Ado(アド)の徹底解説まとめ

Ado(アド)とは、ボカロPや絵師とのコラボで楽曲を制作する、現代を代表する歌い手である。2020年にユニバーサルミュージックから「うっせぇわ」をリリースしメジャーデビューを果たす。一曲の中で様々な種類の声色、声質を使いこなす特徴的な表現力で、若い世代を中心に人気となった。デビュー後もヒット曲を連発し続け、2022年にリリースした「新時代」では、日本の楽曲として初めて、Apple Music内にあるデイリーチャート『トップ100:グローバル』の1位を獲得した。

Adoの概要

Ado(アド)とは2002年10月24日生まれで株式会社クラウドナイン所属の歌い手。本名や素顔はオフィシャルで公開されておらず、未だ謎に包まれているところが多いのだが、絵師やボカロPと作り上げるMVは若い世代を中心に人気がある。
2020年10月23日にユニバーサルミュージックから「うっせぇわ」でデビューを果たす。「うっせぇわ」はYouTubeで公開された日からわずか148日で1億回再生を突破するなど社会現象を巻き起こし、コアなファンのみならず、ライトな層まで幅広い音楽ファンを夢中にさせた。その後も「レディメイド」「ギラギラ」「踊」と、勢いは留まることなく配信曲を次々とヒットさせていく。
華々しいメジャーデビューが強く印象に残るAdoだが、実はその才能はデビュー以前から注目度が高かった。2019年12月にボカロPであるくじらの「金木犀 (feat. Ado)」や2020年3月にjon-YAKITORYの「シカバネーゼ (feat. Ado)」がスマッシュヒットすると、音楽ファンの間では既に鬼才として注目を集めていたのだ。
Adoが高い人気を誇る理由は、なんと言ってもMVの完成度の高さだ。絵師が描くタッチとボカロPの作詞・作曲によって楽曲の空気が作り出され、歌い手のAdoが持つ表現力によって直感的に楽曲のテーマが理解できるようになっている。彼女が持つ多種多様な声色からくる表現力は音楽を次の世代に引き上げた。
映画『ONE PIECE FILM RED』では、主人公であるウタの歌唱パートを担当し、2022年8月10日には同映画の主題歌と劇中歌を全8曲を収録したアルバム『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』をリリースする。その中に収録されている「新世代」はリリースと同時に、Apple Music内の世界で最も再生されている曲のデイリーチャートである『トップ100:グローバル』において1位を獲得し、これは日本の楽曲としては初めての記録となった。

Adoの活動経歴

歌い手活動時代

「君の体温」歌ってみた

jon-YAKITORY 「シカバネーゼ (feat. Ado)」

小学生の頃からボーカロイドが歌う楽曲が大好きだったというAdoは、2017年1月10日ニコニコ動画にて「君の体温」を投稿し、歌い手としての活動をスタートさせる。
サイト内ではニコニコ動画最大のライブイベントである『超パーティー2022』への出演を目指すことを明言しているが、初投稿そのものを「正直怖い…」と表現するなど当時から変わらないAdoの性格が現れている。
その後も宣言通り歌い手活動を継続し続け、2019年12月16日にボカロPであるくじらの「金木犀 (feat. Ado)」にてボーカルとして参加し、配信限定でリリースした。
その翌年の2020年3月29日には、同じくボカロPであるjon-YAKITORYの「シカバネーゼ (feat. Ado)」でボーカルとして参加し、この楽曲はSpotifyの国内デイリーバイラルチャートで1位を獲得し話題となった。この頃にはAdoの代名詞でもあるがなり声や、ウィスパーボイスなど多彩な歌声を披露していた。

世間を一世風靡した「うっせぇわ」で華々しいデビュー

2020年10月23日にボカロPであるsyudou書き下ろしの「うっせぇわ」で、ユニバーサルミュージックからメジャーデビューを果たす。
なお、10月23日はAdoの誕生日の前日であり、17歳最後の日。現役の女子高生ということも話題性を高めた。
「うっせぇわ」は配信開始からわずか148日でYouTubeでの再生回数1億回を突破したほか、2021年3月29日付、Billboard JAPANのストリーミング・ソング・チャート『Streaming Songs』でも累計再生回数1億回を突破し、ダブルで1億回再生を達成する圧巻のデビューとなった。

劇場版アニメ『ONE PIECE FILM RED』に出演

2022年8月6日に公開された、劇場版アニメ『ONE PIECE FILM RED』にて主人公であるウタの歌唱役として出演。劇中歌では中田ヤスタカやMrs. GREEN APPLE、秦基博らが楽曲提供し、作中でもその表現力で存在感を示した。
その中でも「新時代」はそのタイトル通り、Adoの時代であることを世界中に示すかのように大ヒット作となる。

公開から約1週間が過ぎてやっと映画を見に行けたAdoは自身のTwitter内でそのことを報告した。

「行方知れず」で憧れの椎名林檎とコラボ

映画『カラダ探し』の主題歌として、2022年10月10日に「行方知らず」をリリースした。
この楽曲は東京事変でも活躍する音楽家の椎名林檎が作詞作曲を務めたことで話題となった。
Ado自身も強く影響を受けたアーティストとして椎名林檎の名前を公表しており「憧れであって幻のようなコラボ」と感無量の様子。
コラボについて求められた公式のコメントでは

「この命が尽きてしまうんじゃないかと思う程、この世の全ての運を使い果たしているくらいに光栄です」

出典: www.universal-music.co.jp

と、椎名林檎が表現したいものに応えられるのか不安があったという中でも喜びを爆発させていた。
実際に歌ってみてからは椎名林檎から直々にアドバイスをもらったことで、新しい発見があったことを明かしており、ファンにとっても夢のようなコラボの実現だった。

Adoのプロフィール・人物像

出典: twitter.com

素顔や容姿についての情報が少なく、多くの謎を持つAdoの魅力は「ネガティブ」「根暗」という暗めの人間性にあり、顔出しはしていないものの、声のみの出演やTwitterなどのメディアではその一面が垣間見える。
デビュー時のインタビューでは

「クラスの中では目立つような存在ではなかったですね。地味で内気で根暗でクラスの端っこで絵を描いているような人間だったと思います」

出典: www.universal-music.co.jp

と自身のことを表現しており、メディア露出の際も飾ることなくありのままの演出が多い。
ファンの多くはその等身大の姿が好きなのだと言う。
それは歌い手のような存在には反している性格に思えるが、歌だけに関しては別のようだ。
デビュー当時のAdoは、「(歌は)今よりも自信があったと思います。小6ぐらいから積極的に歌うようにはなっていましたね。歌うことは単純に楽しかったですし、動画投稿したら10万再生とか余裕でいくだろうと思っていましたし。ずっと夢ばかり見て、何も知らなかったから、謎の自信があったのかも」と発言しており、歌でみんなの支えになりたいというポジティブな一面も持っている。
なおAdoの名前の由来は、小学校の国語の授業で狂言の世界に存在する「シテ」と「アド」という言葉に出会ったのがキッカケ。狂言における「シテ」とは主役のことを指し、「アド」とはその相手役のことを指す。言わば主役を引き立てる脇役だ。
また、Adoはインタビューにて以下のような発言もしている。

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