もののべ古書店怪奇譚（漫画）のネタバレ解説・考察まとめ
『もののべ古書店怪奇譚』とは、2015年1月から「webコミックBeat's」にて連載が始まった紺吉によるホラー漫画である。2015年12月からは『月刊コミックガーデン』に連載の場を移した。ストーリーは寡黙な古書店の店主・物部正太郎（もののべしょうたろう）とその手伝いをしている少年・シロが、読んだものを鬼へと変える鬼書を探すものとなっている。人を食らう鬼と戦いながら、鬼書を回収する中で鬼を取り巻く謎と陰謀に巻き込まれていく。鬼となってしまった人たちの恐ろしく、ときに切ない物語が特徴となっている。
神虫の元ネタは辟邪絵に登場する善神
シロの正体である神虫という神は辟邪絵（へきじゃえ）と呼ばれる悪鬼を倒す善神を描いたものをモデルにしていると思われる。辟邪絵とは中国で古くから信仰されている神々を描いたもので、12世紀頃に制作されたものである。4柱描かれているうちの1柱が神虫と呼ばれている神であり、姿は甲虫の胴体に6本の腕、虫の羽が生えた異形の姿でその手には鬼が握られている。また、口周りに血がついていることから鬼を食らっていると考えられる。
紺吉とマッグガーデン編集部との関係悪化
2019年から休載が発表された理由は作者と編集部が揉めたという話がある。またこれには、作者・紺吉がTwitterで掲載していた『男子高校生が魔法少女になる話』も関係していると言われている。
紺吉が本作を執筆する間にTwitterで趣味の漫画として、『男子高校生が魔法少女になる話』を掲載。この作品が人気を博したことでマッグガーデンで連載の話がでたが、本作の執筆を優先させることで、作者と話していた時期よりも遅れて、『男子高校生が魔法少女になる話』の連載を開始することになった。これに、作者は不満を抱いたようで、元々『男子高校生が魔法少女になる話』は別出版社から連載のオファーが来ていたのを、マッグガーデンが自社で連載してほしいと頼む形で断らせていたという噂がある。
マッグガーデンとしては、すでに売れている実績のある本作をプッシュして売り上げを伸ばしたいという気持ちが強かった可能性があり、Twitterで人気を博したとはいえ、どのくらい売れるのか不明の『男子高校生が魔法少女になる話』の連載は後回しにしたかったのだと思われる。しかし、作者は『男子高校生が魔法少女になる話』への思い入れが強かったらしいことから、そのマッグガーデンの考えを受け入れることができなかった可能性が高い。
このことがきっかけで本作は休載、『男子高校生が魔法少女になる話』は連載終了となってしまった。また、本作は新章構想のための休載であると告知されているが、作者は新章構想という話は聞いていなかったという旨の発言をTwitterにてしていたという。そのツイートは削除してしまったのか、確認が不可能になっている。
また、関係改善をすることができなかったのか、作者のTwitterからは本作についての発言はすべて削除、またイラスト投稿サイトのpixivに掲載されていた本作関連のイラストもすべて削除されてしまっている。このため、作者の中では本作は黒歴史扱いとなっている可能性が高く、連載再開は絶望的であるといわれている。
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目次 - Contents
- 『もののべ古書店怪奇譚』の概要
- 『もののべ古書店怪奇譚』のあらすじ・ストーリー
- 鬼を狩る鬼
- 神と偽神
- おともだちと鬼
- 『もののべ古書店怪奇譚』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 物部正太郎（もののべしょうたろう）
- 物部の主
- シロ
- 物部の知人
- 近藤（こんどう）
- 志波（しば）
- 羽田桜子（はたさくらこ）
- 物部の友人
- 清（きよし）
- 鬼
- 夜木（よぎ）
- 高遠小夜（たかとおさよ）
- 如月（きさらぎ）
- 月子（つきこ）
- リョウエノカミ
- 湶（いずみ）
- キョウカ
- 時常（ときつね）
- 偽神
- マユ
- 友隣会
- 理孤（りこ）
- その他の人物
- 楓（かえで）
- 八重（やえ）
- 『もののべ古書店怪奇譚』の用語
- 鬼（おに）
- 鬼書（きしょ）
- 神虫（しんちゅう）
- 神代村（こうじろむら）
- 友隣会（ゆうりんかい）
- 『もののべ古書店怪奇譚』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- シロ「さぁこの神虫の贄となれ」
- 正太郎「もう独りは嫌だ」
- 桜子「あった事は変わらないんですもの」
- 『もののべ古書店怪奇譚』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 表紙に描かれた花は登場人物をイメージしたもの
- 神虫の元ネタは辟邪絵に登場する善神
- 紺吉とマッグガーデン編集部との関係悪化