BRAHMAN(ブラフマン)の徹底解説まとめ

BRAHMAN(ブラフマン)とは、1995年に結成されたミクスチャーロックバンドである。メンバーはTOSHI-LOW、RONZI、KOHKI、MAKOTOの4名で構成されている。代表曲には「露命」「鼎の間」などがあり、激しいパフォーマンスやサウンド、そして時には政治や環境問題にも言及した楽曲を発表するなどメッセージ性の強い楽曲が特徴的だ。その一方で、2011年以降は被災地支援を積極的に行っているバンドの一つとしても有名である。中年男性の集まりにも関わらず、かっこよさの象徴のようなバンドだ。

世間に著作権について考えるきっかけを与えたBRAHMAN事件

2009年、BRAHMANがインディーズレーベルのイレブンサーティエイトを起訴した「BRAHMAN事件」と呼ばれる事件が起こった。
BRAHMANが作詞作曲した楽曲はイレブンサーティエイトと共同制作を行っていたヴァージン・ミュージック・ジャパンへ譲渡しており、イレブンサーティエイトは承諾を受けているとしてBRAHMANへ演奏を依頼。しかし、BRAHMANはイレブンサーティエイトとは直接契約を結んでおらず、これが著作権違反にあたるとして起訴した。イレブンサーティエイトは強く反対し、無実を訴えたが結果はBRAHMANが勝訴したのだった。そしてこのBRAHMAN事件は、軽視されがちだった著作権について世間が考えるきっかけとなった。

国外でもアイデンティティを貫いたBRAHMAN

2007年のMIDI Modern Music Festivalの様子。音楽学校が主催のフェスで、入場無料ということもあり、毎年かなりの人で賑わっている。

2003年に中国・北京で行われたMIDI 2003 Modern Music Festivalでは、当時集団売春問題が明るみとなった直後で反日運動がさかんになっていたため、BRAHMANが登場するやいなやゴミや石などが投げつけられ、メンバー全員が軽傷を負った。しかし、それで演奏を中断するBRAHMANではない。男らしさやプライドや情熱や色んな物を詰め込んだ、いつも通りのパフォーマンスを行い、ライブを中断することなく演奏を続けたBRAHMAN。観客席からは当初ゴミや石と共に罵声も投げつけられていたが、最後には歓声に変わり、出演していた中国のアーティストからも絶賛された。さらに、BRAHMANはブーイングで始まったこのライブをものともせず、13年後の2016年にも中国のステージで演奏を行っている。中国のロックバンドTHIN MANのリーダーDAI QINは「BRAHMANは私のヒーローだ」と激励を送った。日本国内でもこの一件は話題となり、ファンの間では長きにわたり語り継がれている。

ギャラ無しで行われた伝説の南阿蘇大復興祭

ライブ会場やギャラの有無にかかわらず、いつもと同じように熱いパフォーマンスを行うTOSHI-LOW(中央)

2011年の東日本大震災をきっかけに、被災地支援に力をいれているBRAHMANだが、2016年に起こった熊本地震の際も、被災地への支援を行っていた。
この震災で自身が怪我を負ったり、下宿先、そして校舎までも失った東海大学の生徒が、BRAHMANの事務所へ「ライブをやってほしい」と直談判をしにやってきた。「復興祭を阿蘇の地で行いたい。BRAHMANにもライブをやってほしい。でも自分達にはお金がありません。どうか熊本に来ていただけませんか。」と学生は訴えた。大好きな故郷を盛り上げたいという学生の熱い思いに、BRAHMANは二つ返事で了承し、秋には熊本の「道の駅 あそ望の郷くぎの」にて南阿蘇大復興祭を開催。道の駅の屋外の広場で、ステージはトラックの荷台で照明などもない、アマチュアの大学生バンドでもやらないようなお粗末な作りだったが、BRAHMANはいつも通りの熱いパフォーマンスだけでなく、出店を手伝ったりと精いっぱいの支援を行い、帰って行った。後にファンの間で伝説となったライブの一つである。

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