ギヴンの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『ギヴン』とは、ロックバンドメンバーの恋愛を題材とした、キヅナツキによる漫画作品。巧みなギター技術を持つ高校生の上ノ山立夏は、ある日学校で弦の切れたギターを持った佐藤真冬に出会う。立夏が真冬のギターを修復すると、真冬は立夏にギターを教えて欲しいと頼む。初めは断っていた立夏だが、真冬の美しい歌声を聴き、自身のバンドに誘う。そして、2人は少しずつ恋心を抱き始める。真剣に音楽と向き合う人の熱を持った言葉や、恋愛がもたらす幸せや哀しみを表すセリフなど、人の感情を大きく揺さぶる名言が数多く登場する。
『ギヴン』の概要
『ギヴン』とは、ロックバンドメンバーの恋愛を題材とした、キヅナツキによる漫画作品。2013年に連載が開始され、ドラマCD化、テレビアニメ化、アニメ映画化、そして実写ドラマ化もされた人気作品である。優れたギター技術を持つ高校生の上ノ山立夏は、ある日、学校で弦の切れたギターを持った佐藤真冬に出会う。立夏が真冬のギターを修復してあげると、真冬は立夏にギターを教えて欲しいとお願いする。最初は断り続けていた立夏だったが、真冬の美しい歌声を耳に志、自身のバンドに誘う。音楽活動を通じて、2人は少しずつ恋心を抱き始める。真剣に音楽と向き合う中で生まれる熱をのこもった言葉や、恋愛がもたらす幸せな気持ちや深い哀しみを表現するセリフなど、ギヴンでは人の感情を大きく揺さぶる名言が数多く登場する。
上ノ山立夏の名言・名セリフ/名シーン・名場面
「お前さ、うちのバンドに入らない?」
上ノ山立夏(うえのやま りつか)が好きな音楽や曲を聞いたところ、「わからない」と佐藤真冬(さとう まふゆ)は答える。だが、「好きかわからないが、よく頭の中で流れるやつはある」と、真冬は鼻歌でその曲を歌い始めた。初めて聴く真冬の歌声は美しく、どこか優しさを含んでおり、立夏は思わず涙を溢した。そして、「お前さ、うちのバンドに入らない?」と誘う。音楽に関して、自分にも他人にも厳しい立夏が、一瞬で魅了されることは珍しいことである。それほど、真冬の歌声は綺麗だったのだ。
「馬鹿じゃねえの?舐めてんのか?なんにも考えてねえわけねえだろうが!表現するのが下手?俺がお前を誘ったのはな、お前の歌に俺の心が動かされたからだ!」
ある日、真冬は偶然にも幼馴染の鹿島柊(かしま ひいらぎ)と出会う。真冬と柊は、共通の幼馴染である吉田由紀(よしだ ゆき)が亡くなってから音信不通になっていた。柊は真冬の姿に、そして由紀のギターを持っていることに驚く。柊の姿を認めた真冬は、思わずその場から逃げ出した。「いつもどういう反応をしたらいいのかわからないんだ。他の人が上手にできることが、できない。みんなが、泣いたり笑ったりするのと同じように、上手にできない」。感情が乏しく、人との会話も少しテンポが遅い印象のある真冬。だが、実際は自分を客観視し、そんな自分に悩みを抱えていた。突然走り出した真冬を、立夏は何度も名前を呼びながら追いかける。ようやく立ち止まった真冬の顔に、涙はなかったが、とても悲しそうな表情を浮かべていた。立夏が戸惑いながら真冬に事情を聞くと、真冬は少しずつ自分のことを話し始める。よく周りから「何も考えてなさそう」と言われる真冬は、人前で表現するバンドマンに、自分は向いていないと思っていた。また、実際にその自覚もあった。ようやく真冬がバンドをやりたがらない理由が判明したが、その理由に納得できなかった立夏は思わず、「馬鹿じゃねえの?舐めてんのか?なんにも考えてねえわけねえだろうが!表現するのが下手?俺がお前を誘ったのはなあ、お前の歌に俺の心が動かされたからだ!」と叫んだ。そして、「真冬、歌ってくれよあの曲。俺も好きだよ」と立夏がお願いすると、真冬はゆっくり歌い始める。再度聴いても尚、真冬の歌声は立夏の心を揺さぶる。感情表現が上手にできない悩みを抱えていた真冬だったが、立夏の言葉は真冬の暗い気持ちを救い出してくれた。そして「俺でいいの?」と真冬が問うと、「いいって言ってんだろ」と立夏はぶっきらぼうに答える。すると、「やる。バンドやってみたい」と真冬は微笑んだ。自分を表現することを避けていたた真冬にとって、バンドに加入することは大きな決断であった。こうして、4人のバンド活動が始まったのだ。
「俺はお前の歌で弾きたい」
ライブに向けて、歌詞付きのオリジナル曲を作ることに決めた立夏たち。立夏が作曲したメロディーに、真冬が歌詞を書くようお願いするが、真冬は即座に断る。だが、立夏もそう簡単に諦めず、真冬の中にある感情を言語化するよう命令する。そして、「俺はお前の歌で弾きたい」と伝える。そのストレートなメッセージに、バンドメンバーの中山春樹(なかやま はるき)と梶秋彦(かじ あきひこ)も感心する。少し前まで、コミュニケーションが苦手だった立夏が、春樹のアドバイスを経て少しずつ成長しているのは伝わる。
「心は弦に似ていると思う。辛くて苦しくて仕方ない時、それは胸のあたりに張った糸が、千切れそうになるみたいに痛んで、まるで弦が限界まで張りつめてつまびかれているみたいに、時々弾け飛んで、もうそれは、治らないんじゃないかって思ったりする。でも、新しい糸をこうして誰かに張ってもらえたなら、少しは傷も癒えたりしないかなんて」
真冬のギターを修復している途中、立夏は、「心は弦に似ていると思う。辛くて苦しくて仕方ない時、それは胸のあたりに張った糸が、千切れそうになるみたいに痛んで、まるで弦が限界まで張りつめてつまびかれているみたいに、時々弾け飛んで、もうそれは、治らないんじゃないかって思ったりする。でも、新しい糸をこうして誰かに張ってもらえたなら、少しは傷も癒えたりしないかなんて」と考えていた。恋人を亡くし、過去に一度壊れてしまった真冬の心を、立夏が新たに治してあげられないかということを意味する。真冬を大切にしたい立夏の気持ちが強く伝わる言葉である。
「お前はよく頑張った」
ライブは、1曲目から大いに盛り上がった。しかし、真冬は歌い終わると力尽きたのか、立夏にもたれかかってしまう。立夏はそのまま真冬を舞台裏に連れて行った。真冬は、「ありがとう。ここまで連れてきてくれて」と感謝を伝える。立夏が真冬のことをバンドに誘わなかったら、そして歌詞を書かせなかったら、真冬は変わらず由紀との過去を引きずったままだったからだ。すると立夏は、真冬の言葉を遮ってキスをする。そして、「お前はよく頑張った」と優しく伝え、再びステージに戻る。いつも冷静な立夏だったが、演奏後の興奮から珍しく勢い任せの行動を取ってしまった立夏。抑えきれないほど、立夏の真冬の対する想いは募っていたのだ。
「ちゃんとお前の音楽じゃない」「そうなるように作った」
由紀の曲を完成させて欲しいという柊のお願いを引き受けた立夏だが、どう完成させるか悩んでいた。他人の曲を代わりに制作するということは、自分の腕次第で元々の曲の本来の良さを潰してしまうリスクもはらむ。そのことを恐れている立夏に対して、作品が伝えたかったことや作り手自身を理解した上で、傷んだところや絵の具が剥げた部分を直す絵画の修復のようだと弥生は話す。つまり、立夏は由紀について誰よりも深く理解しなければ、曲を完成させることができない。弥生のアドバイスを参考に立夏はデモ作りに励み、すぐに柊にデモを聴かせる。柊は立夏が作ったデモを聴いた途端、由紀の姿を想起し、「この曲、ちゃんとお前の音楽じゃない」と目を見張る。弥生の助言通り、立夏は由紀の曲に込めた想いを汲み取り、由紀の曲としてデモを完成させることができた。立夏は「そうなるように作った」と真剣な顔で答える。
「なら、もう音楽で真冬を殴る」
音楽の道に進むかどうか決めかねている真冬は、立夏のことを避け続けている。立夏はこれまでの経験上、悩んでいる真冬に自分が何を言っても意味がなく、強く押すと拒まれるだろうと予測がついていた。「なら、もう音楽で真冬を殴る」と覚悟を決める。音楽を通して真冬を説得しようとするのは、音楽で生きていく覚悟を決めた立夏らしさが出ているセリフである。
佐藤真冬の名言・名セリフ/名シーン・名場面
「俺にそれの弾き方を教えてください」
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目次 - Contents
- 『ギヴン』の概要
- 上ノ山立夏の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「お前さ、うちのバンドに入らない?」
- 「馬鹿じゃねえの?舐めてんのか?なんにも考えてねえわけねえだろうが!表現するのが下手?俺がお前を誘ったのはな、お前の歌に俺の心が動かされたからだ!」
- 「俺はお前の歌で弾きたい」
- 「心は弦に似ていると思う。辛くて苦しくて仕方ない時、それは胸のあたりに張った糸が、千切れそうになるみたいに痛んで、まるで弦が限界まで張りつめてつまびかれているみたいに、時々弾け飛んで、もうそれは、治らないんじゃないかって思ったりする。でも、新しい糸をこうして誰かに張ってもらえたなら、少しは傷も癒えたりしないかなんて」
- 「お前はよく頑張った」
- 「ちゃんとお前の音楽じゃない」「そうなるように作った」
- 「なら、もう音楽で真冬を殴る」
- 佐藤真冬の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「俺にそれの弾き方を教えてください」
- 「上ノ山君の方がカッコよかったよ」
- 初めて鳴らすギター
- 「この曲、俺も好きだよ」
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