五等分の花嫁の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『五等分の花嫁』は、春場ねぎによって『週刊少年マガジン』に読み切りとして掲載された後、2017年から2020年にかけて定期連載されるようになったラブコメディ漫画である。貧乏男子高校生・上杉風太郎と彼が家庭教師を務める五つ子の女子高生中野一花(なかのいちか)、二乃(にの)、三玖(みく)、四葉(よつば)、五月(いつき)達の交流を描く。個性豊かな五つ子たちの可愛らしさ、主人公との胸キュンな恋愛模様が人気を集めている。

中野マルオは、中野姉妹の継父である。資産家で、病院を営んでいる。風太郎に姉妹の家庭教師を依頼した張本人である。姉妹達のことを「〜君」付けで呼び、他人行儀に接している。零奈の元教え子で、勇也とは学生時代からの付き合いにして悪友である。本作開始の数年前に零奈と再婚し、彼女の死後に姉妹を引き取った。常にポーカーフェイスを崩さない現実主義者である反面、挑発に乗りやすい感情的な面もある。姉妹に対して親としての情を持って大切にしているが、多忙を理由に家でもあまり顔を合わせようとしない。

「その後彼女が子供たちにどれほど希望を見出したのかあなたは知らない あなたに彼女を語る資格はない」

無堂(右)に怒りを見せるマルオ(中央)

姉妹の高校の文化祭に訪れたマルオは、失踪していた無堂に対面する。自分のせいで迷惑をかけたとしおらしく詫びる無堂に、マルオは、「あなたの無責任な行いが、僕と娘たちを引き合わせてくれた」と感謝を告げた。マルオ自身だけでなく零奈や姉妹達を否定した無堂に、マルオは「恩師に憧れ同じ教師となった彼女の想いが裏切られ、見捨てられ、傷ついたのは事実。しかし、そこで逃げ出したあなたが知っているのもそこまでだ。その後彼女が子供たちにどれほど希望を見出したのか、あなたは知らない。あなたに彼女を語る資格はない」と言い放つ。普段は冷淡な態度をとるマルオが感情を顕にし、父親らしく振る舞った名場面である。

中野零奈の名言・名セリフ/名シーン・名場面

中野零奈は、中野姉妹の実母である。本作開始時から5年前に病死していて、命日は8月14日となっている。五月と同様に誰に対しても敬語を用いていて、実の娘である姉妹達も例外ではなかった。生前は高校教師を勤めており、同性の生徒すらも魅了するほどの容姿を持つ美人だった。不愛想で生徒に媚びず、かつら不良も鉄拳制裁するほどの強さを持っていたため、教え子たちによるファンクラブができるほど人気があったらしい。五つ子を妊娠したのが発覚した途端に無堂に逃げられたため、姉妹をシングルマザーとして育て上げた。マルオと再婚するまでは今の上杉家と変わらぬ極貧生活を強いられていたが、弱音を吐くことなく、子供たちに「5人一緒でいることの大切さ」を説いていた。

「大切なのは、どこにいるかではなく、五人でいることです」

中野姉妹の小学生時代の回想シーンに登場する零奈のセリフである。サッカーをしていて1人監督に褒められた四葉は、自分だけは他とちがうという自負を感じ始めていた。そして、修学旅行で京都に行った時に風太郎と出会った四葉は、「他の姉妹とは違っていたい」との思いをより強めることになる。その後、修学旅行の後に家族旅行に行ったときから、四葉は頭にリボンをつけ始めた。船の上で「そのリボン似合ってますね」と零奈に声をかけられた四葉は、「勝ってるんだよ。私は、もう皆と同じ場所にいない。そっくりなんかじゃない」と主張する。しかし零奈は、「四葉、あなたの努力は素晴らしく何も間違っていません。ですが、一番にならずとも、あなたたちは一人一人特別です。親としてあなたたちに一緒にいてほしいと願います。たとえ、どんなことがあったとしても…大切なのは、どこにいるかではなく、五人でいることです」と告げた。それならまもなく零奈は亡くなる。この時の言葉は四葉の胸に強く残っており、自分のせいで他の姉妹を転校させてしまった彼女を支えることになるのである。

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