五等分の花嫁の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『五等分の花嫁』は、春場ねぎによって『週刊少年マガジン』に読み切りとして掲載された後、2017年から2020年にかけて定期連載されるようになったラブコメディ漫画である。貧乏男子高校生・上杉風太郎と彼が家庭教師を務める五つ子の女子高生中野一花(なかのいちか)、二乃(にの)、三玖(みく)、四葉(よつば)、五月(いつき)達の交流を描く。個性豊かな五つ子たちの可愛らしさ、主人公との胸キュンな恋愛模様が人気を集めている。

お人好しが過ぎる四葉は、友達や先生など誰彼問わず頼み事を引き受けている。そんな四葉の勉強が疎かになるのではないかと心配する風太郎は、四葉が勉強から逃げるためにわざと頼まれているのではないかと疑っていた。しかし、バスケ部から正式入部を打診された四葉は「放課後は約束がある」とそれを断り、「才能がない私を応援してくれる人がいるんです」と言った。偶然それを耳にした風太郎は、四葉への認識を改める。四葉は風太郎が家庭教師を始めたときに唯一協力的な人物だったが、勉強で一番伸び悩み、自分には才能がないと引け目を感じていた。しかしそんな四葉に対して風太郎は諦めずに勉強を教え、彼女にとって一生懸命に自分を応援してくれることはとても嬉しいことだったのである。

「嘘」

テストが近づき、風太郎は外出しようとする二乃と五月を引き留めるために四葉に協力を求める。そこで四葉は苦手な嘘をついて引き留めようとするが、突拍子のない嘘ばかりだった。そんな四葉を見た風太郎は「嘘もつけないほど真っ直ぐ」だと言う。すると四葉は「なんで私が上杉さんの味方をするかわかりますか?」と言い、続けて「好きだから」と告白した。風太郎はそのセリフに動揺するが、そのあと四葉は不敵な笑みを浮かべて「嘘」と告げ、「私だってやればできるんですよ」と笑った。なお、物語の終盤で、四葉がこの場面を回想し、実は本心からの言葉だったことが判明する。この場面の四葉の心情は、たとえ好きでも明かすわけにはいかないという極めて切ないものだったのだろうと推測されている。

「私が欲しいのはなんでしょうか」

林間学校で四葉に助けられた風太郎は、らいはに促されてお礼をしようと考えた結果、四葉とデートすることになる。その中で風太郎は、四葉が巡っている場所が全て他の姉妹が好きな場所であるのに気づく。「おまえか欲しいものはなんだ」との問いに対する四葉の答えは、「私が欲しいのはなんでしょうか」であった。物語開始当初から、四葉の行動原理は一貫して「誰かのためになること」である。この考え方には、四葉が以前他の姉妹を道連れに転校する事態になったことが大きく関わっている。しかし、それ故に彼女は、自分自身の「欲しいもの」がわからなくなってしまっていた。

「欲しいものはもうもらいました」

自分が欲しいものが分からなくなっていた四葉だが、風太郎とのデートの最後に訪れた公園は、四葉のお気に入りの公園だった。2人が一緒にブランコを漕いでいたとき、眼下に素晴らしい夜景が広がり、その景色はまさしく四葉の好きなものだった。四葉がブランコからジャンプして風太郎にも出来るかと挑発する雰囲気になり、風太郎は思いっきり勢いを付けて大ジャンプしようとする。しかし、実際に飛んだのは靴だけで風太郎自身はブランコで1回転してしまっていた。そのバカバカしさに大笑いする風太郎を見て、四葉は「欲しいものはもうもらいました」と言う。風太郎のその笑顔こそが、四葉の欲しかったものだったのである。

「私…初めて報われた気がします」

中野姉妹が転校したきっかけは、成績の悪かった姉妹が与えられた追試のチャンスで、四葉が一人落第したことだった。他の4人を巻き添えにしたことに、強く負い目を感じている四葉は、これ以上迷惑はかけられないと与えられた休みも返上して勉強を続けようとする。観覧車の中で勉強している四葉を見つけた風太郎は、彼女が国語の問題を理解しているのを知り、残りの姉妹に国語を教えるようにと告げた。最初は無理だと拒否していた四葉だが、風太郎に「これからは全員生徒で全員家庭教師だ」「お前にしかできない仕事だ」と言われ、自分にもできることがあるのかもしれないと思い始める。そうして姉妹で教え合った結果、四葉は見事に全教科赤点を回避できた。その結果を風太郎に報告した四葉は、「私…初めて報われた気がします」と涙を流して喜んだのである。

「好きだったよ ずっと」

小学生のときに風太郎が出会った姉妹の1人は四葉であり、その時から四葉は風太郎の事を想い続けていた。しかし、再会した風太郎は四葉の事を認識できなかった。小学生時代に出会ったとき、四葉と風太郎は「勉強して高収入の仕事に就こう」という約束を交わしていた。四葉はその夢に挑戦するも諦めてしまっていたが、風太郎は未だにその夢を追い続け、努力を続けて成果を残している。自分が恥ずかしくなった四葉は、自分の正体を気づかれないように振る舞う事を決めた。実は四葉は他の姉妹の恋心にもいち早く気づいており、結果的に四葉は作中に出ているあらゆる謎を知っている人物である。四葉は以前の学校での失敗から、これから何があっても他の姉妹のために全力で尽くすことを誓い、自分の恋心はすべて捨て去って応援に徹することを決めていた。以前風太郎と2人で乗ったブランコを漕ぎながら、四葉は過去に風太郎と出会った時、再会してからのこれまでを思い出す。「好きだったよ…ずっと」というセリフと切なげな表情には、彼女の決意、懺悔、後悔、そしてそれでも捨てられない風太郎への愛情が込められている。

中野五月の名言・名セリフ/名シーン・名場面

中野五月は、中野姉妹の五女である。クセのあるロングヘアーに、頭頂部から生えたアホ毛と星柄のヘアピンが特徴的である。イメージカラーは赤で、風太郎のことを「上杉君」と呼ぶ。五つ子の中では理科が得意である。真面目だが要領の悪い性格で、どこか抜けているところがある。勉強もやる気があるがうまくいかない。かなりの食いしん坊であり、作中でも食事シーンが多い。実はお菓子業界では知る人ぞ知るレビュワー「M・A・Y」の正体である。亡くなった母親に非常によく懐いており、彼女の死の直後には「自分がお母さんになる」と言っていた。姉妹を含めて誰にでも丁寧語を徹底しているが、これは母親をなぞっているうちに癖付いたものと考えられる。成長してからも母親の後を追い、母と同じ教師になる夢を抱いた。

姉妹の中で最初に作中に登場して風太郎と出会い、クラスメイトになる。この時の出会いは、自分から勉強を教えて欲しいと頼むも断られ、さらにはデリカシーのない一言を言われるという最悪なものであった。それを引きずって風太郎とは不仲が続いたが、次第に気を許すようになり、信頼を寄せるようになった。

「何もしていないことは無いと思いますよ あなたの存在は、5人の何かを変え始めています」

家庭教師を始めてしばらく経った頃、風太郎は家に来た五月から家庭教師としての給料を渡される。しかし風太郎は、「自分は家庭教師としてなにもしていない」と受け取りを拒否しようとした。だが五月は、「何もしていないことは無いと思いますよ。あなたの存在は、5人の何かを変え始めています」と言う。風太郎と姉妹達の間はギクシャクしているが、それでも大きな影響力を与えていると五月は考えていた。本人としては不本意ながらも、それは五月にとっていい変化だということを示すセリフである。

「誰かの失敗は5人で乗り越えること 誰かの幸せは5人で分かち合うこと 喜びも、悲しみも、怒りも、慈しみも 私たち全員で五等分ですから」

I_Yoshidao4
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@I_Yoshidao4

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