふさわしい16名だけがギリギリ避けることができ、観客には一切害がない」などの調整が可能。
かつて認定証を落としてしまい、会長から破門を言い渡された。その後よっちゃんこと世直しマンと出会い、彼の手下である「指レンジャー」の一員「親指グンジョー」としてヒーロー星の襲撃に加わる。元祖ラッキーマンが拾った認定証は元々天才マンの者であり、そのことを知るとラッキーマンを確実に殺すために作戦を実行。しかし、ラッキーと会長の説得もありヒーローとして復帰した。
作中きっての美形ヒーローで、本編の女性キャラはもちろん女性読者のファンが多い。
地球では「生月天才(うまれつき てんさい)」と名乗っている。円周率の暗唱など、天才的な一面を見せることで変身できる。勝利マンからはライバル視されている。

聖・ラマン(せい・らまん)

16人のヒーローの紅一点。通称は「ラマンちゃん」。ヒーローの第一条件が「ヒーローを目指す"男子"」である為、本来ならヒーローにはなれないのだが、会長に認められた。両こめかみにある煙突から放つ「ドッゴーン」はガンジョーダXで作られたリングを破壊できる威力を持つ。凛とした印象の美少女。
真面目な性格で、幼い頃からヒーローになるための努力を続けてきた。子供の頃から貧乏だったため流行に疎く、時折天然ボケのような言動をとる。頭自体は良く、1度見ただけでポケベルの機能を理解し、文字を打ち込んで対戦した宇宙人を戦線から離脱させた。好みのタイプは山城新伍。
スーパースターマンに一目惚れされるが、自身は勝利マンに想いを寄せている。

世直しマン/世直志(よなおし)

CV:茶風林

本名「世直志」。「よっちゃん編」における敵ボス。幼い頃強盗に家族を殺され、自身も癒えない傷を負った。その傷はいかつい鎧で隠している。必死の努力でヒーローとなるが、強さに酔い痴れるあまり自己中心的で傲慢な一面も目立つようになった。人望のなさを指摘してきたヒーロー神を血祭りに上げようとするも返り討ちに遭い投獄される。
監獄でのトレーニングにより更なる力をつけて脱獄し、ヒーロー神を殺害。全宇宙を支配するためにまずはヒーロー星を襲撃した。勝利マンたちをも蹴散らすと地球に向かい、みっちゃんを妻にすると宣言。
最終的には、みっちゃんを傷つけられたことで怒りが頂点の頂点に達したラッキーマンのラッキーに恐れをなし、逃亡を図る。ラッキーの力によって太陽へと吸い込まれる宇宙船の中、平和を望むヒーローとしての心を取り戻した。
生きていたヒーロー神の後押しもあり、「世直しマンSZG(スーパーゼットグレート)」としてH-1グランプリに参加。この時以降、かつての友・超ウルトラ必殺スペシャルマンと「超ちゃん」、「よっちゃん」と呼び合う仲に戻った。「大宇宙トーナメント編」の終盤で第3小宇宙神が大宇宙神にふさわしい者を指名する時「会長で決まりだな」と口にした。
みっちゃんを妻にしようとしたことからロリコン疑惑があり、聖・ラマンが親父好きと知ってガッツポーズをとっている。

一匹狼マン

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